あの光
違和感の靄のなか
居心地悪さの霧のなか
後ろめたさの雨のなか
つらぬく一筋の光がある
はるか天上から降りてくる光が
ぼくはその光だけを信じている
だれも あてにはしていないし
だれも しんじていない
けれど
ぼくにだけ見えるその光を
ぼくは
頑ななまでに
しんじている
それはいつか 雷のように天から降り
ぼくの身体を貫き えぐり
ばらばらにしてくれるんだ
ぼくの心を溶かし 大地に染み込むよう
どろどろにしてしまうんだ
きっと
そしてぼくはもう
なにも 案ずることはない
あるべき場所へ
かえってゆけるんだ
あの光がやってくる元へと