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自爆ドローン攻撃開始

 激しい爆撃にさらされ、木々はすべて焼き払われた。

 幸い、こちらは避難用の地下トンネルを作ってあった。全員、直ちに地下へ退避したので、被害はそれほどなかった。


「……哲くん。やっぱり向こうはガチの部隊なだけありますね」


 北上さんが珍しく汗をにじませながら言った。


「そうだな。こっちに負傷者がひとりもいないのが奇跡だ」


 今のところ全員と連絡が取りあえている。

 ただし、桃枝やリコなどは別の地下に隠れているようだった。なんとか合流したいところだな。


「ねえ、これからどうする……?」


 不安げそうな表情を浮かべるな天音は、俺にそう聞いてきた。


「今地上に出るのは危険だ。このまま籠城を続ける。幸い、ドローンは飛ばしてあるから、上空から敵の位置を確認できる」


 最新のドローンだから、四十分程度は飛行可能だ。バッテリーが切れるまでは敵の補足に使い続ける。


 それと、この地下トンネルにいる限りはこちらが有利。

 かつてベトナム戦争ではトンネルネットワークを使い、ゲリラ戦を繰り広げたという。そして、アメリカ軍を苦しめた有効戦術。


 だから、それに倣って俺たちも地下を築いてあった。

 ここで役に立つ日が来るとはな。


「分かりました。では、あたしが様子を見ていますので、哲くんはドローンで敵を排除してください」

「了解、北上さん」


 俺の改良ドローンは、運搬可能にしてある。

 この地上から離れた場所に『爆弾』を置いてある。それを拾い、敵地に投下する。


 プロポを確認しながら、俺はドローンで爆弾を拾いに向かう。

 見事にポイントに到着し、そこから爆弾を拾い上げた。

 再び上空へ向かい、今度は敵地へ向かう。


 近すぎると気づかれてしまう。気を付けて飛行せねば。


 現在の状態でも炎の明かりで目視できなくはない。だが、確実に敵を仕留めるため、ドローンのカメラをナイトビジョンに切り替えた。さすがお高いだけあって、高性能。

 これで敵を簡単に見つけ出せる。


 ナイトビジョンのおかげで敵を発見できた。

 俺は複数いる敵に向け、ドローンから爆弾を投下。


 すぐに爆弾は敵地で爆発。敵を爆散させた。


「どう?」


 俺のプロポを除いてくる天音。

 その画面には敵が倒れる姿が映る。ナイトビジョンだから、グロくはないが……。


「敵が倒れている。けど、二人程度を倒せただけだ」

「そっか……」


 ないよりはマシだが、今のでドローンからの攻撃だと敵も勘づいたはず。俺のドローン攻撃も長くは続かないだろう。

 しかし、もう一度チャンスはありそうだ。

 再び爆弾を運び、また敵地へ突っ込む。

 繰り返し、爆弾を投下した。


 ひゅ~っと落ちていく爆弾だが、今度は避けられた。


 さすがにダメか……!


 しかも、今度は反撃を受けてドローンを破壊されそうになった。急上昇してギリギリで回避。

 くそ、これ以上は近づけない。



「だめだ。敵を排除できない」

「哲くん、ドローンは何機使えるのですか?」


 外の様子をうかがう北上さんが俺に聞いてくる。


「……実は自爆ドローンも用意してある」

「やはり、まだ兵器を残していたのですね」

「ああ、ここで使うしかなさそうだ」


「なるほど。自爆突入型無人航空機(スイッチブレード)ですね」

「そうだ。現在進行形で他国の戦争で使われているドローンさ」


 横流しされているものをブラックマーケットから購入したのだ。

 俺は爆弾投下用ドローンを天音に引き継ぎ、今度はカバンから新たなプロポを取り出し、自爆ドローンの操作を行う。


 特攻できるドローンは20機。


 これを使い、敵を少しでも減らす……!

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