主要人物紹介②
今回の更新は本編ではなく、ここまで登場した主要キャラの紹介となります。
本編で触れていた内容の深堀や初出の情報もありますが、これを読まなければ今後の物語がわからなくなるといったことは無いので、見なくても良いという方は、スルーしていただいて問題ありません。
なお、人物紹介①と同様に、第五章終了時点の内容となっていますので、ネタバレにはご注意ください。
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[名前] シオン・ナスタチウム
[性別] 女性
[年齢] 19歳(四聖暦610年5月生まれ)
[外見] 輝くような色つやのした銀髪、琥珀色の瞳、身長158cm、スレンダー
[所属] アムンツァース
[異能] 【時間遡行】:任意の対象の時間を巻き戻すことができる
[異名] 白魔
[概要]
《魔女》の先祖返り。
また、ヒティア公国を実質的に統治しているナスタチウム家の長女。
幼少の頃より周囲から《魔女》の先祖返りとしての役割を果たすように言われ続け、アイデンティティを見失いかけていたが、オルンからシオンと《魔女》は違うと言われたことで、自分を確立する。
そんなオルンに恩返しをしたいと考えていたところで、オルンが教団と戦うことを知り、自分もオルンと一緒に戦うことに決め、魔術の教育機関である学園に入学した。
学園では、幼少の頃から自分に仕えてくれていた姉のような存在であるテルシェを、実妹であるレインが嘲笑していたことに激昂して、レインを叩きのめしたという出来事はあったものの比較的平和に過ごせていた。
そんな折に、《シクラメン教団》の襲撃を受けてオルンたちが殺されたと知らせを受ける。
一時塞ぎ込んでいたが、テルシェの支えもあり『オルンの目指していた世界を実現させる』と一念発起し立ち直った。
その後、精霊の瞳を自身の右目と同化させるという常識外の方法で、疑似的に【精霊支配】の能力を得て、精霊の認知・氷の精霊の操作・妖精との意思疎通を可能とした。
13歳の頃にフウカとハルトがヒティア公国へと亡命してきた際に、フウカと親睦を深めて、親友と呼べる間柄になっている。
学園卒業後は教団との小競り合いや、大迷宮攻略を遅らせるために有力な探索者との殺し合いに明け暮れ、そこで多くの戦闘経験を蓄積していった。
なお、今はオルンが生きていることを知ったことや、その他の思惑もあって、《アムンツァース》は探索者の殺害を止めている。
第五章にて【魔力喰い】の特性を反映させた魔人ドゥエとの戦いの中で、術理の外へと至り超越者となった。
戦闘面に関しては、異能を併用することで、実質的に術式構築の過程を飛ばして魔術を発動することができる。
氷系統の魔術による広域殲滅を得意としており、中距離戦、遠距離戦に於いては無類の強さを有し、近距離戦闘に於いても短剣術を中心に、Sランク探索者の前衛たちと遜色ないレベルで行使できる。
超越者となってからは、時間停止に近い魔法を創り出し、一方的に魔術や魔法による攻撃を相手に叩きこむことが可能となっている。
彼女が戦った後は周囲が銀世界となることから、白銀の魔女やその雪害の様から《白魔》の異名で呼ばれることになった。
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[名前] テルシェ・ハグウェル
[性別] 女性
[年齢] 26歳(四聖暦603年7月生まれ)
[外見] 黒色の髪、空色の瞳、身長160cm、スレンダー
[所属] 《アムンツァース》
[異能] 【魔糸操作】:魔力を細い糸のように編んで操ることができる
[異名] 無し
[概要]
全てを高水準でこなす秀才だが、唯一魔術の才のみが妹のレインに劣っていたことで、魔術至上主義である両親から冷遇されていた。
妹のレインが学園へ入学するときに、シオンが生まれ、テルシェは半強制的にシオンの従者となった。
当初は義務感のみでシオンの身の回りの世話をしていたが、彼女が成長するにつれ親愛の情を抱くようになっていった。
そして、レインによって《アムンツァース》に甚大な被害を与える事件が起こり、シオンの慟哭を見たテルシェは、実家を見限り《アムンツァース》の一員として、ハグウェル家の人間を粛清を行った。
