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続いてしまった…
さてさて…私は今更ながら大変な事に気がついてしまった…
今は私が寝ていたベットでスヤスヤと眠っている子供達…彼らには当然親が居るだろう、そして彼らが居ない事に気がつけば、村の人々が総動員で子供達を探しに来るだろう…
「………ちっ…」
思わず舌打ちが出る…今の状況を村の人々が見たら当然私がこの子供達を誘拐したことにされるだろう…そして必ず前みたいな行動に出るはず…
「早めにご飯食べてもらって村に帰さないとマズいな…」
そう言うとキッチンに立ちご飯を作り始める…
「……いつもよりやっぱり多目に作らないと…」
そう言って手際よくどんどんご飯を作っていく
「このくらいでいいか…」
机に並んだ沢山の料理を上出来だと言わんばかりに見て頷く…
「こんなに作ったのは何ヵ月ぶりかな……」
あの時はまだ…家族皆で暮らしていた…もう二度と訪れない日々…
「おねえちゃん…だれ?」
「!?……おはよう…やっと起きたんだ…」
考え事をしている時に、いきなり響いたか細い声に少しビックリしてしまう
寝室に目を向けると扉で身を隠すようにしてこちらを見ていた…
兄弟達は、深い緑色の瞳をこちらに向けそして少し警戒している
「私はこの家に住んでいる者だよ、君達が森の中で倒れているのを見つけて此処へ運んだんだ」
「ここはどこ?」
「ここは私の家さ…さあ、お腹減っているんだろう?冷めないうちに食べちゃいな」
子供達はやはり警戒しているらしく、こっちを見ていた…が、やはり子供…食欲には逆らえないらしく机に近づき椅子に座ると二人して机の上の料理にがっつく…
食べるのに真剣な二人見ていると自然と口許が緩む……そして数分で完食してしまった…
「「ご馳走さまでした!!」」
食べ終わった二人は両手を合わせて合掌する…
見た目6歳くらいの男の子達なのに私が食べる分も残さず完食…それほどお腹が減っていたのだろうか?
「さてさて…じゃあそろそろ聞いていいかい?」
「ん?……なにを?」
お腹が一杯になったせいか…?さっきまでの警戒している様子が嘘のように無くなっていた
「君達がこの森に迷い混んだ理由だよ」
「理由?んーっとね…」
片方の子供が何かを考えている…その様子を見ていたもう片方の子供が理由を述べた
「あのね、僕たちねお父さんとお母さんに村には帰って来るなっていわれたんだ」
「村に帰って来るな?どうして?」
「あのね、僕たちがおんなじ顔をしていて兄弟だからだってちょうちょうさんが言ってた」
「ふーん……」
あまり上手く喋れてないが大体の事は伝わった
「そうなの、それでお父さんとお母さんが森に僕たちを置いていっちゃう時に少しだけ食べ物もらったんだけどみんな食べちゃって…それでお腹が空いてたおれちゃったんだ…」
なるほどね…あの村の人達がやりそうな事だ…あの村に双子についての災いなんてあったかな?…取り合えず少しだけ本で調べて見るか…
「まあ…今日のところは疲れているんだから眠っていた方がいいからベットに戻って寝ていなさい」
寝ている間に村について調べるか
「おねえちゃん…?もしかして森に住んでいる魔女さん?」
「もしかして僕たちが寝ている間に食べたりしない?」
むっ…この年で私が魔女だとわかるとは……あの村の人達はどれだけ私を悪者にしているんだろうか…ハァ……
「確かに私は魔女だよ…でも食べたりしないよ、少なくとも私は肉は嫌いだかね」
「そうなの?本当に?」
「本当だよ、嘘ついても何にもなりゃしないよ、それに人を食べる趣味はないからね」
「ならよかった」
ふんわりとした柔らかな笑みを浮かべる
「「それじゃあおやすみなさい…」」
「おやすみなさい…」
二人は寝室に戻って行った
二人が寝室に行って少し経ってから、書斎に使っている部屋に入る…膨大な量の本を集め読み漁っていたのは兄…よくぞここまで集めたなと皆が感心するほどの本の中で1つの本を取り出した
「何処に載ってたっけ……」
パラパラとページをめくる
「あった!」
そこには短い文が書かれていた
双子とは前世で心中をして死んだものの生まれ代わりであるとされ、そのためその無念の思いが回りの人々に影響を与えそして災いをもたらすとされている
だが、最近はこの言い伝えは実は迷信だったと言われているところも…けれどまだ双子は災いをもたらすという話を信じている村も多くあるのであった
「なるほどね…それであの子達は捨てられたんだ」
人が人を捨てるなんて…と思わず呆れてしまう
「それにしてもあのクレイジーな連中め…人が住んでる森をゴミ箱みたいに扱いやがって…」
本を取り合えずもとあった場所に戻す
「ったく……あの子供達どうしようか…村にも帰せないし…かと言って見捨てるわけにも…」
魔女さんはどうしようかと考え、そして夜になっていった
見てくださりありがとうございました!
更新は……出来るかな?