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91急報

「ゴルド新武器の概要はだいたい解ったがなんでこんな無茶な方向に持って行くんだ」


「フッフッフッこれだけじゃ無いぞケント。チョイと貸してみな」


ゴルドは薙刀を受け取ると擬似的に魔力を使う為か魔石を取り付けたグローブをはめて薙刀を構えていくつか動きを披露してくれた。

普通に突きをしたと思ったら片側の刃が真横を向いて引きながら引っ掛けられそうだ。

次に両側真横を向いてや突き刺したまま刃を開かせる。片側が逆の横まで向いて突き刺しながら切るなどどういう仕掛けで動くんだってくらい不可解な物を作ってくれた様だ。

可動部の強度が心配になるがそもそも魔力が無いと動かせない様で魔力がなければかなりの強度が確保されてるそうだ。

それにこの可動も動くときは液体化させてスムーズに動き目的の位置や刃に衝撃が掛かると硬化して位置を固定してしまうそうだ。

魔力操作が上手くなれば変化も自由らしい。

それと強度重視してしなやかさも持たせているが威力としては少々軽くなってしまっているので、インパクトの瞬間に魔力を込めれば一時的に鍔の重さを増大させて威力の補助も出来るそうだ。

これは土魔石の生成能力で一時的に重い金属を出して普段は軽く扱いつついざって時には鉱物を作り出し勢いを乗せるそうだ。これはカミソリ見て思いついたそうだ。剃るのには力は要らず刃の重さだけで剃れる。その代わり斜行で動かせないといけないが斜光が出来る状況なら重さがあれば切れる原理を使えばって事で初めから重いと振り廻せないから軽くて振り回しておきながらいざって時には重くすれば切断力上がるだろうって発想らしい。だから魔力が入れば重くなる様にって機能を入れたって。

これは従来の石突砲の弾を作る仕組みを応用したそうだ。

その為鍔の部分にはかなり純度の高い属性魔石が取り付けられて今度は石突からだけじゃなく鍔の部分からでも砲撃が可能だそうだ。

これも斬撃に合わせて魔力を展開するのもスムーズになって攻撃の幅が広がりそうだ。

それともう1つの布だがそこには三脚とスコープが置かれていた。

石突砲をよく使ってるから柄の一本延長分を外して取り付ければ砲撃だけでも運用に使える様にと一応用意してみたそうだ。

これでどこぞのスナイパーになりそうだがなかなか分解して組み立てるのもと思うとそんなに機械は無さそうだけどその辺も踏まえて提案しておこうまた何か考えてくれるだろう。



ゴルドと場面毎の使い分けや改良アイデアを受けての使う側からの意見の交換などで盛り上がりを見せていた頃、食堂のウェイトレスのエルスが慌てたそぶりで飛び込んできた。


「大変大変!ケント様!世界が滅亡しました!」


世界が滅んだ!?

慌てて言葉が適正じゃなかったとしてもその言葉が意味することは重大な意味を含んでいるだろうが、滅んだと言えるほどのことがどれほどの事態なのか…


ケントは不穏な言葉の次を促した。


「現在第一報で情報を収集中ですが、王国方面より流れてきている冒険者が増え事態の全貌は見えていませんが町中に魔獣が溢れ、住民共々避難が行われている様です。それで体力の有る者を中心に落ち延びている様で、行動力のある冒険者がここクレセントまでたどり着いている様です」


「これはまずいな…魔の森の様なことが都市近郊で起きたかな?」


「ふむ…そうなるとここまで足を伸ばしたという冒険者共の武器では太刀打ち出来なかったって事かもしれんの」


「エルスすまんが三日月亭本館に主要な人達集めて、ギルドや宿からも情報無いか声かけといて。ゴルドも弟子の武器を質重視にさせて準備させておいて、ファーストのみんなの武器新調を急がないとまずいかもしれない」


「おう!そっちは任しとけ!責任持って準備しとくぞ!逃げてきた連中の分はちと足らんかもしれんがなんとかしよう」


「それじゃ後で」


ケントは一度装備を解除し武具ベルトに収納しつつ三日月亭に向かった。

途中出てきたよりコスプレ衣装の度合いを強めた3人と合流し、本館リビングにたどり着いた。

そこには主要メンバーの他にカイル様、スルピーノ、騎士長オリオンなども噂を聞きつけ集まり、みんなの表情からその緊急度が窺い知れた。


「急に呼び立ててすまない。何やら世の中が慌ただしくなった様で、その変化の一端がこの村まで届き始めた様だ。そこで情報の共有を行い対処したいと思っていたのだが…カイル様達はなんでいるの?」


「そう言うなケントよ。事がことだ。そうも言ってられない事態というやつだ。現在難を逃れた左遷貴族からの情報では中央にいた腐敗貴族共はほぼ壊滅、子飼いの騎士ですら這々の体で逃れるのがやっとなそうだ。」

「ギルド経由情報でもコングリア、コルテレット、ソルジット共に中央の機能は停止、一部の冒険者が集結し、避難地確保及び逃走経路確保で国民を誘導しているそうですが補給面で逼迫しているそうです」

「仮にその民が逃れてきても収容能力はすぐに限界を超えてしまうでしょうし、食糧問題もいずれ発生するでしょう」

「現在の騎士人数では受けられて500がせいぜいですな。それ以上は治安が悪化するだろうし、住居が間に合わないからスラム街が出来るだろう」

「食糧問題も発生するでしょう」


各分野より様々な意見が飛び出し、今後の展望に不安を抱きながらもなんとか意見をまとめ1つの方向に話が落ち着いていった。


それは…


強行偵察

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