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クラスメイトの美少女と無人島に流された件  作者: 桜井正宗
第六部:財宝現金化

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ムラムラしているんです

 なら、あのロシア人たちは一体……。

 いやそんな場合じゃないな。

 このままではオーハ島は戦場になる。


「北上さん、久保をすぐに追い出したい」

「分かりました。すぐに手配します」


 知り合いの刑事さんに連絡してくれるようだ。

 再び久保は小屋に閉じ込め、俺たちは家の中に戻って作戦会議をすることに。


 全員を集合させ、俺は状況を知らせた。


「え……マジ? あのホワイトウォーターにあたしらの場所バレたの!?」


 驚くリコは、信じられないと頭を抱えていた。

 そりゃ俺も信じたくはない。

 けど証拠があるんだ。


「久保にGPSが仕込まれていた」

「……これはホンモノね」


 発信機を見てリコは察したようだ。この辺りの知識も北上さんから教えら貰っている。だから、みんなこれがGPSだと理解できた。


「どうしよう……また銃撃戦になるの?」


 不安気に俺を見つめる天音。

 みんなも動揺や焦りを見せていた。

 このままではまずい。

 俺がしっかりしないと。


「今のオーハ島は無防備すぎる。そこで防衛の為に罠を張る」

「罠です? 具体的には?」

「良い質問だ、千年世」


 この島は、広いからこの拠点を中心にして周囲を固めるしかない。

 落とし穴や丸太トラップ、有刺鉄線を張り巡らせたり……対人地雷も埋め込む。それと最新のドローン。

 三機しかないが、手榴弾を積むことが可能だ。


 そう説明すると北上さんが「それしかなさそうですね」と納得してくれた。続くようにみんなも「それしかないか~」と溜息を吐く。


「みんな、やれることはやろう。猟銃の用意も頼むよ」

「了解しました。金庫から出しておきますね」


 銃の取り扱いは北上さんに任せている。

 あとは道具類だ。


「天音、俺は穴を掘る。そっちは有刺鉄線を張ってくれ」

「分かった。こっちは千年世ちゃんとリコちゃん、あとは月ちゃんと星ちゃんも借りてみんなでやるよ」


 桃枝は引き続き財宝の現金化を任せねばならない。

 さて、あとは艾だが。

 まだ傷は癒えていない。

 無理はさせられないな。


「ごめんね、早坂くん」

「いや、いいんだ。今は治療に徹してくれ」

「ありがとう」


 分担はこれで決まり。

 俺はさっそく落とし穴を掘るべく、軍用スコップを手にして外へ。


 ひとりの作業になるかと思ったが、北上さんがついてきた。



「お待ち下さい、啓くん」

「あれ、北上さん。銃担当だろ?」

「それは直ぐ終わるので。それより、二人きりになるチャンスだったので」

「なるほどね」


 妙に納得していると北上さんは、俺の手を握ってきた。そのまま茂みへ。


「さあ、ここなら誰もいません」

「って、いきなり!? まてまて。脅威が迫っているんだぞ。自重しろって」

「残念ながら……あたしは今、とてもムラムラしているんです」

「女の子がムラムラとか言うな!!」


 しかも恥じらってはいるし……。

 北上さんの大胆なところは嫌いではない。むしろ好意的に思っている。こんな金髪美少女から攻められるとか夢のようだからな。


「啓くん……好きです」

「ちょ! どこ触ってるのさ!」

「凄いところを」


 あわわわ……そこはダメだろう。

 いやいいけど、今はダメだ。


「ストップ! このままじゃ作業が進まないだろう。夜にしてくれ」

「むぅ……仕方ありませんね。では、せめてキスしてください」

「それくらいなら」


 もはや挨拶代わりになっているキス。

 もちろん毎度ながら緊張はする。

 心臓の鼓動を速めながらも、俺は北上さんの肩に手を置く。ホント、壊れちゃいそうなほど華奢なのに――でも、強いんだよな。

 そんな強くてカッコ良くて、可愛い北上さんが俺も好きだ。


 ゆっくりと丁寧に味わう甘い一時。

 しばらく夢中になって北上さんを求め続けた。

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