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夕方

夕方の空。

お日様が、さよならと地上に別れを告げてまたねと言いながら地平線へと沈みゆく、そんな空。

くじら雲は相変わらず飛んでいた。

先程、お日様と会話した事を思い出しながらゆうっくりと飛んでいた。

ぷしゅうーと潮の形をした雲は吐く。

それは、夕日色の空に直ぐ溶けてなくなってしまった。

ビー玉色の瞳を、夕日色に染めながらくじら雲は思った。

思ったが、例のごとく思っただけであった。

眼下の丘を見下ろす。

丘には一本の大きな木があった。

そこにカラスの親が帰って行く。

巣にはきっと可愛い子どもたちが待っているのだろう。

他にも鳥たちが大きな木へと次々と帰っていく。

きっとあの木は鳥たちのマンションみたいなものなんだろう。

くじら雲は何だか急に懐かしい思いがこみ上げてきて、瞳を瞬かせた。

そしてゆうっくりと方向転換をした。

さあ、自分も家に帰ろうと……。


お読みくださり、本当にありがとうございます。

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