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ディーラー

これから、色々なキャラが出てきます。私は、頭の中で、映画を観てる様な感じで、それをただ書いてるだけなので、キャラクターが色々勝手に動いて(汗)

特に女の子は、勝手に出て来たりしてます(汗)

ディラー


それから幾日がすると、やっとデイモラードの一番近い都市国家の外の砦の街に着いた。この都市国家は、ディラーと言った。

デイモラードの都市国家は5つあり、土地が肥えてる訳もなく、交易が一番の産業なので、その交易の中心の宝石の加工方法や宝石の原石を巡って、絶えず争いをしていた。

一番の宝石は、赤の水晶石と言われるパーラだった。

濃い赤ほど高価とされて、女性の白の正装の飾りには、かかせられない物であったので、男達は、こぞって求めて女性にプレゼントしたのだ。

パーラは、男からプレゼントされた物だけが正装の飾りとされていたからだ。

これは、モーラ帝国の風習で、今では中原の常識になっている。

当然、モーラはデイモードにあったのだから、ここはパーラの最大の産地なのだ。

ディラーは、デイモードで最初にパーラを発見した者の名前から付けた名前である。

最初に出来た都市国家で、その発見で発展したので、その功績を称えて、その名前が付いたらしい。

その外砦にイオン(キィール)達はやっと着いたのだ。

旅をすること3カ月は経っていた。

イオン(キィール)にとって3年ぶり位の祭りが行われていた。

年に1度のパーラ祭りで、パーラを求めて商人や豪族やら貴族やらが中原から沢山やって来るのだ。

当然、他の都市国家の者も、パーラの取り引きの為に、ここに集まって来る。

それで、傭兵やら奴隷商人やらも集まりるので、サジィールは、ここで傭兵や奴隷の中から使える者を何人か見つけようと訪れて見たのだ。

外砦を抜けると、少しつづ家が並んでいて、本城に近付くにつれて、家並みが増えていった。

その頃になると、屋台が本城に向かう大きな道に沢山並び、食べ物は勿論、剣や刀や弓や鎧などを売る店もある。

本城に行くと、遊女と遊べる所があり、その一画の中に奴隷売りや傭兵達がいた。

傭兵は中原よりお金になるこの土地に集まるのだ。

祭りには、武闘大会があり、剣の部、槍の部、格闘の部、無差別の部がある。

そこでいい成績をして、5都市国家に高額で雇われたいと我先にやって来たのだ。

パーラの取り引きは、金ですると決められいた。

だから中原では、金を一般で使うことは禁止されていて、貴族や大商人が仕様を許されいた。

金を持っている者は、必ず住んでいる領主や扱うことを許された商人に、銀に両替するように決められていた。

その金を持って、国家や貴族や商人がパーラを買いにやって来る。

それに金を持って来るのは、もう1つカラクリがあった。

実は、金と銀を中原では、1対3だが、デイモードでは1対5のだ。

金が取れない為、金の価値が高いのだ。

それほど遠いと言う訳である。

地図を見ると距離的には、大したことないが、高い山をいくつも越えるので、普通なら半年はかかった。

盗賊が多く、傭兵や私兵で隊列を作らないといけなかったからだ。キィール達が、奴隷市場の一画に近付くと、何やら騒がしかった。


「何かあるらしいですね」


とサジィールが言うので


「えっそうなの?

祭りは初めてで、凄くにぎやかだから分からないよ」


初めて人だかりや色々な人々を見たイオン(キィール)は、全然周りを見る余裕はなかったのだ。


「ちょっと何があるんだ?」


サジィールが年配の男に聞くと


「お前さん知らないのかい?

一昨日、赤い義賊一団が罠にハマって囲まれたのじゃが、その赤い義賊の大半を逃がして、最後まで戦った赤い義賊の何人かがいて、全員殺されかけたのじゃが、1人だけ女だったから捕まったんじゃよ。

それがいい女だったし、パーラ祭りなので、奴隷として売るらしいんじゃよ」


「何故、パーラ祭りだから奴隷として売るんだ?

