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48タウザンフォール3

何もしてないのにただ単にミニ小屋出して休んでるだけなのに体力精神力を削られてなんとか滝裏迷宮の探索を再スタートさせた。

2人の肉食女子は蛇肉を喰らい滋養強壮と美肌効果で肌がツヤツヤしていて、その反面干からびそうな俺がいるのだが…

まあその辺の話は置いておいて、階層が上がるたびに水場が好きそうな両生類や爬虫類系統の魔物が住み着いていて順路上の物だけ駆除して進んだ。


3階を超えるとそこに魔獣化し始めの個体も入り始め、6階を超えると複数頭がある様な魔獣が生息して俺たちの前に姿を現してきて、中にはトカゲベースでワニの口などいろいろな個体が混ざった様なのも出てきてなんとなく今後も変なのが出てきそうな予感がしてきて、各階層通路上にいない奴ほど大きさがありそうな反応がマップに表されている。

これは普通に冒険者が入ったら生きては帰れないだろうなと思える難所ではある様だ。


現在子蜘蛛探査で10階が最後の様だがその手前にとんでもなく大きいのがいて、あとは三つ首の蛇や多脚ワニなどヘンテコ進化してそうなのが居るだけだ。

これ以上変なのはもう出てこないだろう。でないよな?


そんな不安を抱きながら多脚ワニの部屋に着くと、入った途端にワニが突進してきてしかも脚が多い分速度が速い!

俺は薙刀を構え体に気を纏い身体強化をして突進を正面から受けた。

この部屋は部屋と言っても少し太くなった通路で横に逃げる場所がなかったため、口を開けて突進してくるワニを正面から受けるしかなく、薙刀の刃を下にして地面に斜めに突き刺し、それを支える形で対峙し、ワニは考えなしに突っ込んできて、細くても丈夫な薙刀をジャンプ台の様に進み見事に腹を晒してくれた。


おっ重い…


ワニの体の半分以上が斜めに構えた薙刀の上に乗りその体重のほとんどを俺が支えていた。身体強化しているので、なんとか片手で体制を維持して背中にある脇差で腹に突き刺して、後ろからはテルトが土の壁をワニの腹下に打ち出し俺への重さを軽減してくれ、アーネは10本の脚を前後で2本づつ縛っていくと、このワニはもう動けなくなってしまった。

あとは危ないのは口だけ、厚さ20cm高さ50cmに変更された土壁に引っかかり動きがとれず口だけをパクパクしているだけの存在に成り下がり、脚をバタバタさせて段差を超えられない可哀想な奴になってしまった。


でもここは心を鬼にして、口は思い切り上から叩きつけ少し閉じた瞬間に縛って固定した。

意外と口を開く力はあまりなさそうで、ますます可哀想な奴になってしまった。


しかしすまん俺も進まなくてはいけないのだ。許せ介錯はしてやる…


グォォォォ〜


突如ワニが絶叫した。


………


ちょっと待てお前らさすがに生きたまま解体始めるってどうなのよ…


背中は硬いらしく浮いている腹を開いて内臓を出してそこから革剥いでいくってそれなんて拷問だよ…


ワニ君涙目で訴えてきてるよ。

わかったよ止め刺してやるよ。


グサッ


ワニ君は心持ち笑みを浮かべた様な感じをさせて旅立った様だ。


それでこっちは気にする事なくガンガン捌いてます。


俺…なんもいえねぇ〜


結局俺は手を出す事なく2人が手際よく解体を終わらせた。


はぁ〜


深いため息を吐きながらさらに奥へと進むのであった。



生きたまま解体なんて物を見て沈んだ気分のまま探索を続けキャピキャピと2人のはしゃいだ感じで話し続ける声に洗脳されて気分が上向いてきた頃。

いよいよ10階に突入


そこには奥の巨大フロアに1匹と中央付近の部屋に1匹倒せばここも突破出来るのだろう。

ゴールが近くなった事でウキウキしながら中央を目指していたが、結局ここは宝箱みたいなのは結局一個も見つからず、本当に住み家ってだけなんだね。

それとも奥のを倒すと何かあるのか?


ま〜そんな事考えてもしょうがないか?

さっさと進もう。



程なくして中央フロアの魔獣にたどり着いた。


そこには女性の胴サイズの太さでトグロを巻く蛇の姿があった。


う〜ん


結構でかいぞこいつ…

先制攻撃をしたいけどって…

動き始めたよ…

気付かれたっぽいね。

仕方ない。


蛇の動きからそれぞれ間合いを取り戦闘体制に入った。


蛇は頭と思われるものが黒い物に覆われてその中から紅く輝くものが1つこちらを見据えた。

そして地面にすれすれを這う様に進んできた。

って人の腕みたいなのがあるじゃないか!?

這う様にじゃなくそのまんま手を使って這った動きじゃないか!?

しかも黒く見えたのは髪の毛か!!


ゾワゾワゾワ


俺なんとなくこれに近い物見た事がある気がする…


テレビの中から這い出してくる女性の映画?ドラマ?そんなのどっちでもいいや。

ホラーで有名な奴だよ!


く〜る。きっと来る〜。


うぉ〜認識したら鳥肌がすげ〜たった。

これ相手が蛇だから余計に呪われそう。ってそんな事言ってる場合じゃない!


対策しなきゃ!でも近寄りたくないな〜石突砲で撃ちまくるか。


石突砲は蜂針射撃装置を組み込んだ物だが原理は土系魔石で針を作り風魔石で圧力をかけ打ち出す空気鉄砲の様なものだ。

空気だから発熱もしないし柄に仕込むにはちょうど良かったんだとロレッタが言っていた。


そんなもんでもそこそこの威力とそこそこの速射性があるが弾幕を張るくらいには少々物足りない。


そこにテルトも真似して?石飛礫の乱れ打ち、アーネもなぜか糸を短く打ち出して突き刺さってる!?


なんかよくわからん深く考えるのはよそう。それでも三方向からの弾幕で蛇は近づく事が出来ずそこそこのダメージを地味に与え、堪えられなくなったのか蛇は逃げてしまった。


ふ〜なんとかなった。


でも蛇って執念深いよね…


さっさと進もう。


あれに追われるのは嫌だけど相手にするのも嫌だし、早く忘れるとしよう。


2人もなぜか今の奴の事は話に出さず、最後のボスらしきものの事を予想する事に逃げた様だ。


うんそうだね。2人もその態度ならなかった事にしようね。


通路を進みつつマップで敵の位置を確認し、要重点警戒で貞○蛇をマークしながら、最後の大空間に向かった。


ただそこに着いて見たものはさすがにファンタジーの世界というかファンタジーなら当たり前の存在というか金色に輝く龍がそこには佇んでいた。

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