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魔女の住む森  作者: 雪だるま
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4

魔女さんは考えなしに喋る…そして後悔する

それに魔女さんはネーミングセンスもない

ご飯を食べ終わった二人を見て思わず笑みがこぼれかける


「満足した?」


「うん!」


それはよかった…さて…本題に入ろう…っと、その前に名前を聞かなくては…


「それで…君達の名前…聞いていいかい?」


「だめ!知らない人になまえを、おしえちゃだめってお母さんいってたもん!」


「うん!本当だよ!」


なるほど…確かに一理あるね…じゃあ…


「じゃあ勝手に名前つけて呼ぶよ?」


「どんななまえ?」


聞かれてからしまった…と、思ってしまった…まさか聞かれるとは思ってもいなかったからである…とにかく子供にしっくり来そうな名前は……


「じゃあ君らはショタって呼ぼう、君はショタ1、君はショタ2これでいいね、よし!決定!」


「ねえねえ、しょたってなに?」


ショタ1が首を傾げる


「ショタって言うのは子供って意味さ」


「ぼく子どもじゃないよ!」


ショタ2が顔を赤くして怒る


「だって君らが名前を言わないからこうなるんたよ?嫌だったら名前を教えて欲しいね」


「………だったら魔女さんのなまえおしえてくれたら言うよ」


「じゃあぼくも!」


ショタ達は難題を提示してきた…少なくとも家族に呼ばれていた大切な名前は言いたくない…


「普通に魔女さんでいいよ、少なくとも私は皆からそう言われてるから馴染みやすい」


「そんな~」


ショタ2はがっかりする


「思い通りにならないのを我慢するのも大人になるための一歩だよ?」


「!……わかった!ぼくなまえいうよ!こどもじゃないから!」


「ぼくだって!」


ショタ1、2を上手く言いくるめた魔女さんは子供って単純だな…と、思った


「魔女さん!ぼくのなまえはね、カインっていうんだ!」


「ぼくはね、エリスっていうんだ!」


「カインにエリスね」


どうやら今までショタ1と呼んでいた方がエリスといい、同じく2と呼んでいた方をカインというらしい…二人とも揃いも揃って栗色の癖のある髪をしているので見分けるのが大変そうだ…


「…さて、本題に入ろう…単刀直入に聞くよ、君達はこれからどうするんだい?村に帰るのかい?」


「どうするっていわれても…」


「村にかえるとみんなおこっちゃう…」


項垂れる二人を見て一応自分達がおかれている状況はわかるらしい


「まあ、ここら辺の人達は大体双子の迷信を信じているだろうしね…君達を拾ってくれる物好きなんてそうそういないよ」


「ぼくたち…おいだされるの?」


上目使いでこちらを見てくるカイン…私にそんな姑息な手は通用しないよ、それに村の連中の子供を信用出来るわけがない!


「だろうね、ただでさえ私は村の人達には関わりたくないのに村の連中の子供を面倒見るなんて絶対嫌だ」


おもむろにコップの水を飲む魔女さん


「……?なんで村のひとたちの事をきらいなの?」


「ブフッ!?」


エリスの一言で含んでいた水を吹き出す


「君達には私の過去は関係ないの!あのね、人には聞いていいことと悪い事があるの、知らなかった?」


「しらない!」


「はい、元気にそう言うことは言わないの」


何だか話が先に進まない…はぁ…どうしよう…

お父さん、お母さん、お兄ちゃん…どうすればいいんだよ~!


「…?お兄ちゃん…?」


そういえばお兄ちゃんの知り合いで学校をやっている人が居たような…居なかったような…


「ちょっと待ってて、そこに居なさいよ」


二人にそう言った後、兄が使っていた部屋に入り机の中をあさる…


「確か…ここら辺にその人専用の会話できる魔道具をもらったって…いってたはず…」


ごそごそと探していると中から不似合いな魔宝石が装飾されたイヤリングが出てきた


「これかな?確か耳につけるんだっけ?」


イヤリングを耳に装着し少量の魔力を流す…すると…雑音と共に人の声が聞こえてきた


「レイン!ひさしぶりだな!お前からかけてくるなんて珍しいな?」


レイン……それは兄の名前…


「すみません、私レインの妹のーーーと申します」


「ああ彼奴の妹か、話は聞いてるよ、魔力も人並みにある優秀な子だって」


妙に明るいその人はハキハキと元気に喋り続ける


「それで、彼奴は元気?」


「………兄は…1週間前に死にました…」


明るく喋っていたその人は静かになる…


「すまない……悪かった…」


「いえ…いいんです…それで実はお話があるのですが」


「何だい?」


「実は森で双子の子供を見つけたんですが…引き取り先に悩んでまして…」


「なるほどね…双子って昔から迷信で変な話があるから…引き取り先に困るね…、でもウチでもキツいな…」


何となくわかってた事だ


「その子達が魔法を使えるならなんとかなるんだけどね…ほらウチ魔法学校だから、魔法が使えれば他の子達迷信なんて信じないから」


「……では、魔法が使えるようになれば引き取ってもらえるのですね?」


「まあ、そう言うことだね…魔法も使えないのに魔法学校に入れると生徒に顰蹙買うから」


「…わかりました、では一通りの魔法を使えるようになりましたらそちらに連れていきますね」


「ああ、わかったよ」


「ありがとうございました…」



そう言って会話は終わった…



「よし、とにかく彼等に早く魔法を覚えてもらってさっさと追い出そう」



これから忙しくなると思った魔女さんであった…

見てくださった方ありがとうございます

次回こそ更新は遅くなる…かな?

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