普通なら直ぐに処刑だろ?」


とつかさず聞くと、呆れた顔で



「ここはパーラの産地で、パーラ祭りなんじゃぞ

女は、絶対に殺してはいけないと言うのは当たり前じゃないか」



そうパーラは男性が女性の為に買うから、ここが繁栄してる、だからどんな理由があろうと女は殺してはいけないと言う掟があったのだ。


「じゃがなー

赤い義賊に恨む貴族や商人は多いからのー

奴隷として売ると言っても、恨む奴等に買われて、何をされるかわかった物じゃないの~

いっそひと思いに処刑された方が良かっのにの~」


と男は可愛そうにと言う顔をした


「さー今日最後の目玉、御領主カール様のいきなおはらかいによって、売られる赤の盗賊の女戦士だよー

モーラ系の容姿をした美人と来たもんだ」



ちょっと間を置いて



「さーどうだー

よーく、御覧あれー」


と渾身の声を絞り出して言った。

すると、厳重に手と足を縛られた女が後ろから強そうな男2人に、つつかれるよう会場に歩いて出て来た。


(あれは)


「あっ、あー」


サジィールは声を出さず、キィールはとっさに声を出したが、人々のどよめきの声によって消された。

サーシャは、観念してキィールが居るのを見えてないのかか、ただ前を向いているだけだった。

サーシャを助けるなら、赤い義賊の息のかかった商人に落札させると言う考えもあるが、多分高額になる為、恨みもないのに落札したら、彼らから見ると盗賊の手先と宣伝してるようなので、ここでは商売が出来ないばかりか、早速帰りに襲われるのは明らかだ。

それに支払いは金じゃないといけないので、中々一般商人の人々では手も出ない。


「それでは、競りの始まりだー

ここは、50万ギルから始めるよ」


仕切りの30才前後の痩せたモーラ系の男が言った。

男の奥には、役人の姿が3人居て、何やら周りと話していた。

普通の男は、兵士で月に10万、傭兵で20万が相場だった。

直ぐに


「100万!」


「150万!」


「200万!」


と50万単位で上がっていったが、200万を越えると。


「210万」


「220万」


「240」


と小刻みになって、この辺で決まるかなーと思った…

その時



「500万!」


一番役人に近い前の左側からいきなり、ダミ声が響いた。

その声の主は褐色で髪は白く、デブっした体格で、目が細く以下にも悪徳商人と言う感じの男だった。


「これはこれは、モデノ様。

流石に太っ腹で、盗賊の女に500万とは」


と仕切りの男は、愛想をモデノに振り撒いた。

モデノとは、5都市国家屈指の商人だが、今では金の力で、貴族になっていた。

悪どいことでは有名なので、良くデモノの商隊が赤い義賊に狙われていたのだ。

それで、赤い義賊には恨みが強い。


「さー他にいませんか?」


と何度も聞いた。

競りに参加していた者も、御手上げってジェスチャーをして直ぐに諦めていた。それにここでは、デモノに逆らっては生きて帰れないと思われていた。確かめた奴は居ないのだが。

デモノも分かっているから、ドンとこれならどうだと出したのだ。

キィールが


「サジー、売られちゃうの?

何とかならないの?」


と悲しそうな目で見た。


(やれやれ、ここでは目立ちたくないのだが…

これも神の御意志かも知れんしな。もしかしたら、お妃様になられるかも知れないし)


