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平凡な世界

 ―死にかけた―


世界が反転したように・・・。本当に死んでしまったかのように・・・。

それくらい・・・脳が認識できないほど・・・突然だった。

平凡な世界が壊れたのは。

いつもどうりの景色の中にたたずんでいたのは・・・

                 巨人のような機械の塊だった。

<通学路>

高校2年生の時の俺。あの世界が変わった日のこと。いつもどうりの学校にいつもどうりの時間でいつもどうりの道を登校している俺くろがね 正義まさよしは、いつもどうりに一日を終える予定だった。

「お~い!まさ~!まさよし~!」

後ろから呼び止められる。朝からテンションが高いな・・・。

「なんだ、朝から・・・。よくそんなに声が出るな。沙菜。」

「陸上部だもん。えっへへ~」

高城たかしろ 沙菜さな。ショートの髪で走ることが大好き。

「なぁ、沙菜・・・おい、お前鍵は?」

「鍵?」

「家のカギ。いっつも首にかけてんだろ?」

「あれ?ほんとだ。いつも忘れないのに…」

「3日前も同じこと言ってたぞ・・・」ついでに天然。

「あっ!やっば!朝練遅れちゃう!またね!」

「ああ・・・。じゃあな。」

いつもどうりの朝だ。


<2‐B教室>

「よお!まさ!」

「匠・・・。おはよ。」

「また朝からテンション低すぎだろ…お前…。」

こいつは才葉さいば  たくみ。俗にいうオタクだ。

「お前らがいつもテンションが高いんだよ…。」

「ら?ああ沙菜ちゃんね。あの子は特別だよ。」

「それもそうだ。」二人で軽く笑う。

キーンコーン カーンコーン

チャイムの音でいつもどうり今日も授業が始まる。


<昼休み>

「どうしたの?まさ」

「いやちょっとな・・・。最近つまらないんだ・・・。」

「何が?」

「・・・世界?」

このときの俺はたぶん何かしら事件を期待していたんだ。もちろん人が死ぬとかじゃなく、隕石だの宇宙船だのそういうたぐいのものだ。

「・・・ふっ・・ふふっ・・はっはっはっは!」

「・・・なんだよぅ・・・。」

「いや・・・まさが面白いことを言うもんだから・・・はははっ」

そんなに笑わなくても…

「じゃあさ。まさが面白い世界ってなんだい?」

「さぁな・・・。超能力とか魔法とか・・・あとロボットなんかあったら楽しいんじゃないか?」

「たしかにね。でもそれには悪役がいて世界に危機が訪れないといけないよ?」

「・・・そういうもんか。」「平和が一番だよ。」

それもそうだな。でも心の中で俺は少し期待していたんだろう…。


世界の危機を。


<午後・授業中>

なんとなく窓を見つめている俺。空を眺めて何を待ってたんだろうか・・・おれは・・・。

・・・いやわかっている。たぶん未確認飛行物体だろう。U・F・Oとかいう忌まわしき宇宙人の船を見てみたかったのだ。黒船が如く外交に来てくれればいいのに…とでも思っていたんだろう。

「ん・・・?」そんなことを考えていると一筋の光が蒼い空を横切った。

空に流れ星…はないな。真っ昼間だぞ。森のほうに落ちていくそれ・・は大きな爆発などなく森に消えていった。

これのせいで世界が崩壊を始めるなんて予想できなかったよ。俺は。

だって俺一般人だぜ?


<放課後>

「まさ~。部室いこうぜっ!」

部室というのは我が部SF研究部のことだ。簡単にいうとお化けやら宇宙人やらの話を調べる部ってことだ。

・・・まぁ超常現象なんざに会ったことはないがな…。

「待ってくれ。今日は気になることがあるから外に出る。」

「なんかうわさでも聞いた?」

「いや・・・まぁいくぞ。」

「ちょっとまてよ・・・はぁ…」

行き先は光が落ちた森・・・あれだと望みの森あたりか…。


<望みの森>

ここ、望みの森は奥に願い岩ねがいいわという丸い岩がありそれに願い事をすると願いがかなうと噂のある森だ。

「そろそろ願い岩のあたりか…。」

「願い岩~?なんでまた・・・」

少し開けた場所に出る。願い岩の前だ。

「なぁ・・・あれ…なんだ?」

「ん?」

黒い箱が落ちていた。真っ黒な宇宙のような色をした箱。不思議な模様の入った箱。

これの存在が世界を破滅に導き破滅から世界を救う存在だった。

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