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第三章 第二十話 亜神種

更新遅くってすみませーん!!




 31階層を抜けた先は同じように空中移動を行い、順調に攻略して行った。




 かなり上空を飛んでいたからか、海上では一切魔物の出現はなく、また空にも魔物は現れなかった。


「あくまで水中の魔物が主体の階層ってことだな」


 ここにどんな魔物が出てくるか興味もあったが、あえて不得手な水中戦を行う必要もない。

 41階層以降は高レベルな魔物が現れる予想をしているため、手早く進む方が効率も良かった。


 32階層でも階段のある孤島に降り立とうとすると、海から魔物が一斉に現れた。


 マーマン種の他、大きい蟹の魔物であるキングクラブや、貝のようなパルシエルという魔物が出てきた。


 蟹の魔物はレベル6だったが、それ以外はレベル5以下である。

 苦戦するような相手でもなくたまに使うスキルで撃破して行った。




 次が第四十階層、ボスの部屋であるところで一旦休息を入れる。




「順調過ぎる……今までで一番楽な階層だったんじゃないか? 水中には無数に魔物がいたんだろうが……」


 軽く食事を取り、いつものように階段で寝転びながら考え事をしてしまう。


 おそらくボスはレベル7だ。その中でも上位だろう。


 この海のエリアで相手にした魔物の中では最大レベルが6だった。

 経験上、ワンランク上の魔物がボスになる。


 30階層ではレベル7のアラクネを余裕で倒しているが、超集中のおかげとしか言えない。

 敵が人並のサイズしかなかったため、耐久力も大してなかったが、この広大な海でのボスとなると巨大な魔物が現れてもおかしくない。


 レベル7の上位であれば苦戦は免れない。



「超集中もここぞという時に使わないと無駄になりそうだ、使用後は激痛で動けなくなるしな」


 実際、副作用がかなりの負担になるため、使わないで済むなら使わないに越したことはないのだ。

 ステータスがいくら高かろうが、痛いものは痛い。苦しいものは苦しい。


 なるべく遠距離から安全に事を済ませたいと思う。

 



 十分に休息を取り、ボス部屋に向かう。




 40階層に着くと、これまでと同じ海のフィールドである。


 だがいつもと違うのは海が荒れ、波が高く、何か薄暗く、禍々しい雰囲気を感じる。


 天候は晴れだが日の光は弱く、時間的には早朝という感じだ。

 非常に違和感を感じる海である。


 いつも通り空中を進み、孤島を目指す。




「これ、空中を進んで行ったとしてボスが水中にしかいなかったら階層を降りていけないよな……」


 ボスを倒さねば階段への道は閉ざされたままだ。

 最悪、海上近くを飛び、炙り出すしかない。




 とりあえずは唯一の陸地である孤島を目指していく。






「ん? あれは……何だ?」


 もうそろそろ孤島に到着するかな、と言うところで海に大きな影が見えてくる。

 

 ボスが現れたとこに安堵し、孤島に降りるため高度を下げていく。




 近づいていくと、その影は海をせり上げ姿を現す。




「で……でかい!? んん!? あれは……ッ」





ザパァッ






「ジュロロロロロ!!」






 海から顔を出したのは巨大な蛇、頭は竜のようにも見える。

 体にはキラキラと光る大きな鱗、最大の特徴は全長100mはあるであろうその巨体。


 現れたのは海の王リバイアサンだった。






「うおおっ! 最後の最後でレベル9だと!?」




 体は黒いオーラを放ち、目は白目を剥き、理性を失っているように感じる。




 レベル9は亜神種だ。


 ゲームでの亜神種は、人型への変化が可能であり、そうなると魔物型よりも弱いのが一般的だ。

 ストーリー上、最初に人型で現れ、いわゆる

真の姿を見せてやろうで魔物型となり戦うことになる。


 が、このリバイアサンはいきなり魔物型。

 かつ人の言葉を話すつもりもないように見える。

 

