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クラスメイトの美少女と無人島に流された件  作者: 桜井正宗
第八部:最後の無人島

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もみ消された事件

 長い長い移動を続け、とうとう【飯田駅】に到着。あまりに変わらぬ風景に、ほとんどの時間を睡眠に使っていた気がする。


 天音と桃枝もずっと夢の中だった。

 そりゃそうだよな。


 流れる風景が山や田んぼばかりではな。最初は少し新鮮味もあったけど、十分もすれば飽きた。結果、やることもなく寝るしかなかった。


 ――そうして、俺たちはギリギリのところで飯田駅に到着。


 なんとか20時に到着した。

 移動中にホテルも予約を入れたので、スムーズにチェックインできるはず。



「ん~、さすがに体が鈍った」

「そうだね、早坂くん。わたしも足腰が痛いよ」



 駅前に出ると、天音はぐっと体を伸ばす。……その、なんだ。胸が凄いことになっているが、言わないでおくか。

 頷いていると桃枝は疲弊(ひへい)していた。



「うへー…疲れた」

「そうだな、桃枝。飯田線が地獄と言われる理由が分かったよ」

「この先まだまだあるからね」


 考えただけで恐ろしい。

 田舎の光景が永遠と続くと思うとゲンナリだ。だけど、飯田市は結構発展しているし、普通の街並みだ。


 駅前には飯屋もあるし、泊まる場所も普通にはある。不便はなさそうだ。



「よーし、先に飯にするか。近場にラーメン店とかあるし」


 俺がそう提案すると天音は「いいね!」と手を鳴らす。桃枝も「賛成~」と短く返事をした。決まりだ。



 ◆



「――ふぅ」


 適当に入ったラーメン店だったのだが、美味すぎだ。知らぬ土地で食うラーメンってなんでこんなに美味いんだろうなぁ。


 天音も桃枝も満足してくれたようで、ご機嫌だ。



「あ、そういえば」

「どうした、天音」

「北上さんから連絡入ってたよ」


「マジか!」


「うん。向こうは『赤木駅』にいるって」

「赤木駅?」



 調べてみると、辰野駅に割と近かった。もうそんなところまで移動していたのか。……俺たちは銃撃戦してたし、それくらいの差が出てもおかしくはないけど。

 でもそうか、向こうで合流できそうだな。


 夜の街中を歩き、ホテルへ。


 チェックインを済ませ、指定の部屋へ向かった。

 幸い、みんな三階となった。これならいつでも駆けつけられる。



「じゃ、またあとでね、早坂くん」

「おう」



 手を振って天音は自分の部屋へ向かった。桃枝は残った。



「てっちゃん、ウチの部屋来る~?」

「なんで? 作りは同じだろう」

「そうじゃなくて~、溜まってるなら相手してあげよっか!」


 頬を赤くして、にまっと笑う桃枝。そっちかよ!

 そりゃ助かるけど――って、そうじゃない。


 今日はもう疲れたから無理だ。それに、ネットニュースも気になるし。


 博多駅で起きた事件。あれを調べねば。



「遠慮しておく。明日は早いからな」

「そっかー。シたくなったら、いつでも言ってね」

「おまっ」



 小悪魔っぽい表情のまま桃枝は部屋へ向かった。……やれやれ。


 高鳴る心臓を押さえつつ、俺も部屋。

 扉の前でカードキーをかざすとガチャっと音が鳴って開錠。中へ入り、部屋の明かりをつけてまずは室内を吟味。


 うん、普通だ。どこにでもあるビジネスホテルって感じで、特徴はない。シンプルでいいけど。


 さっそくテレビをつけ、俺はベッドへ身を預けた。


 ……今日のニュースはやってなさそうだな。あれだけの事件なのに取り上げられないとはな。

 ネットニュースにもなっていなかった。


 そんなことありえるのか?


 八咫烏や警察がもみ消しているのか。

 だとすれば、とんでもなく恐ろしい事態だ。


 明日は早起きして、直ぐに辰野駅へ向かう。北上さんたちはそこで待ってくれるらしいし、これでいよいよ、目的地へ入る。

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