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魔女さんは温厚な方だがキレると一瞬止まらなくなる…
水晶玉に映るそれは確かにあの憎たらしい村長だった
そしてまた用心棒を雇いこっちに来る…またここが危険になる
「やってもいない誘拐で人が死んだ事にして私を殺してくれる人を探す…か…」
水晶玉は馬車に乗り村を出ていく村長を上から映している
「あの子達が危険…」
サロスから村まではどうやったって片道2日はかかる…そこから腕利きの用心棒を雇うから……早くて4日、遅くても1週間で帰ってくる…
「あの子達に早く魔法を教えてここから追い出さなきゃ…」
追い出す…その言葉を言ったとき、魔女さんは少しだけ悲しそうな顔をしていたのを本人は知らなかった
「あの村長が居ない時に買い物を済ませなきゃいけないから…ブツブツブツ」
「……さん?」
魔女さんは水晶玉を見ながら独り言を繰り返していると
「魔女さん!」
「っ!?」
考え事をしていてエリスが話しかけている事に気がつか魔女さんは、ダイレクトに水晶玉を落とした
「どうしたの、魔女さん?さっきから独り言ばっかり言ってるけど…」
「ううん、なんでもないよ」
エリスに作り笑いを浮かべ受け答えをする
「それよりどうたった?魔法」
「あ!うん、ちゃんと唱えられたよ!来てきて!」
「あー、はいはい…」
エリスに右手を引っ張られながら倉庫を後にする、倉庫を後に擦るときに水晶玉を見たが傷つけ1つついていなかった…恐るべし
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庭に出ると庭の形が変わっていた…
普通変わっているというと、大きくなった小さくなったをイメージする…だが、庭に生えていた草や木がほとんど倒れたり掘り返されたりと無惨な状態であった…
叱ろうと思い口を開こうとすると、カインがこちらに気がつく
「あ!魔女さん!僕も魔法唱えられるようになったよ!見ててね、いくよ!ライトニング!」
カインは魔法を唱えるすると…
ドォーン!
「ぐっ…」
「わっ!?」
カインが放ったライトニングが魔女さんの頭に命中した……心なしか、魔女さんの頭から煙とシュゥゥ…という音がする
「あわわわっ!魔女さん!大丈夫!?」
エリスが心配そうに魔女さんの顔を覗きこむ
「間違えた!ごめんなさい…魔女さん」
二人は魔女さんの顔を覗きこもうとするが、魔女さんの顔は何故だか暗く上半分が見えない…
「魔女…さん?」
カインは近寄ってくる
「フレイムランス…」
「へっ…?」
魔女さんの言葉と共にカインの回りを炎の剣が現れ囲む
「そこに座れ」
「ま、魔女さん?」
「いきなりどうしたの?魔女さん…」
二人は何故こんな事になっているのかわからないらしく怯えながら首を傾げている
「聞こえなかったのか?二人ともその場に座れ」
二人はいつもの優しい雰囲気の魔女さんが豹変しているため怯えながらその場に座る
「てめぇ等…魔法の練習をしろって言ったが、限度を考えろよ…それに人に魔法を向けるなんてもっての他だ…わかってんのか?カイン」
魔女さんは鋭い殺気だった目でカインを見る
「ひっ!?は、はい…」
「それにエリス…お前のクエイクは地震を起こす魔法だ、1回目は私が何もいわずに魔法を発動してこいって言ったからしょうがないが、なんでこんなになるまでやるんだ?」
「ご、ごめんなさい…」
少しの間沈黙が流れる…二人は泣きそうになりながら下を向いている
パチン!
魔女さんは指パッチンをする、するとカインを囲んでいたフレイムランスが消える
「とりあえず今日の説教はここまでだ、買い物に行くよ」
魔女さんは家に向かって歩く
「ま、魔女さん…」
エリスは細い声を上げる
「なんだい?」
「ごめんなさい…」
「僕もごめんなさい…調子にのって魔法を使って…」
歩く足を一反止め二人を見ると、反省しているような顔をしていた
「次はないからね…ほら、さっさと支度しな…出掛けるよ」
「うん!」
出掛ける支度をしたエリス、カインは魔女さんの魔法で都市へと行くのであった
次回は都市へ二人の買い物に行くよ♪
体が結構痛いですw
ブックマークしてくれたお方ありがとうございます!!
いつも見てくだっているお方もありがとうございますo(^-^o)(o^-^)o