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魔法!

「それじゃあ来週の土曜日日曜日は、月末だから頑張って今のうちに練習しておいてね~じゃあ今日の魔法の授業は第12戦闘場で行うから各自移動してね・・・それじゃあ解散!」


ビビアナ先生が連絡事項を告げる


それと同時に集まってくるクラスメイト


そして飛んでくる様々な質問


どこから来たのか?苗字があるのは何故か?得意な魔法は?


それに一つ一つ丁寧に答えていく


そして、僕が魔法を使えないとを皆に答えたときだった


「えっ!じゃあ、魔法使えないのにBクラスに入れたの!?」


教室全体がざわつく


アシルまでも”マジかよ!?”と驚いていた


「たぶんだけど、魔法戦闘の結果があまり反映されなかったんだよ」


たぶんそうなのだろう


「えっ?でも・・・この学院は魔法を重視してるんだよ?」


ユリアさん曰くそうらしい


(じゃあ、なんでだろう?)


「まぁ皆、東堂のこと気になると思うけどとりあえず移動しようぜ」


ある1人の言葉をきっかけに皆それぞれ移動をし始める


「東堂、リオン、俺らも行こうぜ!」


「うん!」


僕たちはテレポーターを使い戦闘場へと向かうのであった















そこは、昨日試験を受けた神殿と同じつくりとなっていた


「じゃあ、今日は魔法の威力と大きさをコントロールする練習をします」


どうやら教えてくれるのはビビアナ先生本人のようだ


「ウォーターシールド」


そう先生が唱えると何もなかった空間に太く横長の水の幕ができた


(これが魔法!こんなこともできるのか)


水の壁は何も無い空間に浮き続けている


重力に逆らい下に落ちる気配を見せない


「今から皆にはこのウォーターシールドを貫通するようなファイアーボールを撃ってもらいます、大きさは自由、どんなに大きくても小さくても貫通すれば合格よ!来週の試験の内容はこの壁の倍の太さをファイアーボールで貫通できるかだから頑張ってね!じゃあ、練習開始!貫通した人は私に報告に来て」


その合図と共にウォーターシールドと平行に1列に並び一斉に”ファイアーボール”と唱え始める


形や大きさ炎の色、それぞれ違う火の玉が何発も放たれる


どうやら1発目で貫通した人はいないみたいだ


(僕もやってみたいな・・・)


正直仲間はずれ感がとてもする


「東堂君はちょっとこっちに来て」


「あっ、はい」


ビビアナ先生に呼ばれる


「君には魔法を1から教えるわ、まず魔法の種類から・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」















どうやら魔法の種類は火・水・風・土・光・闇・強化が基本となっているらしい


この他にも応用として氷や木、爆発などというものまであるらしい


しかし、2つ以上の魔法を同時に操りイメージしなければいけない為、難しいらしい


発動時に魔法の名称を唱えるのはよりイメージを強いものへとする為らしい


”別に唱えなくても使えるわ”といって先生が詠唱なしで魔法を発動するのを見せてくれた


ちなみに今、Bクラスの生徒たちには基本の魔法7種を全て使えるようになっているらしい


また、魔法はその人の魔力と想像力が強ければ強いほど強力なものへとなるらしい


魔法は自分が想像した通りに発動することができる為、その人だけの魔法なんてものも作れるらしい


魔法が発動しない場合はその人のイメージが実現する為に必要なものに達していないかその魔法を発動するだけの魔力が足りていないかのどちらからしい


また、魔法には相性があるらしく、今やっているのは水に弱い火の魔法で水魔法を突破することらしい


「説明は大体これくらいかな?わからない事とかあった?」


「いえ、特にありません」


先生の説明は無知の僕にでもわかり易いものであった


「そう、それじゃあ早速ファイアーボールをやってみて」


(え・・・?)


「やれって言われていきなりできるようなものなんですか?」


「しっかりとイメージをすればできるはずよ、魔力だけならこのクラスで1番の持ち主なんだから」


(よし!)


