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露天掘をやってみたい!  作者: け~らく
・2日目(4月30日金曜日)

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27/32

第27話「海辺のヤドカリ」

更新が遅れた分取り戻したいですが、なかなか……

12月10日、少し前に活動報告の方にも書きましたがぎっくり腰を発症してしばらく起き上がれなくなったりして今も回復中です。

その為更新が停滞しています、申し訳ありません。

 ――4月30日午後4時48分(リアル午後10時48分)西の岩場


「そんな感じで石だけじゃなくて人や生き物、アイテムとか草花とかなんでもこの要領で観察すればスキルを覚えられる可能性があるから、色々試すといいよ」

 チュートリアルであまりNPCと話さずにスタートしてしまったらしい2人へのレクチャーを終える。

「何から何までありがとうございました」

 猫耳少女がお辞儀。

「にーちゃんありがとな!」

 猫耳少女に頭を抑えられて頭を下げる犬耳少年、見事に尻に敷かれてる。

「いいっていいって。あ、ゲームだと夕方だけどリアルは23時近いよ、2人とも大丈夫?」

「うぇっ、マジで? もうちょっと遊びたかったなぁ。チホも時間マズいよな?」

 猫耳少女がウィンドウを出して時計を確認してから少し思案。

「あと20分くらいなら……」

「お、いいの? やったぜ!」

 早速《鉱物知識》を使って少し離れた採掘ポイントを掘り始める犬耳少年。

「元気だなぁ。これ2人で使ってよ、餞別って言うと大袈裟だけど」

 取引窓を開いて猫耳少女に耐久度高めのツルハシを2本渡す。

「いいんですか?」

「もちろん、これも何かの縁だし」

「重ね重ねありがとうございます」

「うん、がんばってね」

 2人に手を振って場を離れる、犬耳少年は採掘に夢中で気付いてなかったけど猫耳少女がお辞儀を返してくれた。



 さて、採掘を再開したんだけど、なんだろう、あちこちから緊迫感みたいなものが伝わってきてる。

 殺気じゃないんだけど、何かが始まる直前の張り詰めた緊張感みたいな。

 なんだか気になる、一休みを装って腰を落とすとさりげなく周りの人達をチェック。

 周辺で一番多い採掘をしている人達は多分違う、大半が採掘に集中してる。

 他には観光してる人達、当然岩場しかないからかなり少ない、海辺の方にも少しいるけどなんかうねうねしてる海草がいて海に入る人はいない。

 そして採掘出来ない岩の近くで辺りを伺っている人が1人……いや、複数の岩の近くに1人ずつ怪しい人がいる。

 手に採掘道具を持ってるから最初は《鉱物知識》が無い人達なのかとも思ったんだけど、全く採掘する素振りもないので妙に目についた……なんだろう。

 うーん、考えてもわからないし採掘再開かな、なんか居心地悪いけど。

 と、立ち上がった時、空に光が上がった。

 "火の矢(ファイアアロー)"? 空に撃ち上げるなんて試し撃ちか、何かの合図?

 周りを見回すと他の人達もみんな空を見上げている……けど、さっきの怪しい人達は一斉に採掘ポイントじゃない岩へスコップやツルハシを突き立てた。

 何の意味が……って、あちこちの岩が動いて、地面を突き破って何か出てきた!?


 ――〔岩石ヤドカリ/獣/激昂〕


 背中の岩を入れて3mくらいの大きなヤドカリ、ステータスを見る限り激昂してる。

 と、岩石ヤドカリを掘り出した人達が一斉に走り出した。

 岩石ヤドカリに追われてるというよりも誘導してるような動きで全員が向かう先には20人位の採掘グループがいた。

 上空の火の矢に気を取られて気付くのが遅れたのか咄嗟の事に対応出来なかったのか四方八方から突っ込んでくる岩石ヤドカリの突進を避けられずに次々とはね飛ばされたり踏み潰されていく。

「ざまぁみろ! ボス独占しやがぶげらッ!?」

 誘導していた1人が勝ち誇ろうとしてそのまま岩石ヤドカリに轢き潰された。

 他の誘導者達も逃げきれずに岩石ヤドカリの餌食になってる。

 これは大規模なMPKモンスタープレイヤーキラーか。

 凄い現場に遭遇しちゃったな。

 って、ちょっとちょっと、岩石ヤドカリがアクティブのままだよ!?

 ターゲットを倒してもノンアクティブに戻ってない。

 他の採掘してた人達もみんな戦わずに逃げ惑ってる。

 そういえば、あの2人はもうログアウトしたのかな?

 って、2人ともまだいた!

 近くに1匹きてるし合流しないと危険だ。

 

「2人とも大丈夫?」

 採掘の為に最低限の装備しかしておらず逃げ惑うPCや大暴れしている岩石ヤドカリを避けつつ大急ぎで2人と合流。

「にーちゃん……」

 犬耳少年の表情が硬い、流石にこの騒ぎは怖いよなぁ。

 それでも猫耳少女をかばえる位置をキープして周りを警戒してるのは立派。

 猫耳少女の方はウィンドウを出して操作中、何してるんだろ?

