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クラスメイトの美少女と無人島に流された件  作者: 桜井正宗
第七部:日本脱出

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貸切バスが来るまで潜伏せよ

 電車と新幹線は除外。

 車で移動が一番リスクが低い。しかし一般車の入手は難しいな。となると『夜行バス』が無難か。

 調べてみると【福岡→京都】のルートがあった。

 博多駅付近にあるバスステーションから行けるようだった。



「夜行バスにしようと思う。どうかな、北上さん」

「それがいいでしょう。交通費もそれほど高くありませんし」


 約4,000~5,000円が相場らしい。安いが……ただ、8時間以上の移動を覚悟せねばならない。

 遠いなぁ……。だが、これしか手段がない。仕方ないな。


「てっちゃん。今、全員分の“貸切バス”を予約したよぉ~」


 桃枝がそう報告してくれた。

 そんなことが可能だったとは。

 バス会社と交渉して高い金を払えば普通に対応してくれるようだった。


「おお、ナイスだ桃枝!」

「ちなみに、深夜バスと貸切バスは法律的に種類が違うようだよ」

「へえ、知らなかったよ」


 よく考えれば学校の遠足とかで貸切バスってあったな。その類のようだ。


「今流行りのAIで聞いてみたんだけどね。あ、料金はだいたい10万円程度だってさ」

「この人数で10万円なら安いな」

「あくまで目安だけどね。多分いろいろ上乗せされて、ちょびっと高くなるかも」


 どっちにしろ安全に移動できるのなら構わんな。

 バス会社の特別な計らいのおかげで夜の【23:00】には来てくれることになった。現在の時刻が【15:30】なので、まだまだ時間がある。

 それまで上手く潜伏してやり過ごさねば。


 なので俺はこう提案した。


「しばらくの間、どこかで休憩しよう。俺としてはホテルがいいと思う」

「いいですね。わたしも賛成です」


 千年世が真っ先に手を上げた。

 続くように天音、北上さんとみんな手を上げていく。意見は一致した。


 ひとまず、博多駅の近くまで向かうことに。あの周辺ならいろいろ観光もできるし、退屈しないだろう。


 みんなに交通費を支給。タクシーを拾い、駅前にあるホテルまで向かった。

 約10分で到着。

 無事全員そろったが、ここで遠見先生はお別れとなった。


「私はこのまま北海道へ戻ります」

「ありがとうございました、先生」

「こちらこそ、多額の報酬をいただけて感謝しかありません」


 深々と頭を下げる遠見先生。感謝するのは俺たちの方だ。みんなお世話になったし、特に天音の治療に全力を注いでくれた。だからこそ、俺はそれに見合うちゃんとした報酬を出した。


 先生は、みんなと握手を交わしていく。中でも天音は涙を堪えて何度も“ありがとう”を伝えていた。



「遠見先生のおかげです。また会いにいきますね」

「ええ、その時を楽しみにしていますよ、天音さん。それとお父様によろしく」

「はいっ。伝えておきます」



 背を向け、博多駅の中へ消えていく遠見先生。最後まで見送り、俺たちはホテルへ向かう。

 徒歩数分歩けばタワーのようなホテルが見えてきた。……おぉ、凄いな。高層ビルのような雰囲気。これがホテルなんだな。



「いいじゃん。気に入った」

「私、こういうところ初めてかも~」



 満足そうに微笑むリコと艾。二人ともワクワクしていた。という俺も、久しぶりのホテルにテンションが上がりつつあった。たまにはいいよなぁ~。


 ――とはいえ。


 以前、ロシア人による奇襲があったので油断はならんけどな。

 あの時とは違うホテルではあるけれど。


 今度の相手は八咫烏。他、警察やら暴力団やら。


 さすがにこんな人の多い場所で事件を起こすこともないだろうけど。しかし、警戒するに越したことはない。


 周囲の人間を観察しながら、ホテルへ入った。



 受付を済ませ、部屋のカギを『スマホ』で受け取った。どうやら、アプリで部屋のロックを解除できるようだった。便利すぎるな! いわゆるスマートロックというやつだな。天音の別荘にもあったっけな。


 各々部屋へ向かう。

 俺も自分の部屋に――ん?



(ルナ)(ヒカリ)、あとついでに雷。どうした?」



「兄様兄様」

「自分たちも一緒がいいです」


「俺もな!」



 雷はいらんが、月と星は歓迎するけどね。



「月も星も部屋は別だよな」

「いえ、自分たちは部屋を取っていません。雷がひとり部屋です」

「なるほど」



 納得していると雷が泣き叫んだ。



「哲~! なんで俺だけ一人なんだよぉ!」

「うーん、自然の流れっていうか」

「なら、しばらくの間……外部から女の子を呼んでもいいか!?」

「ダメだ。敵が来たらどうするんだ」


「ちぇー、ダメか。お気に入りのVTuberで我慢しておくか」



 ションボリしながらも雷は、自分の部屋へ。アイツ、そういう趣味があったんだな。投げ銭とかしているのだろうか。

 そういえば、雷のことをよく知らないな。


「月。雷は良い兄貴か?」

「まあまあです」


 ……ま、まあまあって……可哀想だな、雷。てか、ちょっと嫌われてる……?

 一応、星にも聞いたが首をかしげるだけだった。いかん、これ以上は雷の心に致命的なダメージが与えられよう。

 このことは胸に閉まっておこう。うん。



 ◆



 ホテルの部屋はツインルームで、ベッドが二つ。広い空間が確保されており、見晴らしも最高だった。博多駅周辺が一望できるとはな。

 これは良い意味で想定外だった。

 部屋や景観に満足していると、窓に張り付いている星がつぶやいた。


「人がゴミのようだ……」


 な、なにィ! 某大佐かお前は!


 ふかふかのベッドに身を預け、俺はゴロゴロ転がった。こりゃ気持ちがいい。このまま眠ったら最高だろうなぁ~…。あぁ、眠くなってきた。


 少しだけ。

 ほんの少しだけ仮眠を取ろう――。ばs

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