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世界一の男姫様になるまでの話  作者: 八千代 優凛
3/3

その3

強制的に姫になることになった王子。

次の日から、波乱万丈な王子の姫ライフが始まった。

「イタタタタ、締めすぎ・・・苦しい・・・」

「我慢してください。コルセットは毎日つけていれば慣れますから。」

王子は侍女にドレスの着替えを手伝われながら「帰りたい」そう思っていた。

「慣れるんですか?!」

「・・・はい・・・多分。次前向いてください。」

「今多分って・・・」

「慣れますから。思いっきり締めますよ!」

「ヴっ・・・グハッ」

王子の顔はコルセットに負け青ざめている。

そこに元姫様が笑いながらやって来た。

「ご機嫌はどうだい、僕のお姫様・・・プフ・・・」

「ルイスー何笑ってんだよ!」

「ごめんごめんってそんなに怒らないでよ。」

「姫様次はクリノリンを着せたいので両手を上に上げてください。」

「はい・・・」

「そんなに睨まないでよお姫様」

侍女がクリノリンを着せている間王子(姫様)はルイス様を睨みつけていた。そんな事はお構い無しに侍女はドレスを着せていく。

※クリノリン・・・スカートを膨らませるために発明された鯨ひげや針金を輪状にして重ねた骨組みの下着である。

「はい終わりましたよ。次はお化粧ですね。」

「はぁ・・・」

ため息をつき自分の姿を鏡で確認した。

(案外綺麗・・・)

化粧なしでも綺麗な自分に誇らしく思う王子であった。

「お化粧は、ルイス様がしてくださいますので、私は失礼致します。」

「ありがとね。じゃ!お化粧はじめよっか!」

「聞いてないぞ。お前が化粧?!出来るのか?」

「僕は元姫だよ?そこら辺は叩き込まれて育ってきたからね。」

「大変だったんだな・・・」

ルイス様に同情する王子(姫様)であったが

「じゃ目を閉じて、ベースを塗るから。」

「ああ。お前顔近くないか?息が・・・」

「えっ?!そうかな?」

「次はファンデーションを・・・どうしたの?そんなに顔赤くして。」

「いや、目を開けると目の前にお前の顔があるから。」

「意識しちゃった?」

からかってくるルイス様にすこしこずいた。

「さっさと続きしろ!」

「はいはい。」

その後もルイス様は王子の顔に息がかかるほど近くで化粧を施した。

「出来たよ。最後にかつらを被って、君にはこのかつらが似合うと思うよ!ほら被って鏡見てみて」

ルイス様にかつらを渡され被り鏡を見てみた王子(姫様)は自分の姿に見とれていた。ルイス様が選んだ茶色でロングのかつらを被り、化粧を施された自分が余りにも美しかったからだ。

「どう?綺麗でしょ?」

「うっ・・・うん・・・お前化粧する上手だな。」

「元が良かったってこともあるけどね。」



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