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シャワーテントの中で

 動向を見守りつつも、俺は神造島の開発を進めた。

 悪路はアスファルトで固め、道路が出来始めていた。北上さんや千年世の力も借りて、随分と舗装が進んだ。

 まさか、島にきて道路工事をすることになろうとはな。


 作業を終え、汗を流すためにシャワールームへ。

 すると、水着姿の天音がちょうど現れた。


「あ、早坂くん」

「天音、シャワールームを利用するところか」

「うん、今からね。ていうか、このシャワーテント凄いね。ちゃんと立てるし、プライバシーも保護できるし」


 男の俺が立っても天井に余裕があった。最大二メートルは問題ないらしい。

 シャワーはキャンピングカーとは別の電動式のものを設置。

 これで気軽に汗を流せるようになっていた。


「ああ、持ってきて正解だった。天音は泳いでいたのか?」

「そそ。ちょっと海水浴してたんだ」


 上目づかいで俺を見る天音。……可愛い。ビキニも可愛い。大胆な黒ビキニで谷間が乱暴に主張していた。なんか、いつもより際どい。


「そ、そっか。次、俺が使ってもいいか?」

「うん、いいよ。貯水タンクにまだ余裕あるみたいだし」

「そうだな、そろそろ井戸も掘らないとかもな」

「水問題が大変だよね」


 雨水だけでは限界がある。

 かといって海水を使うわけにはいかない。

 となると井戸を掘るか島の外から運んでくるしかない。

 船の物資は週一の契約。だから、水は節約して使わないといけないのだ。しかし、このままではシャワーだけで水が底を尽く。


 少し浴びるだけでかなりの水を使用してしまう。


 この問題を解決するには井戸を掘るか湧き水を探すしかないかな。


「なにか方法を考えておく。……あ、そうだ。一緒に浴びるか? そうすれば水を節約できるぞ」

「なるほどね! 早坂くん天才じゃん。ひとりで浴びるんじゃなくて、ふたりで浴びればいいんだ」


 ちょっと狭苦しいが、水の節約を考えれば合理的だ。

 それに天音なら嫌がることはないはず。


「構わないか?」

「いいよ。ふたりで洗いっこしよっか」

「お、おう」


 シャワーテントに入ると、さすがに狭くて密着状態だ。


「……せ、狭いね」

「あ……ああ。天音……」

「ん? って、早坂くん……もぅ」


 天音は自分の胸が俺に当たっていることに気づいた。恥ずかしそうにするものの、そのままシャワーを浴びた。


 緊張していると、天音が俺の体に触れてきた。


 汚れを洗いがなすようにして指を使う。……く、くすぐったい。とても、くすぐったい。

 同時に俺は興奮してしまう。

 下半身が危うく宇宙のように膨張してしまいそうになった。だが、必死に抑えた。


「………天音」

「息、荒いよ。早坂くん」

「そ、それは…………天音のせいだ」

「このまま……しよっか」

「……そういえば、久しぶりだな」

「うん。たまには……しよ」


 この時点で俺は理性なんて吹っ飛んでいた。

 もう限界だ……。


 ここは俺以外、女子しかしない無人島。自由しかない場所。好き勝手にしても問題ない。だから……だから。


 その時。



『天音さん、次、シャワー使わせてくださいませー』



 シャワーテントの外で声がした。


 び、びっくりした!!


 危うく心臓が飛び出るところだった。



 しかも、この声は万由里さんだ!

 そ、そういえば彼女には俺とみんなの関係を明かしていない。や、やばい……! こんなところで天音とすっごいプレイを楽しんでいるところを見られたら、気まずすぎる。



「ど、どうしよう……天音」

「ま、任せて」



『あの~、天音さん?』

「も、もう少ししたら出るので!」

『分かりました。……ところで早坂様を見かけませんでしたか?』

「さ、さあ……見てない」

『そうでしたか。ありがとうございます、天音さん』

「いえいえ」


 しばらくして万由里さんの気配が消えた。

 ……ふぅ、危なかった。



「助かったよ、天音」

「じゃあ、続きしよっか……」

「まずはキスを」



 俺は天音の唇を大胆に奪い、それから体へ……。



 * * *



 天音はいつもに増して激しかった。

 おかげで俺は真っ白に果ててしまった。



「…………ふぅ」



 身も心もスッキリしたところで港へ向かうと、北上さんが怖い顔をしていた。



「…………啓くん」

「え……ど、どうしたんだい、北上さん!?」



 銃をこちらに向けくる北上さん。な、なんで……!?


 ま、まさか俺が天音とこっそりシていたのを……見ていたのか?

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