「少しずつ後退して町に入るよ、足は岩石ヤドカリの方が早い」

「わ、わかった……」

 声が震えてる、プレイヤーさんも見た目通りの年齢なのかな。

「戦闘で使えるスキルはある?」

 2人のPTに入れてもらって戦闘準備、と言っても僕の武器はスコップとツルハシだし防具は無いけど。

「お、俺は《片手剣》と《蹴撃》」

「私は《水魔法》だけです」

 前衛と後衛かぁ、多分猫耳少女がフォローを考えて後衛にしたんだろうなぁ。

「じゃあ……えっと、ユーキとチホだっけ? 名前は、っと」

 襲ってきた岩石ヤドカリの大きな鋏をスコップの柄で受け止める。

 お、サフナの一匹狼と比べたら軽い一撃、速度も遅いし凌ぐだけならいけそうだ。

「すげぇ、スコップで受け止めた」

「"水の防膜(ウォータースクリーン)"、名前はその通りです。お兄さんのお名前は?」

「これでもレベル10は超えてるからね、名前はレイ。っと、チホちゃんは回復で支援と追加のヤドカリを警戒、ユーキはヤドカリの足を狙って」

 無理に倒さなくても足を潰せば町まで逃げ切れる、受け止めた大鋏をいなしつつヤドカリの足の節へ蹴りを入れる。

 流石に一撃で折れたりはしないか。

「"大地の微力(パワーアップ)"、"ささやかな追い風(スピードアップ)"」

 PT全員にSTRアップとAGIアップを掛ける、チホちゃんの"水の防膜"は受ける物理と火属性のダメージを軽減する効果だ、これで大怪我はないはず。

 右の大鋏と左の鋏を使った左右からの攻撃も単調だし早速ユーキが足を一本切り落とした。

「い、いける?」

「ユーキ凄いぞ!」

 怯えてたユーキがこれで立ち直ると良いんだけど。

 大鋏の横振りにカウンターでスコップの先端を合わせた、大鋏にヒビが入る。

 岩石ヤドカリが怯んだ隙にさっき蹴った足の節にもう1回蹴り、鈍い音がしてヤドカリの足が折れ曲がった。

「よし、移動に使う足は4本のはずだからあと1本落としたら下がるよ」

「このまま倒そうよ、楽勝じゃん」

 うーん、立ち直たけど強気になりすぎるのもマズイ。

「ちょっとユーキ!」

 チホちゃんは周りが見えてるなぁ。

「なんだよ、倒せそうなのに」

「こいつ倒しきる前に追加でもう1匹来たらユーキ1人で1匹担当して貰うけど、いける?」

 直後、右手側の少し離れた場所で岩石ヤドカリと戦っていた人が悲鳴と共に叩き潰された。

 ユーキの身体がビクッと震えた。

「あのヤドカリがこっちに来る前に片付けて下がるよ」

「が、がんばるよ」

 ちょっと脅かし過ぎたかな、少しへっぴり腰なユーキが岩石ヤドカリの足を削っていく。

 ヒビの入った大鋏と数合重ねた所でユーキの一撃が3本目の足を切り落とした。

「やった!」

「レイお兄さん!」

 ユーキの歓声と同時にチホちゃんの緊迫した声があがる。

 チホちゃんの手を引いてガッツポーズをするユーキを小脇に抱えると目の前の岩石ヤドカリの影に飛び込んだ。

 直後、轟音と共に砕けた岩が辺りに散らばる。

「ふー、間一髪」

 右手側で他の冒険者を倒した岩石ヤドカリが突っ込んで来てた。

 今まで戦ってた岩石ヤドカリを盾にして事なきを得たけど……今の激突の衝撃で盾にした岩石ヤドカリは倒せたみたいだ。

 だけど突っ込んできた岩石ヤドカリは岩の殻が砕けただけで倒しきれてない。

「びっくりしたぁ……ってにーちゃん下ろしてくれよ! 恥ずかしいよ!」

「おぉ、ごめん、咄嗟だったから」

 小脇に抱えたユーキをそっと下ろす。

「やった! レベル上がったぜ」

「私も上がりました」

「2人ともおめでとう、レベルアップ処理は後でね。今は下がるよ」

「おっけー」

「わかりました」

 2人が駆け足で後退していくのを見送りながら周りを確認。

 MPKは5.6人居たはずだから最低でも同数いるはずなんだけど。

 今さっき倒したのが1匹。

 目の前に岩の殻が砕けてもがいている岩石ヤドカリが1匹。

 正面向こうの岩場で即席PTと戦ってるのが1匹。

 海側に1匹、かなり足の早いPCが逃げまわっている。

 右手側に見えたもう1匹が崩れ落ちた、倒されたかな?