できることなら僕も色んな魔法を使いこなしたい


それに自分の魔法なんかも作ってみたい


僕は手の中に火の玉を作るイメージをする


熱く熱く、何もかも燃やしてしまうような炎


野球のボールくらいの大きさをイメージする


するとどうだろうか手の中に燃え滾る炎の球ができたのだ


「うわっ!?」


自分でもびっくりする


自分の手のすぐ近くで燃える火の玉


それなのに不思議と手は全く熱くない


「ファイアーボール」


さらにそう呟くと炎の威力が増したような気がした


外見には全く変わりは無いがそう感じることができた


「できました!」


見事1回目から成功することができた


「流石ね、ではその魔法を消すイメージをしてみて」


「はい!」


僕は、手の中にあるものがもともとなかった時のことをイメージする


そうすると、スーッとファイアーボールは消えた


「できました!」


「よし、魔法は発動できて成功じゃない!自分で消すことができて初めて成功だということを覚えておいてね!自分で消すことができない魔法は使わないこと、いい?」


「はい!わかりました!」


(魔法は自分で消すことができて初めて成功か・・・)


しっかりと覚えておくことにしよう


「たぶん、他の簡単な魔法も君ならすぐできると思うわ、とりあえず東堂君のファイアーボールがウォーターシールドを貫通するかどうか試してみて」


「はい!やってみます!」


説明の途中10人ほどの生徒が”貫通しました”と先生のところに来たがまだ殆んどの生徒は貫通していないようだ


貫通に成功した生徒の中にはリオンやユリアさんもいた


成功した生徒は先生からそれぞれ違った指示が出されて次のステップへと進んでいた


「んぐぐぐぐぐ・・・・・ぬわぁあああああ!ムリだ!」


「大丈夫か?アシル?」


今の声はアシルのものだ


どうやら貫通に苦戦しているらしい


「あぁ東堂か、もう無理だ!魔法は性に合わない!東堂はどうなんだ?魔法は使えるようになったのか?」


「あぁ、一応ファイアーボールはできるようになった」


「マジかよ!?半分冗談のつもりで言ったのに・・・お前マジで凄いやつなんじゃねーの?」


いくらなんでも褒めすぎだ


「いやでも、しっかりイメージすれば誰にでもできるんだろ?」


「いやいやいやいや!俺、最初魔法出せるようになるまで1ヶ月はかかったぞ!1発でできる奴なんて、ごく一握りの天才だけだぞ!」


(じゃあ俺って・・・)


「そうなのか・・・」


どうやら僕は魔法のセンスがあるらしい


(まぁ、とりあえず僕もやってみるか)


手の中に炎をイメージして水にも負けない強い強い燃え滾る火を放出するイメージを作る


「ファイアーボール!」


そうすると、さっきは僕の手の中に留まっていたファイアーボールは水の中へと飛んでいく


どうやらイメージした通りに魔法は動かせるらしい


ジューーーーーーーーーーーーーッ


それは、僕の撃った魔法が水の幕に触れた瞬間だった


僕の魔法は水の幕を貫通した・・・だけではなく全ての水を蒸発させた


シーーーーン・・・・・


「おいおいマジかよ東堂・・・」


「いや、僕もここまでのものだとは・・・」


クラス全体が呆気にとられる


かくいう僕も驚いている


静まり返ること数十秒


「おいおいすげーな東堂!」


「魔法使えなかったんじゃないの!?」


「今さっき使えるようになったんだってさ」


「東堂君って何者?」


「私にコツ教えてよ~」


一気に湧き上がる戦闘場内


「はいはい、静かにー!とりあえず、もう一度ウォーターシールド張り直すから貫通できてない者はもう少し頑張って!私が1人ずつアドバイスしていくから、東堂君は水魔法や土魔法などもできるか試してみて」


そういうとウォーターシールドを張りなおす先生


(その他の魔法か・・・)


どんな魔法を試してみようか


想像するだけでワクワクする


「す、凄いですね、東堂君」


ユリアさんが話しかけてくる


「いやいや、たまたま上手くいったんだよ」


「たまたまでも凄いですよ!どういうイメージを持って作ったんですか?」


うるうるした瞳で見つめられる


「え、えっと、水をも燃やせるように強く燃え尽きないってことを思いながら作った・・・かな?」


「うーん・・・なるほど!わかりました!私もやってみます」


さて僕も色んな魔法を試してみるか・・・















それからお昼休憩にはいる時間までユリアさんやリオンにどんな魔法があるか聞きながら色々な魔法を試した


水、土、風、闇、光どれも一応はできた


自分だけの魔法はまだ考えていなかった


ウォーターシールドを貫通させるという目標はお昼までには全員がクリアしていた


どうやらビビアナ先生が的確にその個人にあったアドバイスをしたらしい


「おーい東堂、リオン、飯いこーぜ」


授業が楽しかったなんていつぶりだろう


数学や化学、古典は勿論、芸術や体育の授業でさえも充実感はなかった


こんな事を思ったのはいつ以来だろう


(午後の授業が楽しみだ・・・)

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