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そろそろ終盤戦じゃあー!←そう思っている
昔の夢を見た…家族と暮らしていた…楽しかったあの頃の…
けれど最後の方は兄の亡骸に…昔の私がいた…一人になってしまって一晩中泣き続けた…あの日の私が…
パチッ
目を覚ました魔女さんは何故か泣いた…いや、泣いていたらしい…多分眠っている時に泣いてしまったのであろう…
「今日で2日目…早くて後2日…」
早くあの二人に魔法を覚えさせないと…あの子達まで
巻き込まれる必要はない…
魔女さんは起き上がり伸びをすると寝巻きをから普段着に着替え寝室を後にした
「何で今さらあんな夢を見たんだろう…」
魔女さんは朝御飯を作りながら、独り言を呟く
「少なくとも…あの日のようには村人にはさせない……これ以上大事な物を失ってたまるか…」
魔女さんは、朝から村人に対して闘志を剥き出しにしながらご飯を作り続けた
それから少しして……
「魔女さん…おはよう……」
目を擦りながらカインが起きて来た
「おはようカイン、起きたら顔洗ってらっしゃい」
「うん…」
目を擦りながら顔を洗いにふらふらと出ていく…気がつかなかったが、カインの後ろからエリスが眠たそうにしてカインに引っ張られていた…
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二人はご飯を食べた後、昨日買ってあげた魔道具をブンブンと振り回し…チャンバラごっこをしてた…が、飽きてきたのか?カインがこちらに戻ってきてこれってどうやって使うの?と、聞いてきた
「これかい?これはね…」
魔女さんはカインから魔道具を取る、そして炎の初級魔法を剣に込めるイメージをし魔法を発動する…すると、炎が剣を包みこんだ…
「うわあぁ…凄~い!」
カインは、その光景をみて身を乗りだし剣に近づく…
「ほらね、こうやって使うんだ」
「僕も僕も!」
魔女さんは自分の炎魔法を消しカインにそれを渡す…
「む~」
「イメージは炎が剣を包みこむーー」
魔女さんがいつも通りに説明をしようとした時…剣が弱々しく炎を吐いた
「やったー!」
「おおー、説明無しでカインが出来るようになるなんて凄いね」
「エリスに自慢してくるー!」
カインは人が褒めているのが耳に入らずそのまま外へと出ていった
「…………そろそろ私の出番も終わりかな…」
カインも説明せずとも魔道具を使えるようになるとは……私が魔法を教えるのももう必要ないのでは?…一瞬そう思ってしまった
「ふっ………子供って短い時間で成長するのが早いな…羨ましいよ、……私はまだあの時のまま成長出来てないのに…」
あの時…両親が殺された日…兄が死んでしまった日…あの時からまだ私は何1つ成長出来ていない……魔女さんは二人を羨ましいそうに見た
「二人が遊びに飽きたら今度は光と闇魔法だね、時間も限られているし…急がないとな…」
まだ何も知らせていない二人の無邪気な声に耳をすませ、魔女さんはこれからやることを考える…
「そうだ…あの人にも連絡入れておかないと…」
魔女さんはポケットをごそごそとあさり、イヤリング型の魔道具を取りだし耳につけた
「ザザザッ…か、…どう…んだ…い?」
雑音と共に声が聞こえる…最初の部分はあまりよく聞き取れなかったが、何とか話せるところまで回復する…
「お久しぶりです、私です」
「ああ、君か…いきなり連絡なんてどうしたんだ?」
「実は少し、野暮用が出来まして二人を近々そちらに入れたいのですが…」
「いいよ、家はいつでもOKだ…二人の魔法勉強は順調かい?」
その答えに魔女さんは少し安心した…
「はい、二人とも杖無しの無詠唱で中級魔法までなら難なく唱えられるようになりました」
「一ヶ月でそこまで……君達兄弟はやっぱり凄いな…」
「……?どういう事でしょうか?」
「そのまんまの意味さ…わかった、何時でも手続きが出来るようにしておく」
「ありがとうございます、恩に着ます」
魔女さんの一言で会話が終了した…後は時間が経つだけ……魔女さんは何かを覚悟したのであった
土日明けってつらい……体が痛い…
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