9魔法が使える!?
シナリオ変更に伴い投稿が遅れております
「おはようケント!目覚めはどうかなぁ〜」
「おはようテルト。すごいスッキリして最高の気分だよ」
異世界の初夜は最高の思い出となったようだ。先に言っておきます青少年が喜ぶような展開は起きる前に寝落ちしました。ただ目覚めて本来の世界の事を思い出す前にテルトの笑顔が迎えてくれたのでショックを受けることなく異世界にいるのが現実だと思えたのだった。
起きて早速テルトを椅子に座らせ、クロスを巻いた。伸び放題の前髪がふとすると某ホラーの○子みたいになるので前髪だけ手を入れた。後ろを切るには綺麗な金髪で切るのが勿体無く感じてしまったので前髪だけと毛先だけ梳く事にした。前髪に櫛を入れカットしていると俺のセニングが空を飛んで後ろの毛先を梳いていた…
「なんじゃこりゃ〜」
「ケントの魔力が解放されたからぁ〜長年一緒にいた道具たちが考えを読み取って動いているのよぉ〜慣れれば同時に全部動かせるんじゃないかしらぁ〜ねぇ〜早くどうなるか楽しみなんだからぁ〜」
テルトに促されカットしていく。前髪は実際自分で手を入れているがその他は似合いそうな状態を想像しただけでその通りに櫛とハサミが動いて形を作っていった。
なんか気持ち悪い…便利なんだけどさあ…大事なんでもう一度言います。便利なんだけどさ〜気持ち悪い。
テルトは貞○のような髪型からからサラサラ金髪のアンティークドールのような貴族の令嬢のようなとても綺麗な美少女と言うよりは美女に近い雰囲気になった。
女性は変わることはよく見ていたがここまでとはね〜
惚れてまうやろ〜
そうなるとその辺の普段着は似合わないな。早く街に言って着せ替え人形になってもらわなくては…
ハッ!
いかんいかん。
これはひとまず置いといて自分の能力確認しなくては…
メガネくん頼んだよ。
錬気職人L1
スキル 神斬、練気合成、練気治癒、練気体術、練気操作、練気創生、練気耐性、複合魔法、交渉
ウッヒョ〜〜なんじゃこの練気練気練気って…
呼吸法使って気を練る事はなんとなくわかるがそれがそのままこんなに派生するものなのか?
こんな文字が出て来たぐらいだタブレットが使えるだろう。調べてやる。
練気 異界の魔力
合成 二つ以上の物を合わせ一つにする。
治癒 苦痛を和らげる
体術 己の肉体を使用する武術
操作 自分の意思で操る
創生 新しく作り出す
耐性 抵抗力
なるほど〜こう見ると今までとの関連性が見えるもんだな
合成はカラーの調合だし、治癒は薬液が滲みた人への対処だし、体術は少しかじった合気道ってとこか。
操作は道具をその都度必要なものに交換するからか?創生は髪型を新しく作り直したからかな?
抵抗は薬液への抵抗力だろうな。
ふむ〜くくりが大きいから意外と関連するものが派生して出来るかもしれないな。スキルだけ見てれば鍛冶屋とか出来ちゃいそうだもんな。今度試してみるか。
「ねぇ〜それなあにぃ〜」
「ん?これ?元の世界にいた時に使ってたやつがこっちでは魔導の書庫とか言っていろいろ俺の知らない事を覚えて言ってくれるんだ」
「ふ〜ん」
何か空気が変わった感じがした。これはもしや地雷を踏んだか?
「ただ俺が知らない言葉は全く出ないんだ。だからテルトが教えてくれた事を見直す事しかできないんだ
ほら見て」
俺は地図を開いた。
そこにはレホの村からホルドアまでしか載ってない。
「ね?地図もここまでしか出ないでしょう?何か知らない近くの場所言ってみてよ」
「う〜ん?じゃあ神樹とか?」
おぉ〜〜反応早くて助かった。レホの村から南西方向にぽっかりその場所だけ表記された。
「ね?だからテルトにいろいろ教わらないとこれ使いこなせないんだ。」
「それ私が借りてもいいの?」
「もちろんだよ!それとこれが起動中に魔法も見せてみようか?もしかしたら対処法とかいろいろわかるかもしれないから」
「うん!ケントの役に立てるなら私も頑張るよぉ〜」
ふぅ〜なんかさっきの空気が嘘みたいに明るくなったぞ。何が引っかかったんだろうね?
複合魔法も今の所は櫛の表記欄が変わったな?
練気操作で使ったからか?
後で試すか…
今は機嫌の良いうちに朝飯食いに行こう。
もう済んだ事だからから平気だろうって?
いやいやなんかさ〜圧迫面接受けているみたいな空気があってさ〜気分転換したいじゃん。問題の先送りだって良いじゃないか。
そんなわけで朝飯食いに来たんだ。
今日はパンとハムに目玉焼きとサラダにスープ。朝からしっかりボリュームがある。
朝飯ちゃんと食うのはいつ以来かな〜
朝しっかり食べるってなんか良いよね幸せ感じちゃう。
テルトもニコニコで食べている。いよね〜女の子の笑顔ってそれだけで癒し効果あるよ絶対。見ているだけでこんなに心が安らぐとは思いもしなかった。
仕事中に接しても営業中心でどこか線引いてたからな〜
環境って大きいのかもね〜
「テルト今日は昼に鍛冶屋さんだからそれまで魔法の練習見てもらって良いか?」
「もう使えるはずだよ?」
「使えるけど習熟しないといけないじゃん?」
テルトは左の掌に右の拳をポンと打って納得したようだ。
善は急げとばかりに宿の鍵を返却し、テルトに引っ張られ村の外に連れて行かれた。
出てすぐいきなりイノシシっぽいのに出くわした。
向こうもこっちに気付きすでに突撃体制。
しかも俺がロックオンされている。
右前足で地面を何度か蹴り突進してきた。
いきなり心の準備もさせてもらえず実戦訓練。
ここでヘタレても今後使えないだろう。試しに櫛を使うことにした。
櫛をもち練気して出来た気を流す。すると地面から魔法陣?にあったような文字が直線上に現れイノシシがその線の上に入ってきた。すると地面から石の槍が次々出てきた。イノシシは避ける事なく突き進んで来たが槍が何本も刺さるうちについに何本かが貫通して足が止まった。
その隙にハサミを飛ばして首に狙いを定めた。柔らかそうな人で言うところの喉仏あたりを切ってみた。するとイノシシは力なく崩れ落ちた。
なるほど〜もともと関連する物を使ってるからイメージしやすいね〜しかもメガネが覚えてくれたようで次からラインランスと言えば勝手に発動出来るっぽい。
いちいち櫛を出さなくて良いのは嬉しいね。
この調子で次々覚えなきゃ。
ご意見ご感想お待ちしてます