当然、その事件を端緒となったレインも粛清対象であったが、シオンの説得により怒りを収め、それと同時に器の大きさや人の上に立つ者の資質を見出し、改めてシオンに忠誠を誓った。
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[名前] オリヴァー・カーディフ
[性別] 男性
[年齢] 19歳(四聖暦610年5月生まれ)
[外見] 黄色味がかった茶髪、灰色の瞳、身長180cm、やや筋肉質
[所属] 無所属
[異能] 【魔力収束】:周囲の魔力を一点に集めることができる
[異名] 元勇者/剣聖
[概要]
《勇者》の先祖返りとなるようにして、生を受けた。
9歳の頃に《シクラメン教団》の襲撃を受け、敗北の末にオルンと同様【認識改変】を受ける。
その後はツトライルで探索者となり、元来の能力の一端を遺憾なく発揮して《黄金の曙光》のエースとして《剣聖》という異名が付くほどに活躍をしていた。
しかし、フィリーの【認識改変】も相まって、南の大迷宮の階層を進める度にオルンの実力に対する疑念が膨らみ、共同討伐でセルマのバフを受けたことで、疑念は確信へと変わった。
それでも、これまで苦楽を共にしてきたオルンをパーティから追い出すことに対して後ろ向きであったが、アネリやデリックの影響もあって、最終的にはオルンをパーティから追い出すことを決断した。
第三章でフィリーによって暴走状態にさせられ、オルンを殺めかける。
最終的に【認識改変】を受ける前のオルンの人格が浮上してきたことで戦いに敗れ、正気を取り戻す。
その際に失っていた記憶を取り戻し、世界の真実の一端を知ることに。
世間的には上記の暴走が原因で留置所に捕まっていることになっているが、フォーガス侯爵との裏取引を行い、フルプレートの鎧で正体を隠し、以降もソロの探索者として活動をしたり、カヴァデールの計画に協力をしていたりする。
第五章にて自身の左目を精霊の瞳と同化させ、超越者に近づいた。
戦闘面では長剣を駆使した近接戦闘がメインで、剣術の腕は探索者の中で最上位クラス。
【魔力収束】や氣の操作を活用することで攻防共に隙が無くなっている。
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[名前] カヴァデール・エヴァンス
[性別] 男性
[年齢] 不明
[外見] 髭を蓄えた老人
[所属] 無所属
[異能] 【等価交換】:任意のモノを代価に任意のモノを得る
[異名] 最巧の魔導具師/伝説の魔導具師
[概要]
ヒティア公国で生を受け、10歳の頃に学園へ入学。
学園で魔術を学び、見る見るうちに頭角を現し、現在では当たり前となっている生活用魔導具の基礎を作り上げ、人々の生活水準の引き上げに貢献していた。
それ以外にも様々な魔術や魔導具を開発してきたことで、世間から最巧の魔導具師と称賛され、順風満帆な人生だと思われていた。
しかし、その実は息子との意見の食い違いで絶縁状態になってしまったことや、彼の存在を疎ましく思っていた他の魔導具師より迫害を受けるなど、相応な悲しみを背負っていて、第1話の約10年前(四聖暦619年)に自死したと言われている。
実際は、自らの死を偽装し、エディントン伯爵の助力を得てノヒタント王国へと亡命していた。
ツトライルで細々と探索者向けの道具屋を営んでおり、そこでオルンと出会う。
オルンと出会ってからは、彼を実の孫のように可愛がり、魔術や異能、果ては生き方など、自分の知っていることを全てオルンに教える勢いで、様々なことをオルンに伝えていった。
自死を装った時よりとある計画のために行動している。
その計画には、第五章終了時点で、オリヴァー、南のギルドマスターであるリーオン、ツトライルの領主であるフォーガス侯爵も関わっている。
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[名前] ベリア・サンス
[性別] 男性
[年齢] 不明
[外見] 黒色の髪、深紅色の瞳、身長180cm、中背中肉、左腕が無く右目に眼帯をしている隻眼隻腕
[所属] シクラメン教団
[異能] 【■■■■】
[異名] 隻眼の剣士
[概要]
邪神の復活を目論む《シクラメン教団》のリーダー。
シオンや《アムンツァース》からは「老害」と呼ばれている。
