#00 サービス開始前日
25歳の誕生日を迎え、何かを始めてみたいと思い、投稿することにしました。
初心者がつたない文章で書いた作品ですが、楽しんでいただけたら嬉しいです。
よろしくお願い致します。
今回は短めです。
「あぁ~、いよいよ明日だ!楽しみだなぁ~」
明るい声でそう言ったのは、僕の数少ない友人の一人である神崎光輝だ。
母方の祖父がイギリス人のため、赤みがかった茶髪と端整な顔立ちをしている。
身長は僕と同じくらいだが、その見た目や明るく真面目な性格から、友人の数は僕とは比較にならない程多い。
さらに、成績は常に上位、生徒会長も務めていたので、学内ではかなりの有名人だった。
また、同学年で知らない人はいない程のゲーマーでもある。
「は?明日?何かあったか?」
光輝にそう聞き返したのは武道龍哉。彼も僕の友人であり、幼馴染でもある。
僕ら二人より頭一つ大きく、精悍な顔つきをしている。
さらに、祖父が道場の師範をしており、幼い頃から武術を学んでいるため、引き締まった体つきをしている。
その見た目から初対面の人には恐がられやすいが、義理人情に厚く、一つ年下の双子の姉弟や道場の門下生たちの面倒を普段から見ているため、人となりを知っている人(中でも年下の子)たちからは慕われている。
「え?あぁ、明日の朝10時から、俺がベータテストプレイヤーとして夏休み中に遊んだ、クリエイト・テイル・オンラインっていうVRMMORPGのサービスが正式に開始されるんだよ!」
「ん?そのタイトル、どっかで見たような…」
そう言って龍哉は自分のカバンの中を漁り始めた。
「それって、テレビや雑誌、ネットで話題になってるゲームだよね?」
「そう!CTO…あぁ、クリエイト・テイル・オンラインの略称な?は、日本初のフルダイブ型VRゲームなんだよ!」
「フルダイブ型っていうのは確か…」
「視覚と聴覚だけでなく、触覚、嗅覚、味覚の五感すべてを意識とともに、完全に仮想世界に潜行し、現実と同じように体感できる最新技術のことだ!」
とその時、カバンの中を漁ってた龍哉が何かを取り出した。
「お、あった。なぁ、そのゲームって、これのことだよな?」
そう言って龍哉は取り出した何かを見せてきた。
それを見た僕と光輝は目を見開いた。
「ん?なっ!?こ、これ…CTOの初回生産版じゃねーか!?ど、どうして龍哉がこれを持ってんだ!?」
龍哉が見せてきたのは、クリエイト・テイル・オンラインのパッケージだった。
けど、ゲームにあまり興味がない龍哉が、どうしてこれを持っているんだろう?
「それは今日の朝、華から貰ったんだ」
「華って、蓮宮華ちゃん?」
「おう、そうだ」
華ちゃんは僕たちが今日卒業した中学の一つ下の後輩で、真面目で明るく素直な女の子だ。
身長は僕より頭一つ小さく、可愛らしい顔立ちをしている。
その見た目や性格から、彼女も中学ではかなりの有名人である。
また、彼女は龍哉の家の道場に小学校低学年の時から通っており、彼女の性格と運動神経の良さが相まって、今いる門下生(およそ60人)の中で五本の指に入るほどの実力者だそうだ。
そのため、一般的な男子生徒より運動能力が高く、同学年や年下の女子生徒から慕われているらしい。
「それ本当か!?龍哉!?」
「ん?あぁ、本当だ」
「っ…そうなのか…でも、なんでわざわざお前にあげたんだ?初回生産版は抽選で9万人しか購入できないのに……もったいないな…」
「いや、なんか、華もそのベータテストプレイヤーで、すごく面白かったから俺と一緒に遊びたくて両親の名前で抽選に応募したら当選したって言ってたぞ?」
「マジか!?どんだけ運が良いんだよ、その子!?」
前に光輝がそれぞれの当選確率が大体、ベータテストが300倍、初回生産版が220倍だ、って言ってたっけ?そう考えたら確かに華ちゃんの運は良いようだ。
その後も僕らは、クリエイト・テイル・オンラインの話をしながら帰った。
そして僕たちは十字路に着いた。
「よし!それじゃあ、龍哉!明後日の午後二時にゲーム内でな!詳しい待ち合わせ場所や格好は明日の夜にでもメールしとくよ。熾音は高校の入学式で会おうな!」
「あぁ、明後日な。熾音は時々でいいから、うちに来いよ?みんな会いたがってるからな。特にじいさんが」
「うん、わかった、今度顔出しに行くね。それじゃあまたね、二人とも」
会話もちょうど終わり、僕たちはそれぞれ家路についた。
この時はまだ誰も、8日後に、それも、クリエイト・テイル・オンラインの中で会えるとは思ってもみなかった。
次回、ゲームを入手します。
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作者のメンタルはやや弱いので、キツイ言葉での指摘はご遠慮くださいますようお願い致します。




