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イケメンぱねー

五十嵐くんもとい澪くんは、私がお返事するととっても可愛らしいお顔で笑いかけてきた。なんだこれ、イケメンと思ってたら笑顔可愛いとかなんだよそのギャップ!心底愛おしいわ!神様不公平だわ!


まあそんな私の嫉妬心など露知らず、五十嵐くんはキラキラ笑顔で一緒に登下校しようと誘ってくだすった。なんて可愛い子。

正直登下校を共にしたりしたら付き合ってるのがモロばれなので肉食女子たちが怖いが、まあ私も昨日今日女子になった身ではないので上手くあしらえるだろう。というか頑張るしかない。いや、こういうのは呼び出しされてるとこに澪くんが助けに来てくれちゃったり…いやそれは夢見すぎだからやめよう。


ということで、いつの間にか繋がれていた手を見てニヤニヤしながら校門まで歩いていくと一台の外国車が。いやこれ普通に家買えるやつじゃんこえーーーなんて思っていたら、まさかまさかの私の彼氏五十嵐様のお車でございました。いや金持ちぱねー。

いやいやまあね、言ってもね、私達が通ってる高校も結構な金持ち私立学園なのですが私はこの学園の中ならもう庶民すぎるのでね、こんなお車怖くて怖くて仕方ありませんよ。

いやイケメンさんキラキラ笑顔で乗せようとしないでー怖いよーキョトンとした顔可愛いよー乗るよー。


…はあ。このイケメンは告白成功したのが嬉しいのかさっきからちょっと機嫌良さ気に感じるよ。この一ヶ月間同じクラスにいてこんな可愛い顔見たことないよ。そんなに私のこと…やめよう。

あー綺麗な横顔だなー鼻高いなー鼻食べたいなー美味しそうな顔だなーなんて口に出すことなんてできないことを考えながら澪くんを見つめていると、ふとこちらを見てにっこり。あら可愛いなんてこちらも口元を綻ばせるとおくちに柔らかい感触………ん?

は?え?うん?いやいやいや


「ごめんね、小池さんかわいすぎて…そんなに見つめないで?」


えーこんなかるーく奪われちゃったのファーストキス。目の前のイケメンキラキラしすぎててマブいー、まあこの顔とのファーストキスなら全然むしろお金払わなきゃだよね。車の中の普通に運転手の方がいる雰囲気なんて味わう暇もないシチュエーションでも。


いや、イケメンぱねーっす!

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