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ほうかいにっき  作者: 梅で鯛を釣る
とある男の日記帳
5/10

歳神様へ、祈りを込めて

2034年12月8日(金)


今日は初雪が降った。かなりの大雪だ。めちゃ寒い。

ハロウィンに東京に行った帰りに大量に食料を仕入れたし、台風の後に拠点の修繕もしっかりと行ったから問題はないだろう。

去年は台風もなく食料集めもサボっていたせいで吹雪の中食料集めをする羽目になったり、天井が抜けて雪で生き埋めになりかけたりと散々だったが今年は心おきなく冬籠りができるだろう。今年は本が残っている図書館も見つけたから今年の冬はお菓子を食べながらゆっくり読書でもすることにしよう。


2034年12月9日(土)


今日は昨日の寒さとはうって変わってとても暖かい。

小春日和とは秋の言葉らしいが今日のような日のことなのだろう。

昨日積もった雪も昼間にはすっかり溶けて自転車で行動するのにも問題なさそうだ。

今日は図書館で冬の間に読む本を選んだ。

缶詰めアレンジの特集が載ったレシピ本も見つけたし冬の間に料理にもチャレンジしてみよう。


2034年12月21日(木)


今日は冬至だ。

かぼちゃのポタージュを見つけたのでそれと乾パンを夕食にした。

柚子はないが五右衛門風呂を沸かしてバ〇の入浴剤でも入れて入るとしよう。

そういえば東京のショッピングモールでシュールストレミングを見つけたのを思い出した。

食べる勇気がでなくて放置したままになっているが、一応鰯ではあるし節分のときにでも食べようと思う。

サバイバルの定番と言ってもいい五右衛門風呂だがそういえば一回もやったことがなかったのでちょっとワクワクしている。

....悪くない。狭いのと上の方がやや冷たいのが気になるが、久しぶりの温かい風呂は癒される。

そろそろ出るとしよう。....あれっ?出れない。どうやって出るんだこれ??アッッ出ようともがいていたらお湯で火が消えたァ!!?


2034年12月22日(金)


...風邪を引いた。

結局あの後覚悟を決めてドラム缶ごと転がったが時すでにお寿司。

それに全身をドラム缶の中で打ったせいで痣だらけだ。

今度はそこらへんの廃墟の浴槽を掃除して焼き石を入れて温めるタイプにしてもいいかもしれない。


2034年12月31日(土)


大晦日だ。

今年はあっという間だった。

日記を拾ったおかげで普段よりも行事を楽しめた気がする。

今日は近所の寺に行って除夜の鐘でもつこうと思う。

意外と普段から鍛えていても108回は中々きついものがある。

こんなんを毎年軽々やっていたお坊さんは実はゴリマッチョだったのかもしれない。

冬籠りのために食料を集めていた時に乾麺の十割そばを見つけたのでせっかくだし年越しそばは十割そばにするとしよう。

年越しそばはその形状から歳神様へ細く長く一族が繁栄するように願う意味があるらしい。

せっかくなら太く長くでもいいと思うが、昔の人の考えることはよくわからない。

まあ一族繁栄はもうかなわないだろうからせっかくなら短くてもいいから満足して逝けるような人生を送りたいものだ。

まあそばはうまいから食べるが。

普段はカップそばばかりだったから久しぶりの蕎麦湯はうまい。なんだかほっとする味だ。

もう年も越したしそろそろ寝るとしよう。



ちなみに年越しの瞬間はジャンプをした。

もしかしたら年越しの瞬間この地球に人間はいなかったのかもしれない。


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