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橋本光二
日本人が酒を飲んでいると男達が店に入って来た。
死体を見るなり男の1人が聞いた。
「殺ったのは、お前か」
「そうだ」日本人は答えた。
「殺ったのが俺達の敵で幸運だったな」
「奴等は国民党のシンパだ」
「そうか」
「俺達はお前達に八路軍と呼ばれた共産党軍だ」
「俺達のアジトに来ないか?」
日本人は少し考えて言った。
「わかった」
「よし行こう。お前の名は」
「橋本光二だ」
橋本と男達は店を出て馬で夜の荒野を走って行った。
やがて、岩山が見えた。
一行は岩山の前で馬から降りた。