表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
104/108

104カノマトダンジョン

冒険者、騎士団の周辺掃討が功を奏し、カノマトまでの街道沿いに人員を集めることに成功した。

その為先行偵察としてケント達が任命されていた。

ギルドランク的にはシルバー上級なのでゴールドランクの冒険者はいたのだが、それでも拠点確保やその他の段取りなどの緊急対処力で並みの困難ならゴールドランク以上の実績と認定されて、選ばれた。

他の冒険者も回復薬を大量に用意して運んできたり、内壁構築などの尽力を見ていたので特に文句も出ず気のいい連中は一緒に飲んだり食ったりと気心知れた連中も増えていたからなおさらだ。


という事でカノマトダンジョン偵察なのだが梅雨払いは俺達で、竜車で冒険者を数人輸送して入口付近に滞在拠点を設置し、冒険者に警護とレベル上げ、また拠点として安定すれば後続の冒険者の拠点として整備することになる。

だからケント達が先行して掃除し、現状を冒険者が維持、その後拡張と同時進行で計画されているのだ。

維持部隊も立候補者の倍率が高い。なぜかと言うとうちの娘達の側にきてお話をしたがるおっさん達に人気なのだが女っ気のない最前線では戦える女の子は大人気になるようだが、実力も把握されてるようで手を出してくるものは皆無だった。まるでアイドルのような扱いで、俺は3人のマネージャーのような扱い…まあいいけどさ…


さてそんな話は置いといていよいよダンジョンアタックである。

カノマト外壁先に竜車を止め荷物を置いて、設営は冒険者に任せて3人を伴って門から入っていった。

門は開け放たれたままで外壁は蔦が生い茂りあれだけ魔獣が暴れまわっていた割にはしっかりと生えている。

入ってすぐ本来あるべきところにある通路は無く正面には壊れた家屋が障害物として横たわり外壁沿いに左右へと進むしかなさそうだ。通路は所々障害物があるが概ね2m程の幅を持って続いているようだが片側の外壁は相変わらず蔦が生い茂っているのだが…なんか不自然だというか眼鏡から寄せられる情報は進んでない部分はマップ表示されていないのだがされたところは壁一面真っ赤な表示がされていた。そうこの蔦は敵なのだ。しかしここに写っている見える範囲には末端しかないようで本体は別にありそうだがまあ襲われても困るから適度に殲滅しながら進む事になった。

ここは主に蔦が相手なので火系統と除草剤のような毒系統で対処に当たった。火系統のテルトは炎弾で物量面制圧、リーブもブレスで蹴散らせていた。

毒系統のアーネは蜘蛛毒では弱かったので、パーマ液の酸化剤を貸し出したら効果てき面で見る見る枯れていき火のつきがよくなり少ない労力で蔦駆除が行えていた。

えっ俺?サボってるんじゃないかって?

そんな事はないさ。ジェットウインドで熱風吹き付け乾燥させて風に煽られて火も強くなってでサポート役だよ。もうほとんど作業でみんな飽きてきているんだけどね。

ただこのダンジョン凄くやらしい。

だって今は右の通路に来てるから右側に蔦の壁があって、そっちにばかり意識が向けられてしまう慣れ始めた頃に合わせて、左の廃屋に潜んだ魔物が見えているんだ。

幸い眼鏡に表示されたから注意を向けられたけどこれは危なかった。

しかもこいつはヤモリっぽいやつで廃屋から出てこなくなぜかカメレオンの様な舌を持って毒や痺れ攻撃をしてくるスナイパーみたいな立ち回りで面倒くさい。しかもヤモリに意識を向けると背後から吸血蔦の巻き付きを食らうってなかなかないトラップだ。

普通の冒険者であれば4人ずつ対処に見張り2人の10人ぐらいのパーティーでなんとかなるレベルだろうけど、うちの三人娘は1人だけでオーバーキルするぐらいでまったく危なげも無く必然的に見張り役を押し付けられた俺は何もやる事が無くなってしまった。

あっでも魔力タンクって扱いもされてるや。

魔法撃ちまくって魔力が半分減ると寄ってきて濃厚な口づけで粘膜魔力譲渡を行っていく。

奪われる俺は軽く深呼吸して気を練ればすぐ満タンになるから問題ないがこれが人前でなんてなった日には嫉妬の炎で焼かれる自信があるな。


さて話を戻して探索再開なのだがなぜか一周してしまった。

どこか見落としをしてしまった様だ。それならばと進路上内側にある廃屋エリアの中を探索したら内側の通路に入れるのだろう。

今度は外壁の蔦は駆除が完了してるから気兼ね無く一軒一軒探索するがこれがまた面倒くさい。

まずは入り口に近付くとハウススナイパーと言うヤモリが舌の攻撃で牽制してきて、入ったら入ったで黒い集団が襲ってきた。そうそれは1匹いたら50匹はいると言うあいつなのだがここのは小型で集団で行動する習性がある様だ。

ここでのこいつの名はダークソルジャー。

集団で襲い掛かり生きたまま貪り食らうなんとも悍ましい習性のようだ。


さすがにこれは無理だ。

対面すらしたくない。

申し訳ないがここは魔法の無駄遣いをさせてもらうししてもらう。

今回たまたまジェットウインド超高温でブチかましてたら、埃を巻き上げて熱による発火で物の見事に粉塵爆発してくれたから意外と簡単に吹き飛んでくれた。


だがしかし吹き飛んだのは良いのだが辺り一面に足やら体液やらが飛び散ってる光景はやって後悔したが生きたあいつらに会うくらいならそこは諦めるしかない。


順調に探索が進みカノマト城門からちょうど真裏になる辺りで少し大きめの邸宅を発見した。ここも粉塵爆発&火炎嵐により室内掃討後一部の壁に不自然な隙間を発見した。そこに近付きその壁を調べると突如壁が動き始めた。


動いた壁は次第に形を変えて単なる板から木製の人形のように変化した。


そう板壁に擬態した木製のゴーレムだったのである。


でも俺達を止めるにはちょっと弱かった。

素材が木だけに簡単に燃えて炭になってしまった。


こんなに簡単でよかったのだろうか?

何か物足りなさを感じつつも外縁回廊を突破して第二回廊にたどり着けたのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