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78集団戦

まず魔獣と戦端が開いたのは中央のデススメル対アーネだった。

デススメルは遠距離攻撃は自衛の為の毒ガスしかないので、射程外から粘着糸により絡め取り、行動を妨害した。それに伴い子蜘蛛を嗾けジリジリと削らせ、対デススメル戦においてはアーネの支配下に置かれた。


続いて動いたのが速度に勝るフォレストハンターの一斉攻撃が行われた。

1人に1匹ぶつけてきてその隙に背後に回り込もうと動きを見せてきたが、ジャックとシャロルが2人で3匹を引きつけ空いたフラウを上空から一撃離脱戦法で背後から少しづつダメージを増やし、後続を自由にはさせなかった。そのため正面からやりあっていたメンツは一対一の状況で近接する者との連携で不意打ちで注意を逸らさせ、その間に深い一撃をお見舞いし次々に継戦能力を奪い時間は掛かるものの1匹づつ確実に処理して行った。


どうやらこの二種に関しては任せっきりで大丈夫そうなので、本格的にメタルフェイスに対応しようと思う。

まだこいつらは間合いを取って突撃体制に入ろうとしているだけなので、リーブが盾を構え突撃に備えその後ろでテルトが火蜥蜴、水蛇、鎌鼬、土竜、雷鳥、白熊を待機状態にし自身もいつでも魔法を放てる様に構えていた。

それにしてもこの集団は別々移動してきたが狙った様にこの場所へとたどり着いたのだが今は深く考えないでおこう。フォレストハンターが20ほどデススメルが10メタルフェイスが15程だろうか1匹1匹は大した事無いのだがこれだけ数が揃うと脅威である。

偶々今回は人が居たからいいがやはり魔の森に探索するには手練れでなくては入れそうも無い。

さて間の取り合いにじれてメタルフェイスが突撃を開始した。


これに合わせニードルシートを発動させ突撃をしてきた足止めに下から石の針が飛び出し足や腹を突き破り転倒したのも合わせて行動力を削る事に成功した。勢いを殺しきれなかったのはリーブの大盾で次々にいなされ、すれ違いざまに首から背中にかけて斬撃を落とし頭ほどでは無いが硬い皮に切れ込みを入れていた。


続いて速度の落ちたメタルフェイス達に向かい魔法獣を個別に当たらせてそれぞれが力押しで対応したおかげで残り9匹をリーブと2人で対処する事になった。

テルトはまず魔法獣6匹にそれぞれ指示を出していてまだ手が空かないが火蜥蜴は正面から火炎放射で力押し、水蛇は高圧水で勢いを止め、鎌鼬はその速さを生かした風の斬撃を飛ばして足を負傷させ、土竜は落とし穴を掘り穴にはめその鋭い爪で攻撃し、雷鳥は接近しては痺れさせ身動きを封じたうちについばみ、白熊はがっぷり四つに組んで接触面から冷気で凍らせ始めていた。

さすがに向き不向きがあるがそれでも何匹か気を引いてくれているから他の対処に回れて助かっている。


さてこちらの足止めにした奴らが動き始めた。

リーブが超接近戦でメタルフェイスの加速突撃を行われない様に立ち回りながら背中に斬撃を与えているが、どうしても数多く対処するものだから致命傷はなかなか与えられず苦戦が強いられていた。

俺はリーブでも受けきれなかった残りを一気に殲滅に動いた。

ニードルシートで足に怪我をおい、思い通りに動けない奴らを中心に先にトドメを刺しに行動し石突砲で牽制を与えながら接近し、薙刀の間合いに入ったら一気に4脚を薙ぎ払ってダルマを作り上げた。

脚がなければ動けないのでこいつは一旦放置で次の標的に移動。

その間はやはり砲撃で他の物の牽制にするが当たりどころが良かったのか倒れこんで痙攣してるのもいたので目標までの寄り道で先に転倒して晒された皮膚の薄い腹に一撃を入れてから本来の目標に向かい、頭突き気味の攻撃をしてきたので飛び越えながら背中に砲撃連射し、宙返りしながら着地地点で待ち構える敵に刺突を喰らわせながら着地、返す斬撃で背中を砲撃したやつを切り飛ばした。

