医務室で
第7話です。
俺の意識は再び遠のいていった。
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目をさますとそこはベッドの上だった。
「痛って」
そうだ俺はグルンデに模擬戦でやられたんだった。さっきまでは夢の中だったから痛みを感じなかったのだろう。俺の頭の上には濡れたタオルが置いてあった。
「目が覚めた?ジャスティ君」
俺の横にいた女性の人に話しかけられた。
「ここは医務室よ。あなたは模擬戦で倒れてここに運ばれてきたのよ」
「何度も集会なんかで挨拶してるから多分知ってると思うけどわたしは医療が専門のサーシャよ」
どうやらここは医務室で目の前にいる大人びていて茶色がかった少しパーマがかかった髪をしているこの人は医務室の先生らしい。
「頭はたんこぶが出来ているから少しの間冷やしておけば腫れは引くと思うけど念のため午後の訓練は休んだほうがいいわね。担当の先生にはわたしから連絡しておくから」
「あとそれと他に痛いところはない?」
少し腰のあたりが痛かったが気にするほどの痛みではなかったので
「はい。特に痛いところはないです」
「それならいいけど次からはいくら模擬戦で刃の無い剣を使っているとはいえもう少し気をつけるのよ」
と注意されてしまった。俺は今日はじめて剣を握り初めての模擬戦だったんだと思わなくはなかったがそこで俺の腹が
ぐるぐるぐる〜〜きゅ〜
と大きな音を立てた。そういえばまだ昼食を食べてなかった。今から食堂に行って間に合うかどうか。そもそもサーシャ先生が医務室を出ることを許してくれるかどうか。
「はぁー。夜飯まで飯はなしか」
と俺が思っていると医務室のドアが開いて
「怪我は大丈夫かジャスティ」
「あっうん。大丈夫だ」
「腹減ってるんじゃないかと思って昼飯持ってきてやったぞ」
レオンが昼飯を持ってきてくれたようだ。
「ありがとう。ちょうど腹が減ってたんだよ」
「ところでジャスティ午後はエルダーク先生の戦術学の座学だけだどうするんだ」
「今日の午後の授業は欠席するようにサーシャ先生に言われたよ」
「それはジャスティ不幸中の幸いだな。エルダーク先生は俺たち孤児上がりを目の敵にしてくるしグルンデとかの貴族の奴らには媚び売ってやがんだぞ。できることなら俺も休みてぇよ」
どうやら午後にも授業がありあまり良い先生ではないようだ。
「それより明日は休みだけど今日はゆっくり休んどけよ。明後日からは普通に訓練もあるんだからな。あと食い終わった食器は自分で持っていけるか?無理そうならあとで俺が取りに来るけど」
どうやらレオンは本当に良いやつらしい。
「いや多分大丈夫。少し医務室で休んでから部屋に戻るときに持っていくよ」
「わかった。あとで他の奴らも連れてくるよ。みんな心配してたからな。おれはもう行くよ。遅れたらどんな嫌味言われるかわかんねぇからな」
と言いレオンは医務室を出て行こうとする。俺はまだ少し迷っていたがこの世界で俺だけでは生きていくことだけは出来ても強くはなれない。
「レオン俺はお前に話さなければいけないことがあるんだ」
1000pvを超えました。ありがとうございます。まだまだ基本がなっていないので少しずつ勉強していこうと思います。