対抗戦を切り抜けろ! 7
――――なななな、なんつー非常識で無双で、華麗で、優美で、鬼畜な感じの王子&騎士ですか!?
私のポジション捕虜なんだけども、なんて言うの? 『囚われのお姫様』気分ですよ!!
カッコイイーーーーっ!!
レーツェルは、おちょくりながらピョンピョンクルクル曲芸師の様な動きで、相手の魔法を剣で受け、それを併用して相手を叩きのめすわ、カグラは、1対多数で魔法使わずにあっと言う間に倒しちゃうって……ああ、やばいツボに嵌りそうなカッコよさじゃないの!
いかん、惚れちゃいそうだ。
カグラが私の方へ視線を向ける。揺るぎ無い強い瞳にどきりとしそうになる。
周囲に居る騎士団の面々は、レーツェルの行動により、焦りが出ているのが解る位に浮足立っている。実際に騎士達は、3分の1に減っている。
しかし、ここまで弱すぎると、もはや弱い者苛めに近いよねぇ……。
「よっと」
レーツェルが、クルンと空中で身体を捻り、1回転しながらスタッと地面に綺麗に着地する。私との距離は10メートルも無い感じだ。
「お前らさぁ、本気でやる気あるの?」
むすーっとした表情で、剣と突き付けて言い放つ。
うわぁ……レーツェルのイライラした雰囲気がダダ漏れだ。
「馬鹿にすんな!」
レーツェルに向かって、剣を持って飛び掛かる騎士の見習いの一人をひょいっと避け、つんのめったところにレーツェルは脇腹に剣を叩き込む。叩き込まれた人物は、数秒後方陣の魔法により消える。
「どこが本気なんだよ! 腹立つなぁ。修行して出直して来いっての! こんなの真面目に相手なんかする時間がもったいないよッ! カグラ、捕縛魔法貰うよ!!」
我慢出来ないと言う風に、レーツェルが怒鳴る。カグラの返事は聞いてなさそうな感じで、単純に宣言と言って良いだろう。
剣を手近な闇色の網に突き刺す。すると、刀身が闇色に変化した。
にやりと笑い、レーツェルが魔法を行使する。
「終焉の翼」
闇色の網が他の網も取り込み、羽の様に物質化したかと思うと逃げ遅れた(取り残されたとも言う)騎士の見習い達を薙ぎ倒していく。
それはもう、気持ち良い位に吹っ飛ばして……。
気付けば数人を残して、綺麗さっぱり居なくなっていた。