 まさかダンジョン攻略の途中で出てくるとは思わなかった大物である。


 すでに魔王の脅威を超えている。




 レベル7で勝てる相手ではない。

 ヒバリは実質レベル8だが、それでもだ。




 だが一度ボス部屋に入ってしまえば、逃れる方法は倒すか、死ぬか。そのどちらかしかない。

 ゲームならデスペナルティを受け蘇れるが、ここはリアルだ。

 死ねばもう二度と蘇ることはないだろう。


 本能では逃げることしか考えられないが、理性では逆に戦うしかないとわかっている。






 やるしかないのか、と思っているとリバイアサンは現れたと同時にこちらに襲いかかろうとしていた。


 こちらが戦闘体制を整える前に凄まじい勢いで大口を開け海から飛び出しヒバリに迫ってくる。




「おわぁ……ッ!!」




 すんでのところで絶星の剣を踏み込んでそれを回避する。




ザバンッ




 海に戻り、また再度突撃してくる。


「何て速さだ……ッ! サザンクロス!」


 その巨体からは考えられないほどのスピードで襲いかかってくるリバイアサンに対し、回避する瞬間、スキルを放ち攻撃を行う。




ギギィンッ




「か、硬い……ッ!!」




 胴体に攻撃が直撃するも、ダメージはほぼ与えられていない。


 絶星を貼り直し、体勢を整える。


「ダメだ……空中で戦い過ぎるとMPが持たない」


 発見した孤島はすぐ目の前なのだ。


 絶星を使い続け、さらにはスキルを使いシーサーペントを倒し切るには無理があると判断したヒバリは急ぎ孤島に向かう。


 だがリバイアサンがそれをただ黙って許す訳もなく、今度は魔法を使ってきた。




「ジュロロロロロッ!!」




 何かを叫ぶと、孤島の手前から大きな波が押し寄せてきた。

 空中にいるヒバリを飲み込むほどの大きな波、雲にも届くほどの波、グレイトウェイブという魔法だ。


「クソッ……! 水中に引きずり込まれる訳には行かない…………一閃!!」


 波を抜けるために一閃を行う。


 剣で波を裂き、そのスピードで穴の空いた波を抜ける。




 上手く抜けれたと安堵した瞬間、目の前にはリバイアサンの尾があった。




ズバンッ!




 ヒバリは尾の直撃を受け、海に叩きつけられてしまった。


「ぐあっ……」


 ゴボゴボゴボ、と海に沈んでいく。


(しまったッ! 追撃が来る……ッ!)




 海の中では完全に不利だ。


 息も続かない上、防御スキルが絶星しかないヒバリにとってそれは恐怖しかなかった。




 水中で跳躍を行い一気に海面に浮上しようと試みるも、その海面までの道をリバイアサンの巨体により防がれてしまっている。


 さらにリバイアサンは大口を開け、口の前には光が凝縮されていく。


 間違いなく大技が来る。


 万事休すか、という時に未だ使っていなかったスキルを思い出す。




(剣技、覚醒ッ!!)




 発動した瞬間、ヒバリの体が赤く発光し体中に力が漲ってくる。




(温存しても仕方ない! 超集中ッ!)




 同時に超集中も発動し、リバイアサンの攻撃の回避を試みる。


 その攻撃は幾重もの水の柱が螺旋状に重なり、ヒバリに向け音速で放たれる。

 リバイアサン専用スキルだった。


(ゥォォオオオ!!)


 覚醒と超集中の中、そのステータスにより全力で回避しようとするも、放たれたスキルは音速並、かつ巨大な渦であり容易に回避出来るものではなかった。


(一閃!!)


 真横に向け、絶星の剣を踏み込んだ跳躍から最速のスキルを放つ。


 残りの絶星の剣は全て放たれたスキルに向け、なんとか相殺を試みる。


 心の中で、間に合え! と祈り、そのスキルからは何とか逃れることが出来た。


 全力で動いているためすでに息も苦しくなっており、何とか海上に出ようと絶星の剣を再度出現させ踏み込む。


 リバイアサンの真横まで浮上した辺りで突撃してくるのを見て持っていた剣でガードする。


ガンッ


 剣がリバイアサンの頭とぶつかり鈍い音が水中に響くも、リバイアサンは意に介さずヒバリを押し込んでいく。


(うぅ、苦しい……もう息が……)


 


 ブクブクとヒバリの口からは息が漏れていく。


 覚醒を超集中を行なってなお、攻撃に転じることが出来ない相手。

 水中では守りに徹していてもダメージを受けてしまう。


(どうにかしなければ……本当に死ぬ……)


 ガードをしている剣に力を込め、光を集める。


(アトミック・レイ!)


 0距離から発動すると爆発が起きる。


「ジュオオ……」


 顔に向け攻撃を受け、さすがにダメージが通ったのかリバイアサンが一瞬怯んだ。


(……一閃!)


 このチャンスを逃す訳には行かない。


 絶星の剣は全てリバイアサンの足止めに使い、自分は海上に出ることに必死になる。




 ッバン!!




「ジュロロォォ!!」


 運良く光と闇の剣がぶつかったのか、リバイアサンの首元が抉れている。

 かなりダメージが入ったようだ。




 同時にヒバリも海上に出てきた。


「ぶはぁっ!! はぁはぁはぁ……」




 すぐさま絶星を貼り直しそのまま孤島に向かい、迎撃の準備をする。




 



 

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