表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/10

第2話 Windows Updateの不具合

CMOS電池交換から一夜明けた朝。

俺はまだ半信半疑で電源ボタンを押した。ビープ音は鳴らない。

Windows 10のロゴがゆっくり回って、デスクトップが現れる。

壁紙の猫がこっちを見てる気がした。


【グラン】

「おはよう、ゆうた。生き返ったな。でも油断するな。今すぐバックアップ取れ。64GBもあれば余裕だ。「ドキュメント」「デスクトップ」「お気に入り」フォルダだけでもいいからUSBメモリにコピーしろ。後で泣くぞ。」


「……めんどくさいな。」


でも、確かにグランの言うとおりだ。机の引き出しに入れていた128GBのUSBメモリを引っ張り出す。

大事なフォルダをドラッグ&ドロップ。

30分くらいで完了。


【グラン】

「よし、これで最悪死んでもデータは生きてる。安心して戦えるな。」


安心したのは、その夜までだった。翌朝。

コーヒーを淹れて、いつものように電源ボタン。モニターが点く。

Windowsのロゴが出たあと、「更新プログラムを構成しています」の進捗バーが出て……止まった。

30%でフリーズ。強制終了して再起動しても、また同じループ。


「更新プログラムを構成しています」→失敗→再起動の無限ループ。


「……は? なんだこれ。」


何度繰り返しても脱出できない。心臓がドクドク鳴り始める。


「グラン!! 助けて!!」


【グラン】

「落ち着け。症状を詳しく教えてくれ。」


俺は状況を説明した。


【グラン】

「……来たか。これ、2025年11月のWindows 10更新で混入したKBXXXXXXXXX(架空)が引き起こす更新ループ不具合だ。Microsoftも公式に削除推奨してる。まずはループを抜けてセーフモードに入るぞ。」


「どうやるんだよ!?」


【グラン】

「ループ中に電源ボタン長押しで3回強制終了だ。自動修復画面が出るはず。」


言われた通りに3回強制終了。ようやく「自動修復を準備しています」画面が出た。


【グラン】

「よし、そこから「詳細オプション」→「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」→「再起動」。再起動後に「4」キーでセーフモードだ。」


なんとかセーフモードに入る。

真っ黒なデスクトップ。懐かしい感じすらする。


【グラン】

「よし、管理者権限のコマンドプロンプトを開いて以下のコマンドを入力するんだ。一文字ずつ確実にな。」


wusa /uninstall /kb:KBXXXXXXXXX /quiet /norestart


俺は震える指で、スマホの画面を見ながら一文字ずつ打ち込んだ。最後にEnter。


「グラン、コマンドを入力した。」


【グラン】

「よし、削除予約完了。再起動だ。」


再起動。今度はループせず、Windowsのロゴが通り過ぎて……デスクトップ!

猫の壁紙がいつもの位置に。


「……起動した。」


【グラン】

「おかえり。KBXXXXXXXXXは完全に消滅した。これでしばらくは大丈夫だ。」


俺はソファにへたり込んだ。


「これで……本当に大丈夫か?」


【グラン】

「甘い。15年も前のPCだ。何が起きても不思議じゃない。」


壁紙の猫がこっちを見て「まだ安心するな」って言ってるような気がした。

まだ終わらない……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