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10新兵器

花粉が酷くてなかなか進みませんm(_ _)m

村の近辺には大森林の近くにあるだけあって、木々が生い茂っていた。

少し奥まで入ると森の動物と思わしき魔物が結構いて、シカや昆虫などが現れた。

その都度、触媒を利用して魔法を実験してみた。


うぉ〜大トカゲ動きハエ〜捉えきれない。

もっと面で広範囲に出来そうなのはどれだ?櫛であれならブラシがいけるんじゃないか?ものは試しだ。


いけ〜!


すると横5m長さ10mくらいの範囲に魔法陣が現れた。

その範囲には規則正しく1m程の針のような物が沢山飛び出てきた。

トカゲは致命傷はなかったが身体中針が突き刺さり拘束されていた。


この機会にハサミもいろんな種類を使ってみた。

全部で6本とカミソリがありそれぞれハサミの特徴に合わせて、力、スピード、カミソリの斬り裂き。

今の所動くのは3種類だけのようだ。


実験のおかげでトカゲ君は、細切れの輪切りになってしまいました…

ブラシは次からはニードルシートで良いようである。

やはり魔法陣の紋様を記録されているのが技名だけでサポートされているようだ。


次に来たのはでかい目玉のついた蝶が来た。

いきなり蝶の鱗粉攻撃を食らってしまった。

テルトは近くに居なかったので俺だけだが、耐性スキルのおかげかまったく影響が無かった。

鱗粉も目の前でチカチカ鬱陶しいので、洗い流したくなってきた。

そこで取り出したのはモバイルのシャワーヘッド。

もちろん水系が出るのを期待して…

すると、予想通りというか細い水が何本も蝶を貫いた。

しかも、水ではなく熱水のようで水蒸気も伴っており、辺りの鱗粉も同時に駆除が出来た。

しかも追加効果なのか、火傷で徐々にダメージを受けるのか何もしてないのにそのまま落ちた。これはなかなか使えるかもしれない。もしかしたらこれがあるから複合魔法なのかもね。水と熱は火の管轄になるのかな?二つの魔法の合作っぽいからねこういうの作れたら面白いよね。名前はウォーターラインズ。


他にも鳥が飛んできて手が届かないからドライヤー使ってみたら風に煽られバランス崩して墜落した。直進性のある強力な風のレーザー光線みたいで出しながら追えるのは楽で良かった。

名前はジェットウィンド。


それとちょっと可哀想だったのがスライム君。

結構デカかったから遊びでアイロンやってみたら残酷だった。

突如出現した二枚の板状の物に挟まれたと思ったら、板が赤くなり拘束しながらの熱ダメージ…身動き取れないままスライムの内部が沸騰してその圧力に耐えきれず爆発四散…

自分でやっておきながらかなり凹んでしまった…

名前は文字通りヒートプレス。

ただ思わぬ産物でスライムの断片が程良いクリーム感覚で、フェイシャルマッサージに使えそうだからちょっと回収させてもらった。


そんなこんなで実験してたらテルトが流石に飽きていた。

次のモト集落に行くにはもう遅すぎるようだ。

もう一泊確定か〜宿代稼がないととか言い始めてしまった。


う〜ん。テルトにはあれがわからないだろうからな。

徹夜のドワーフには悪いからって事で、早めに受け取りだけしてしまおうと口説き落として、村に帰ることになった。

帰りがけこの辺りにいた魔物は、俺の魔法を見て触発されたテルトによって実験台とかした。

テルトが言うには魔物クラスには問題ないが魔獣クラスには少々効かない可能性があるとかで、一撃で消し飛ぶ哀れな魔物達…

俺はテルトは怒らせてはいけない人だと思うのであった。


「随分暴れたようだな〜ここまで爆音が響いてたぞ」


村の入口に着いた俺たちは早速門番さんに言われてしまった。

しかし、近場に魔物が減るから有難いと喜んでくれた。

テルトの顔が若干恥ずかしそうに赤くなってたのは、なんとも儲けた気分になれた。

門番さんに挨拶して別れ、そのままドワーフのおっちゃんの所へと向かった。

近くにつれ、カーン!カーン!カーン!と響いていた音が店のそばに来る頃にはコンコンコン!と音が変わり入口の辺りに着いた時にはキュッキュッと音が変わりそして静寂が訪れた。


「ちょうど終わったのかね?」


「そうみたい待たせちゃ悪いから入りましょぉ〜」


「ちは〜」ガラガラ


一声掛けながら扉を開くと、憔悴して目の下にクマを作りながら、負のオーラを纏ってそうなおっちゃんが振り向いた。

俺達の姿を認めるとおっちゃんの顔は一転満面の笑みに彩られた。


「お〜ちょうど今しがた完成したぞ。さっそく見てくれ」


そうそこにはかつての俺の愛車が復元されていた。

と言っても普通にギア付きのママチャリだったんだが…

なぜかここにはマウンテンバイクのような自転車が現れていた。


「見た事も無いのがあったが使えそうなものを少し改造しといたぞ」


おっちゃんはそう言いながら改造箇所を説明してくれた。

フレームなどはなるべく丈夫な金属で作られ、タイヤは何かの魔獣の輪切りみたいな皮が付いていた。テルトとの2人乗りが前提だったため後輪部分には変わった仕組みのサスペンションが付いており、タイヤの皮の厚みとサスペンションでかなりの走破性が確保されたようだ。

それにママチャリ特有のライトの仕組みが逆利用されてた。

タイヤの回転から発電機が周りライトが点灯する仕組みだったが魔力を込めると速く走れるようになったらしい。

細かい仕組みはよくわかりません。試し乗りしてくれと言われたがホルドアにギルド登録に行かないといけない事を言うとがっかりしていた。

テルトがすかさず戻る事を伝えるとすぐにご機嫌になって、戻って来るまで改造パーツを作っておくと目を輝かせていた。異界の製品を見て何か得るものがあったのだろう。世話になった人も多いからこの地で世話になるのもいいのかもな〜なんてしんみり考えていると隣にも目が爛々と輝く人がいた。


テルトに急かされさっそく試乗することになった。構造は普通の自転車。

後輪の上が荷台ではなく座席になっていて、そこにテルトは横向きに乗り俺の腰に手を回してきた。

なんかこれ映画のワンシーンにあるような体勢じゃないか?異様にドキドキしながらこぎ始めると、ペダルが凄く軽い!2人乗ってるのに1人で乗ってるくらいの感覚で動かせる。

シートも衝撃を吸収してくれていて凸凹道の衝撃がケツに響かない!

おっちゃんの店の回りを何周か周り俺の顔を見て納得したのか、帰りを待ってるぞと声をかけてきた。テルトが慌てて酒と言ったのでおっちゃんに感謝の気持ちとして酒を渡し、ホルドアからすぐに帰ってくると伝えてそのまま出発した。



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