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第三章 第十一話 5人の冒険者

更新遅くなりました!


今回からレベル低い職業は選択可能職業から削除しました!ちょっと紛らわしかったですよね。


時間があるときに今までの話も修正していきます!






 ピンチに陥っていた冒険者たちは食事に夢中である。

 特にサーシャという神官風の女はほっぺたをハムスターのようにさせ、食料を頬張っている。


 今回助けたことでレベル6となり、その確認と上位職への転職を今のうちに済ませてしまおうと思う。


 まずは転職を先に行う。




選択可能職業

・剣帝



 本来はレベル7で転職可能になる剣帝がリストにある。


 剣帝は順当に天聖からの派生だ。

 もうワンランク上の職が出てきてくれないか期待していたが、それは無理だったようだ。

 

 剣帝を選択する。




 ゾワッ




 剣帝となった瞬間、ヒバリの体に異変が生じ身震いしてしまう。


「うわ……!」




 明らかに身体能力が上がっているのがわかる。

 体は軽く、空も飛べそうなほど。

 剣を握ると圧倒的なまでの力を感じる。

 集中力が増し、草木の揺れすらスローに見える。

 


(これは……すごいな……)




 デスマンティス相手ならもう瞬殺出来る。

 

 魔族相手でも立ち回れるはずだ。


 だがヒバリの目標はレベル10。

 まだまだこんなもので満足してはならない。

 

 早くレベルを上げたくてウズウズする。



 (次はステータスだな)




「ステータス」




称号:[ゴブリンキラー]、[コボルトキラー]、[ドラゴンキラー]、[ジャイアントキリング]

職業:剣帝

レベル:6

ランク:E


HP:2875/2875

MP:1017/1017

STR:1695

INT:848

VIT:1418

AGI:2228


EXP:270/31250


職業スキル

-バッシュ-消費MP3

-スラッシュ-消費MP5

-一閃-消費MP10

-サザンクロス-消費MP38

-アトミック・レイ-消費MP95

-絶星-消費MP80


スキル

<体術:8>、<剣術:8>、<投擲:6>、<回避:7>、<追跡:7>、<隠密:6>、<夜目:5>、<気配察知:5>、<魔法耐性:8>、<自己回復:10>、<精神統一:10>、<鑑定:6>


エクストラスキル

=起死回生=




 パラメータがかなり伸びている。ここまでくればもう強者の域だ。

 レベル10のボス相手以外なら、邪魔にはならず多少なりとも戦力として見てもらえる。

 

(鑑定スキルもあることだし、新しい職業スキルの説明を見てみよう)


『絶星』

・自分の周囲1mほどに、8属性の剣を1本ずつ出現させる。出現させた属性剣は宙に浮いており、自在に操ることが出来る。威力はINT、STR依存。


 インカネートオンラインでの絶星は、自動で攻撃や迎撃、防御を行う補助スキルのようなものだったが、自在に操れるとなると汎用性が広がる。


 精神統一は自己回復のMP版だ。

 自動でMPを回復していく優れものだが、今絶星を試すのはそれでもMPの無駄に繋がるため、今度仮眠を取る前に試してみるとする。




 鑑定スキルは思っていたより上がらなかった。一応暇を見つけては小物などを鑑定していたのだが、全く足りなかったようである。




 それは仕方ないと割り切り、エクストラスキルの解析を行う。


 が、何も表示が変わらなかった。


 エクストラスキルの隠された効果2種類はともかく、必要経験値減少の伏せられたところもそのままであった。


(結局エクストラスキルは何もわからず……か。今回はスキルレベル上げた意味もなかったな。早いところ鑑定スキルを10にしよう)