これで4匹行動不能リーブも2匹ほど歩けなくした様だ。この時にテルトの物量アイスアローが準備が出来、味方がいても御構い無しの乱射が始まり、魔法獣の相手も巻き込んで全てのメタルフェイスに手痛いダメージを与える事に成功。顔の硬い物理の効きにくいメタルフェイスは一気に危険度を下げる事になりトドメをリーブ1人に任せて問題無い状態になった。


右側の戦況がほぼ安定したと言っていい状況になりテルトを伴い中央に向かった。

ここはアーネの独壇場で遠隔攻撃手段の無いデススメルには荷が重い相手だった様だ。

足止め粘着糸で拘束され脱出不能にされた上に子蜘蛛からも拘束糸のサポートを受け、後はクナイなどの投擲武器でワンサイドゲームを行っていた。

ただ殲滅速度は武器の都合速く無いのでテルトの魔法も殲滅に回ってもらい中央を任せる事にした。


さてこちらの左側に戦場を移してきたのだがさすがに20匹を6人で相手するのにはよく連携が取れて持ちこたえていた。

フォレストハンターもスピード型が多いがこちらも比較的にスピード型揃いで手数でいなしてダメージを与えているが仕留めたのはまだそんなに居なかった。

ここに俺が入る事で一気にこの膠着状態を打開出来るだろう。

まずは後方からフラウが撹乱している側に炸裂弾を撃ち込んで衝撃波で隙を作りその間に側面からみんなの前に出る。

そこで次に装填されている散弾を二連発で打ち込み、刃の方を前に出し迎撃態勢を整える。

散弾は見事に連携して襲撃態勢を整えていたフォレストハンターの側面から細かい礫で広範囲にダメージを与えて何匹かの機動力は落とせた様で、その僅かに出来た隙をジャックが自慢の槍で急所を一突きで沈黙させシャロルもその華麗な剣舞で喉を切り裂いていた。

他も仕止めるまではいかないがスピードを生かした連携が切れたチャンスに大打撃を与えて、トドメを刺すには次が来てしまったが戦闘能力を奪う事に成功していた。


フォレストハンター達は密集隊形でフラウの下に来ていた連中が一気に大打撃を貰ったことで散会気味に移動したため連携体制の再構築が遅れてしまった。

何匹かは連携重視で動いていたがその僅かな綻びも漏らさずミルを先頭にフラウと挟撃態勢で突入しサイドをアメリが固め、ラートがその機動力でサポートに入り一気に形勢を逆転させた。

ジャックとシャロルもその殲滅能力の高さでフォレストハンターの群れにくさびを打ち込み半壊させる事に成功。

俺は狙撃モードで脅威になりそうな動きをする奴だけ撃ち抜きこちらの殲滅も任せる事にした。


みんなに任せている間に索敵レンジを変更しながら近隣の情勢を探った。

何かに追われていそうな動きだったがその追っているものはまだ特定は無理そうだが、いくつか大集団が動いているし、動きを見ていると魔の森中心から離れようとしているので、目的地にいるやつがもしかしたら突然変異か何かで力を持ってしまい、それに怯え右往左往している様に感じたので、無理せず当初の予定に沿って修正をかけていくとしよう。


今後の行動プランを策定しながらみんなの様子を見るとファーストのメンツは少し息を切らせていたが危なげなく殲滅を行えていた。

パワー型が居ないので殲滅速度が上がらないのは仕方が無いが20分もかけずに退治が完了したのはなかなか優秀だろう。

うちのメンバーは何も言わなくても無傷で切り抜けちゃうからこれはこれで新鮮で楽しい。


今回の退治でメタルフェイスの頭が魔獣鋼と言って硬い金属として使えるらしいので、みんなの手分けで全部を解体し再び森の奥地を目指すのであった。

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