入学式
入学式は小学校の時(といってもまだ二週間しか経ってない)の友達と俺ん家に集合して一緒に行くことになっていた。
「部活体験て今日からだっけ?」
海十がいつもとは少し固い表所をしながら話をふった。
「いや、明後日からじゃなかった?」
誠也は事前にもらった入校説明書を確かめながら言う。
「よかった~体操着もバットもグローブも持ってきてなかったからさぁ」
海十は少し表情を緩めて笑った。
海十と誠也は小学校低学年から野球をしていたから部活も野球をやるのだろう。
「そういえば了は部活決めたん?」
「うーん、とりあえずバスケ部見てみるかなぁ」
適当に返事をしたが、何事も中途半端に辞めた付けがここで廻ってきたなと思った。
「お!いいんじゃない?身長もあるし!」
「でも、ミニバス3ヶ月で辞めたしどうしようかな」
「そろそろ行こうぜー」
誠也がそういうと正午のチャイムが町に鳴り響いた。
中学校に着くと新入生だろう中学生が体育館の前に集まっていた。俺と誠也が背伸びして見るとクラス 出席番号 入学式の並び順と時間割が書いてある案内板があった。
俺が2組 誠也が4組 海十が1組だった。
式が終わり各クラスへ案内されると担任の先生の発表 時間割表 教科書が配布されその日の行事は終了となった。
帰る支度をして、教室から出ようとした瞬間後ろから誰かに肩を捕まれた。