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昼食と出会い

リオンとアシルとで昼食をとる為、食堂へと移動する


他のクラスメイトたちからも誘われたがリオンとアシルとでお昼にすることにした


女子たちからの誘いは少し勿体ない気もしたが、名前も知らない女子といきなりお昼をともにして話が続くようなトークスキルは生憎持ち合わせていなかった


それに、質問攻めにあうであろうし・・・


「あちゃーちょっと出遅れたか・・・」


食堂へと着いた僕たちは、とても混雑した食堂を目の当たりにする


どうやらBクラスは若干、終了するのが遅かったようだ


その中でも遅いほうであった僕らが来たころには殆んど満席状態となっていた


とりあえずご飯の列に並ぶ


お昼はどうやらハンバーグとロールパンのようだ


「とりあえず、貰ったはいいけど・・・奥のほう空いてるかな?」


広い食堂を3人で歩いていく


「おっ!あそこらへん空いてるよ、アシル、リオン!あそこにしよう」


不自然と机が空いている


「あっ、東堂君・・・そこは・・・」


小声でリオンが話しかけてくる


「ん?何かまずかった?」


ハンバーグを机に置きながら聞き返す


「えっと・・・いや・・・」


どうしたのだろうか?


特にテーブルに汚れは無いし全く持って問題ない


「ここじゃダメだった?」


僕も一応、何故だかわからないけど小声で話す


「いや、ダメってわけじゃないんだけどね・・・隣がSクラスの人たちなんだよ・・・」


「Sクラスってあの?」


前にリオンとアシルが説明してくれた


Aクラスなんか非じゃない、先生たちと同等、またそれ以上の力を持った人たちのみが集まるクラスらしい


現在いる人数はたった4人だけらしい


隣をチラッっと見る


2人の女性だ


チラッっと見ただけだがそうとうな美人だとわかる


「で、何でSクラスの隣はダメなんだ?」


「いや、ダメってわけじゃないけど、なんか近寄りがたいっていうか少し怖いっていうか・・・」


まぁ要するに偏見ってやつであろう


「大丈夫だって、話してみたら以外といい人だよ、きっと・・・」


「うーん、まぁそうかもな・・・僕も喋った事なんて無いし・・・」


そんな事を言って席に着いた時であった


「じゃあ話してみる?」


「・・・!?」


さっきまで隣に座って食事をしていたうちの1人がいつのまにか僕たちのところへ来ていた


リオンとアシルに目を配るが突然のことに頭が着いてこないのか、固まってしまっていた


(きっとこれもいい機会だ、うん!)


「えぇ是非!」


そう答えるとニコッっと微笑んで席を寄せてくる


「えっと、僕たちの声聞こえてました?」


アシルが凄く申し訳なさそうに聞く


「えぇ、まぁ、ばっちりと・・・」


「「すみませんでした!」」


アシルとリオンが同時に謝る


まぁ、確かに近寄り難い、少し怖いなんて言われたら少なからず不快な気持ちになるであろう


「いいの、いいの!慣れてるから、それに私、君の言葉嬉しかったし・・・」


そういうと僕の顔をジーッと見てくる


僕もつい見とれてしまう


腰の辺りまで伸びた赤くさらっとした髪


何もかも見通してしまうような深い深い紅の瞳


「私は、アイリス・レオノール、よろしくね」


そしてまた、ニコッっと微笑む


ビビアナ先生に負けず劣らない容姿である


「僕は、東堂とうどう 奈鶴なつるです、こちらこそよろしくお願いします」


「僕は、リオンです」


「僕は、アシルです」


2人ともそれぞれ自分の名前だけ名乗る


アシルの一人称が僕になっているあたり相当緊張していることがわかる


「ほら、フィオも挨拶、挨拶」


さっきまでずっと黙っていたもう1人の女性のことであろう


「・・・私は、フィオ・イシュバーン」


それだけ言うとまたハンバーグを丁寧に口に運んで行く


フィオさんもよく見ると美人である


(いや、よく見なくても美人か・・・)


特徴のある白い髪、アイリスさんと同じくらいはあるだろうか


それに青白い瞳が妖艶さを生み出している


それから僕たちはアイリスさんたちと昼食をとった


最後にはアシルもリオンも普通に会話ができるようになっていた


「じゃあ僕たちそろそろ午後の授業の時間なので」


「あ、うん!またねー東堂君」


そういって僕たちは午後の授業へと向かうのであった














「ねぇ、フィオ、久しぶりにまともに接してくれた、そう思わない?」


「・・・そうね」


「皆さ、レオノール家のお嬢様とイシュバーン家のお嬢様としてしか接してくれなかった、それにこの学院に来てから特別扱いばっかしで近づいてきてくれた人なんていなかった」


「・・・うん」


「東堂君かぁ・・・黒い髪と目、どこの国の人だろうね?」


「・・・さぁ?」


「また、会えるかな?」


「・・・気に入ったの?」


「いや、気に入ったっていうか・・・かっこよかったなぁって・・・」


「・・・一目惚れ?」


「いや、そんなんじゃないよ!だけど、ただ・・・もう少し話せたらなって・・・」


「・・・・・」


(また、会えるかな?)

ご精読ありがとうございました

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