やらなきゃいけない
第12話です
この日から俺はひたすら剣を振り始めた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
今日は早く目が覚めた。昨日はことはすべて夢だった。ということはなく寮のベットの上だった。夢の中でも特訓をしていたのであまり休んだ気がしない。だがこれくらいしないと俺は他の奴らに到底追いつけない。
「レオンみんなどこで剣の練習とかしてんの?」
「あんまやってる奴はいないけど俺とかハンナは普通に中庭で振ってる。真剣じゃなければ人の邪魔にならない場所ならどこでもいいと思うけど」
幾ら数が少ないのとはいえやはり授業以外でも剣を振ってる奴はいるらしい。俺には夢の中があるとはいえ覚醒している状態でも他と同じようにやっても意味がない。
「レオンあんまり人が来ないような場所で剣触れそうな場所ってある?あんまり人がいるところだと俺が下手くそだってバレるからな」
「人が来ないところか、昨日模擬戦をやった剣闘場はこの寮から少し離れてるから人はあんまり来ないと思うぞ」
「許可とか必要ないのか?」
ぶっちゃけ剣闘場ではあんなことがあったのであまり行きたくはなかった。
「この学校の生徒なら大丈夫」
どうやら勝手に使ってもいいらしい。
「それじゃあ俺は朝飯の前まで剣闘場で剣を振ってくる。今日は休みだしな」
「それより1人で大丈夫か?何したらいいのかわかるのか?」
「とりあえずジャスティにとりあえず数をこなせって言われててさ、細かいことはある程度数をこなして剣に慣れてからって」
「そうか、でもほどほどにしておけよ。何かあったら協力するから」
「そこまで無茶するつもりはないよ。朝飯前に腹空かしてくるだけだから大丈夫」
夢の中の疲労とか怪我はこっちの身体には影響しないみたいだけど(精神疲労は溜まるけど)こっちでは身体の疲労や怪我はするはずだ。
俺は剣闘場に向かい拙い自分の剣を何度も振った。やはりこっちの身体はすぐに疲れるようだ。剣闘場にも生徒が2人いたが俺の知らない生徒だった。
俺は一度自室に戻り水を浴びてからレオンと2人で食堂に向かった。因みにマシューとリアムは昨日話していたように朝早くから手伝いに行きハンナとクロエはまだ寝ているようなので今日は俺とレオンの2人だ。
「2人だけで飯って珍しいのか?」
「う〜ん。そうだな2人だけっていうのはあんまりないかな。だいたいいなくても1人か2人かな」
「俺はこの朝飯が食い終わったら図書館に行ってくるよ。知らなきゃいけないことは山ほどあるからな」
「あっ。ごめん今日図書館大掃除かなんかでやってなかったんだった」
レオンは申し訳なさそうに俺に謝ってきた。
「別に大丈夫だ。早くこの世界の知識が欲しかったけど明日もあるし。ただこれからの予定が空いちゃったからなぁ。今日は剣でも振ってるか」
「じゃあ街に行ってみるか」
「街?そんなものがあるのか」
「ここは王国だぞ。街はあるに決まってるじゃないか」
「そうだな。面白そうだし、よし連れてってくれ」
俺たちは急遽街に行くことになった。