術理の外へと至っている超越者の一人であり、作中世界の最強候補の一人。
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[名前] フィリー・カーペンター
[性別] 女性
[年齢] 不明
[外見] 新緑色の髪、白茶色の瞳、身長160cm
[所属] シクラメン教団
[異能] 【認識改変】:任意の対象の認識を自由に書き換えることができる。
※人によって【認識改変】への耐性は違う
[異名] 導者
[概要]
《シクラメン教団》の幹部は席次による順位付けがされており、フィリーの席次は第一席。名実ともに教団のNo.2。
フィリーが教団内で頭角を現したのは、約10年前のオルンとベリアの激突時。両者の戦いに介入し、最終的にベリアの都合の良い結果を作り上げたことで、ベリアに気に入られ教団の幹部となる。
幹部になった後も重要な土地であるキョクトウを手中に収めるなど、間接的・直接的問わず、ここ10年における教団の大きな成果のほぼすべてに彼女が関わっていたことで、第一席まで上り詰めた。
目的のためには手段を選ばない性格であり、人間を自分の人形と公言するほどに他者を顧みない性格をしている。
【認識改変】という凶悪な異能を保有していることもさることながら、戦闘能力もかなり高く、ティターニアより、可能性は低いものの超越者になる見込みがあると言わしめるほどの高い魔力操作能力を有している。
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[名前] オズウェル・マクラウド
[性別] 男性
[年齢] 34歳(四聖暦595年1月生まれ)
[外見] こげ茶色の髪、こげ茶色の瞳、身長171cm、中肉中背
[所属] シクラメン教団
[異能] 【自己治癒】※人工異能
[異名] 博士
[概要]
《シクラメン教団》幹部の第六席。
観察能力に優れた天才として生まれ、幼少の頃より魔術にも精通していた。
14歳になるころ、オズウェルは天才ゆえの孤独を感じていた。そんな時に《シクラメン教団》が引き起こした事件を目の当たりにし、その天才的な観察能力で世界の秘密の一端を視ることができた。
〝世界の外〟の存在を知ったオズウェルは、いつか自力でそこにたどり着くことが目的となり、その目的を実現するために《シクラメン教団》に加入した。
それからも知識や理解を深め、異能に注目することになる。
時同じくして、ベリアが人工的に任意の異能を発現させる研究を任せられる人物を求めていることを知ったオズウェルは、自ら志願し異能の研究に没頭した。
その際に幹部の椅子と、《博士》という異名をベリアより与えられる。
ベリアが求める異能を発現する可能性のある人間を攫い、その者らに非人道的な実験を繰り返し、異能のメカニズムを徐々に解き明かしてきた。
その過程で、自身が事故などで研究が中断されないために、【自己治癒】の異能を自身に発現させた。
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[名前] スティーグ・ストレム
[性別] 男性
[年齢] 不明
[外見] 金色の髪、灰色の瞳、身長180cm、中肉中背
[所属] シクラメン教団
[異能] -
[異名] 羅刹
[概要]
《シクラメン教団》幹部の第八席。
とある日、フィリーと接触し、その時にお互いの目的を明かして協力関係を結んだ。
第1話の約2年前(四聖暦627年)より《博士》の助手として、農場で魔人の研究を手伝い、3体の魔人を創り上げる。
本来の目的では、《シクラメン教団》の計画が第二段階に移行したタイミングで《博士》を排除し、その後釜として教団の幹部の椅子に座る予定であったが、第五章でシオンによって農場が消失したことから、《博士》を排除する前に新たに用意されていた幹部の椅子に座り、ベリアより《羅刹》の異名が与えられた。
最後までお読みいただきありがとうございます。
探索者以外の主要人物の紹介でした。
ここで紹介した人物(特に教団関係者)については、あまり詳細に開示できていませんが、第六章から(恐らく)第八章までの物語に深く関わってくる人物たちとなる予定ですので、「こんな人物がいるんだ」程度でも覚えていていただけると幸いです!