17 馬2
オーナーさんは、暴れん坊と言っていたけど、全然暴れることなんてないな。妙に大人しくて、逆に怖いな。でも、馬はやっぱり早いし、風が気持ちいな!
「ファクター。早くて風が気持ちいよ。」
〈ヒヒーーーン、ヒヒーーーン〉
(喜んでると思って良いんだよな。そう思っておこう。)
「さあ、ファクター飛ばしていくぞ。」
そう言うとファクターの走るスピードがまた上がっていった。
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あれから、一時間走ってどうして暴れん坊と言われているのがわかった。ファクターは多分普通の馬より圧倒的に走るスピードが速いことが、素人ながらにも分かる。速すぎる。1度落っこちそうにはなったけれど持ち直せた。南の方にある町に着いて、ファクターを見たときは満足げな顔をしていたのが分かる。
「ファクター、俺はこれからモンスターの討伐に行く。お前を危険な目に合わせたくないから、悪いけど笛を使うよ。」
〈ヒーン〉
明らかにトーンが低かったな。笛を吹くとファクターが消えていった。町の人たちもいたからどうなるかと思ったけど何も起きなかった。これが普通なんてすごいな。
さてと、今日はもう暗くなってきてるし、まずは今日泊まる宿を探すとするか。探したら、町でも見るとするか。
改稿完了