 岩の殻が砕けて無防備な胴体を晒している岩石ヤドカリにツルハシで何度か攻撃してトドメを刺す。

 これで3匹倒されてるから、あと2.3匹のはず。


 ――《片手剣》が0.7上昇しました→12.3

 ――スキルUPに連動してSTRが1上昇しました→55

 ――スキルUPに連動してAGIが2上昇しました→33

 ――スキルUPに連動してDEXが1上昇しました→44

 ――《蹴撃》が0.4上昇しました→3.1

 ――《回避》が0.2上昇しました→2.9

 ――《武器受け》が0.6上昇しました→4.0

 ――スキルUPに連動してDEXが1上昇しました→45

 ――《地魔法》が0.1上昇しました→1.3

 ――《風魔法》が0.1上昇しました→1.2

 ――《握力》が0.1上昇しました→6.3

 ――《気配察知》が0.4上昇しました→2.0

 ――スキルUPに連動してMENが1上昇しました→22


「(にーちゃん、またレベルが上がったけど倒したのか?)」

 PT会話が飛んできた。

「(うん、あと2、3匹いるっぽいからドロップ回収はその後が良いんだけど、時間大丈夫かな?)」 

「(さすがにちょっと難しいです)」

「(そうなるよなぁ、ごめんね)」

 話しながら海側で逃げ回っているPCの方へ移動、PTで戦ってる方は大丈夫だと思いたい。

 タイミングを合わせて右手のツルハシを岩石ヤドカリへ投げつける。

「(えっ、あっ、気にしないで下さい、色々助けて頂きましたし)」

「(うんうん、にーちゃんのお陰で強そうな敵とも戦えたしな!)」

「(そう言ってもらえると助かるよ。今は逃げ遅れた他の人の加勢してるからここまでかな、困った事があったら商業区の"眇の妖精亭"ってお店に来てレイの紹介って言えば店長のドワーフさんが助けてくれるはずだし、僕も泊まってるから)」

「(はい、わかりました。ありがとうございます)」

「(あ、別に困ってなくても顔出してくれると嬉しいよ、うん。ご飯もお菓子も美味しいし)」

「(美味しいお菓子! 楽しみだな、チホ! 明日行こうぜ!!)」

「(あはは、じゃあ2人ともお疲れ様。またね)」

 僕に横槍を入れられた岩石ヤドカリがこっちへやってくる。

「ありがとうございます!」

 追われてたPCのお礼の言葉に軽く頷いて応対をしつつ岩石ヤドカリと対峙。

「(お疲れ様でした、お休みなさい)」

「(んじゃ、にーちゃんまたなー! おやすみ!)」

 ツルハシが突き刺さったままの岩石ヤドカリに対して軽くスコップを振って牽制、さっきと同じで堅実に削っていこう。

 数合やりあった所で足を一本蹴り折った、いけそうだね。

「うわっ!?」

 再度右の大鋏を受け止めた時、目の端にこちらへ突っ込んでくる岩石ヤドカリが見えた。

 あのPT負けたのか……マズいよ、直撃コースだ。

 大鋏をいなして回避するには時間が足りない。

 なんとか位置をずらして岩石ヤドカリに挟まれないようには出来るか……!?


名 前:レイ  種 族:人間  性 別:男  レベル:12

H P:509 M P:394→398

STR:54→55 VIT:34 AGI:31→33+1

DEX:43→45 INT:27 MEN:21→22 余剰:6


《片手剣12.3↑》《片手刺突剣3.4》《片手鈍器3.3》《槍8.2》

《蹴撃3.1↑》《投擲/片手剣1.0》《投げ2.4》

《回避2.9↑》《武器受け4.0↑》《軽装2.9》

《動物調教2.1》

《地魔法1.3↑》《水魔法1.3》《火魔法1.1》《風魔法1.2↑》

《光魔法1.1》《闇魔法1.0》

《採掘13.5》《鍛冶10.4》《細工3.0》《木工6.4》《裁縫1.0》

《製薬1.0》《伐採1.0》

《耐暑2.5》《耐寒2.1》

《状態異常耐性:恐慌1.0+0.2》

《身体バランス3.6》《ランニング1.6》《ショートダッシュ1.1》

《バックステップ1.0》《握力6.3↑》《跳躍0.0+0.2》

《解体1.1》《運搬13.1》

《殺気感知11.6》《気配察知2.0↑》

《荷車革命11.3》

《生物知識10.8》《鉱物知識9.1》《植物知識6.5》《武器鑑定4.6》

《防具鑑定8.3》《食材鑑定5.3》《素材鑑定5.9》

 余剰:3


〈切り上げ〉〈二連斬り〉〈二段斬り〉

〈薙ぎ払い1〉〈十字斬り〉

〈直突き3〉〈螺旋突き1〉〈二連突き1〉〈三連突き1〉

〈二段突き〉〈槍撃三段1〉

〈叩き伏せ〉


今日の予定

西門外で採掘

衛兵詰所に石を納入

集めた鉱石で鍛冶上げ

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