詩 わずか三十センチ 作者: 寿々喜 節句 掲載日:2021/08/17 正面に立って君を見つめても、一体君は前を向いているのか後ろを向いているのか、私には皆目見当もつかないほど、知らない間に早足で遥か彼方の遠くまで、私をおいて一人で行ってしまったようだ。 今から全力疾走で追いかけたとしても、君も歩みを止めないだろうから、全くもって距離を詰められないまま、私のスタミナはすっからかんになって地面にへばりつくだけだ。 二人の距離はわずか三十センチしかないのに、月と地球よりも遠い。