 予想では、スキルレベルが少し上がるだけでも多少は解析出来るのだろうなと思っていたが見通しが甘かったようだ。

 もしかしたらスキルレベルは関係ないのかも知れないし、レベル10じゃないと見れないのかも知れない。

 現状、仮説をいくら立てても答えはわからない。


 やれることをやった上で、こればっかりは天に身を任せるしかないのかなと思った。






 ちょうどステータスの確認が終わったところで、冒険者たちの食事も終わったようだ。






「改めてお礼を言わせてください、ありがとうございました!」


「「「ありがとうございました!」」」


 だいぶ元気になったようでよかった。

 5人を見るも、重傷者はおらず即時行動に移せそうだった。

 おそらく彼らにこの階層は重かったのだ。とりあえず20階層の転移魔法陣までは送るつもりでいる。

 多少なりとも一緒に行動するため名前だけでも聞いておくことにする。


「僕は聖騎士のアルフレドです。このパーティのリーダーをしています」


 盾を持っていなかったため剣士かと思っていたが違った。

 金髪で灰色の鎧を着ている。好青年という印象だ。


「盾は持ってないのか?」


「盾は、戦闘中に破損してしまいまして……」


 なるほどな。上手く受けきれなかったのだろう。


「俺はザックって言うっす。お兄さん強いっすね! 有名な方なんすか?」


 この軽いノリのやつは短剣を持った斥候のようなやつだ。

 短い茶髪が逆立っている。


「名をあげようとは思っていない」


 次に一番最初に諦めていた神官が話し出す。


「私は大司祭のサーシャですー。ご飯美味しかったですっ」


 司祭のくせに話し方で頭が悪そうに思えてしまう。金髪ロングで司祭のビレッタ帽を被っている。

 

「こっちの無口な巨体はガング。見ての通り大盾騎士で、私はマリ。これでも一応、大賢者よ」


 ガングと呼ばれた盾騎士は声を出さずに軽く礼をしてくる。

 黒髪ショートのマリは腰に手を当てて胸を張る。大賢者はレベル4である。他のメンツと大して差はないのである。


 そして胸を張ったところで、張れる胸がなかった。




「……何か失礼なこと考えてないでしょうね?」


「いや……別に」


「そ、まぁいいわ」


 きっと何か気配を感じ取られたのだ。でなければ心を読むことなんて出来やしない。が一瞬、別の恐怖を感じた。




「じゃあ進むことにするが、なるべく自分の身は自分で守ってくれ。あえて戦闘に参加してこなくていい」


 経験値を奪われるわけにはいかない。パーティ申請を行った訳ではないため、おそらく経験値の共有がない。


「足手まとい、ということですか?」


「そうだな」


 そういうことにしておけば手を出しては来ないだろう。


「素材は拾ってもらって構わない。俺はそんなに大荷物持てないからな」


 そう言って歩き出す。




 本当はさっさと先に進みたいが、ここで会ったのも何かの縁だろう。

 入場規制をしていれば早々他のパーティに会うこともない。

 毎回こんなことになるのは面倒だが、救ってしまったものは仕方ない。

 彼らが付いてこれるスピードで進む。


 幸いにして大司祭がおり、先ほどの休憩である程度の傷は癒されているようだった。






「お兄さん、お兄さん」


 歩いているとサーシャが話しかけてきた。


「なんだ?」


「お兄さん、彼女とかいるの?」


ブッ


 何を聞かれるかと思ったらそんなことだった。緊張感のかけらもないな。


「……いない」


「あ〜っ、それ好きな人はいる感じ〜? いいなぁ、お兄さんかっこいいからモテモテでしょ〜!」


「ちょっとサーシャ、あんまり失礼なこと聞いちゃダメよ」


「えーっ、いいじゃんっ。私、お兄さん好きだよっ!」


ブフーッ!


「サーシャ!? 俺、お前のこと……なんだよもう!」


(どんな茶番だ……)


「お前らいい加減にしろ!ヒバリさんに失礼だ! それにここはダンジョンの中だ。緊張感を持て!」


 アルフレドが茶番を見かねて喝を入れる。さすがリーダーだな。


「そうですよね! ヒバリさん!」


「あ、ああ」


 急に同意を求められた。


 相変わらず盾騎士のガングは揺るがない。さすが盾騎士。




「………………サーシャ……ウッ……」ボソッ




(お前もかい!)


 


 ハッと我に帰る。思わず突っ込んでしまった。


「そんなことはどうでもいい、余裕があるなら走るぞ」


 食料だって無限にある訳ではない。水だってそうだ。先ほどバクバク食べられたせいで余裕はない。

 なるべく早く20階層まで向かうべきなのだ。


 


 時々、後ろを振り返りながら付いてこれる速度で走り出す。


 気配察知による索敵で魔物が現れるたび、一太刀で斬り伏せていく。

 デスマンティスも一撃で倒していく。


 デスマンティスのドロップ品はその鎌である。

まさか大鎌を何本も持って走り回る訳にはいかないため、これに関しては放置して進む。




 ほぼノンストップで進むこと3時間、下への階段に辿り着いた。


「ハァハァ……ヒ、ヒバリさん……息が、全く上がって、ないですね……」


「ふぁあ〜!疲れたぁ……やっと休憩だぁ」


 皆、息が上がっている。特にマイが一番疲労度が高そうだ。




 階段で少し休んでから、次の階層に向かおうと5人に告げた。




ブクマや評価、感想やご指摘があればいつでも受け付けております!


是非お待ちしております!




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