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クラスメイトの美少女と無人島に流された件  作者: 桜井正宗
第五部:禁断の島

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海外掲示板の噂 Side:草埜 Side:桃瀬

◆Side:草埜(くさの) (よもぎ)



【熊本県某所・天音の別荘】



 早坂くんと連絡が取れなくなり、二十四時間が経過した。彼等はマレーシアを目指して旅立ったはずだった。

 けれど、一向に連絡が取れないなんてありえない。


 それにニュースだ。


 日本のニュースは取り上げていないけど、海外の一部の報道ではマレーシア行きの便が墜落したかもしれないと情報があった。


 つまり、早坂くんたちは……。



「怖い顔してどうしたの、艾ちゃん」

「リコ、早坂くんたちと連絡取れないでしょ?」

「まあね。でも飛行機に乗っているだろうし、機内モードにしているだけじゃな~い?」


 一理あるけど、そうではないと思う。

 事件が起きたんだ。



「このタブレットを見て」

「ん? 海外ニュース?」

「そうだよ。海外メディアのCMMが墜落があったって報道してる」

「マジ? 啓くんたちが乗った便だよね」


「つまり……」

「嘘……啓くんたち死んじゃったの!?」

「そんなわけないでしょ。他の乗客は犠牲になっちゃったかもだけど、早坂くんたちは緊急時に備えてパラシュートを荷物に入れてるみたい。だから、うまく脱出したんじゃないかな」


「そんなことできるの!?」



 普通は不可能だ。

 けれど、特別な訓練を受けている早坂くんたちなら可能だと思う。特殊なウイングスーツを開発したとも言っていたし、うまく飛行機から脱出してしばらく滑空して、それからパラシュートを開けば――あるいは。



「うん、そう信じたい」

「……そうだね、あの無人島でも生き延びてここまで来たんだもんね」

「そうだよ。とにかく、早坂くんたちに連絡を取る方法を考えないと」

「う~ん……」


 試しにスマホで何度も連絡を試みてみるけど、繋がらない。


「ダメか~」

「場所を特定した方がいいかもね」


「そんなの難しすぎるよ。リコちゃん、なにか良い方法ある?」

「マレーシアといえば、南シナ海。台湾、ベトナムやフィリピンもあるし、ブルネイやインドネシアもあるよ。どこに流れ着いたか分からないよ」


 さすがのリコもお手上げだった。

 でも、私はあの子なら特定できるんじゃないかと閃いた。


「ねえ、桃瀬ちゃんに相談してみない?」

「桃瀬に? ああ、そっか。あの子って天才ハッカーじゃん」

「そそ。衛星をハッキングとかしてもらってさ、衛星写真とか撮れないかな」

「それならドローンの方が早くない?」

「わぁ、リコちゃん天才っ!」



 ――そんなわけで、桃瀬にお願いしに行くことにした。




◆Side:桃瀬(ももせ) 桃枝(ももえ)



 また“事件”が起きているみたい。

 海外掲示板がやけに騒がしい。



『飛行機が墜落したってさ』

『マジ~? どこの国?」』

『どこのかの海に落ちたらしい』

『どこの海だよ』

『南シナ海って話だぜ』

『ストラトフォーがもう情報を握っているらしい』

『あ~、影のCIAな。最近キナ臭いよな』

『テロ組織が動いてるってさ』

『北センチネル島じゃねーの? 最近、ISILが活発だとか』

『陰謀だ、陰謀!』

『イルミナティ!? フリーメイソン!?』

『いや、どっちかと言えばスカル・アンド・ボーンズじゃね』



 飛行機ね~…。

 そういえば、早坂くんたちも飛行機に――ってまさか。


 立ち上がろうとすると、扉が開いた。


 そこには慌てた様子の草埜(くさの) (よもぎ)彼岸花(ひがんばな) 理瑚(リコ)がいた。

 ノ、ノックもせずに何なの!?



「どうしたの二人とも」


「「桃瀬ちゃん! お願いがあるの!」」


「お願い? 二人揃って私に何の用?」



 まずは艾が「早坂くんたちの乗った飛行機が落ちた」と言った。信じられなかった。ちょうど海外掲示板を覗いていて見かけた情報を合致する。


 続けてリコは「桃瀬、ハッキングして啓くんたちの情報を集められないかな?」と無茶ぶりを言った。



 そこで、私は悟った。

 本当にマレーシア行きの飛行機が落ちたんだ……。


 これは大変だ。



 わたしは更に詳しい情報を聞いて『ハッキング』を開始した。もちろん、相手は“ストラトフォー”だ。

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