「これで、決めますよ!」


そう言った

刹那


「600万」


サジィールが大きな声を出した

会場はざわめき、サジィールが会場の人々の視線を一気に集めた。

サジィールとキィールは、マントを取り、その下にはいかにも中原の貴族と言う格好をしていた。

傭兵の取り引きは、貴族か商人かしか出来ないので、見た目をそれなりにして来たのだが、目立つのでマントをしていたのだ。

人々はサジィールは姿形から、何処かの騎士だと思ったようで、益々ざわめき出した。

中原の貴族のボンボンが、騎士を連れてディモラードにやって来て、こちらの事情も知らずに、いい女だしちょっかいを出して来たと思ったからだ。

騎士を連れて来る貴族は、王族と決まっていた。

まー王族と言っても、今では沢山国があるから中原では、珍しくないが、余り最近の中原を知らない、デイモラードの人々は、少し驚いているようだった。

モデノは、何って感じをした後


「700万」


と言った。

サジィールは直ぐに


「1000万!」



オオー

ヒヤー


どよめきは頂点に達した。


「おのれー若造がー

1200万」


と言った瞬間、側近の1人が、モデノに耳打ちした。


「何!1100万しか預けていないだと!

何故だ!金位幾らでもあるのに…」


「まさか、そこまで要ることになるとは、思いませんでしたので…」


4人の側近が、平伏していた。

モデノは悔しがったが。側近達を責めはしなかった。

ここでは、皆大金を持って来るので、普段は5都市国家の責任で、ディラーの町で預かっていて、毎日の売上や買い物で、その残高を直ぐに分かるようにしていた。

普通は、100万位預けるのが普通で、大商人でも500万以上預けてる位で、1000万以上預けてるのは、デモノしか居ないはずだったが…キィールは、元々その10倍以上持っていて、全て金だったので、ここでは、もっと価値が上がっていた。


「残念でございますが、モデノ様登録されている金しか使えませんので…」


と以下にも恐縮しながら、仕切りの男は言った。


一度値段を言って、金額が払えないと分かった時点で失格になるので、イオン(キィール)達の1000万ギルで決まった。


「決まりました!

こちらの中原から来た若様が落札されました!」


ワーワーワー


と凄い歓声が上がった。

赤い義賊のことを、人々は皆好きだったのだ。

キィール達は、色々な人々から祝福を受けたり、話し掛けられた。

出来るだけ、早く帰らないとって教えらたと言って、会場をようと思うと言うと


「それはごもっともだ、日が暮れるまでに宿舎に帰った方がいい」


と、それ以上は引き留めなかった。皆、モデノにただでは済まされないと思っていたからだ。

モデノ達は、直ぐに退席して、完全に怒ってキィール達に目線を向け睨みながら帰って行った。

宿舎に帰ると、主人がニコニコしながら出迎えた。

宿舎や金や銀や荷物は、最初に入場した時にディラーの役人に預けてあり、その際にここを紹介されていたのだ。

財産管理は完璧で、それがあるから、このデイモラードまで苦労して来ても安心で、それがデイモラードを栄えさせているとも言える。

しかし、栄えているのは、中原に近いデイモラードだけで、他のデイモードは人は住まなく、住民は税金の代わりにデイモードの荒れ地にパーラの原石の採掘に駆り出されている。


「お帰りなさいませ

町じゃ貴方方の噂で大変ですよ」


と言いながら近寄って来た


「それで、あちこちから、色々問い合わせが来まして」


とちょっと困った顔をした。


「我々のことを話しても良いぞ

別に隠すつもりはないからな」


そうサジィールが周りに聞こえる様に言うと、破格の笑顔で、


「安心致しました

では案内いたします」


と手を差しのべた。

ここでは、偽名は当たり前で、素性も怪しい人々が沢山いるからだ。

スレ違い際に、主人が


(お気をつけを、見張られていますよ)


と言う目配りをした。サジィールは知らない顔して、若い女に連れられて部屋に入ると、1人の男が膝を付いて頭を下げている。

キィールは驚いてたが、サジィールは何事もないように入って行った。

女は


「ごゆっくり」


と礼儀ただしく言うとドアを閉めて出て行った。

すると男は


「この度は、ありがとうございます

サーシャ様の為に、多額の金をお支払い頂きまして、お礼に貴方方の身の安全を守ると言うことでは、如何でしょう」


と先に礼を言った。

続けて


「私は、赤い義賊のソルジャと申す者です

周りの部屋は、私どもが借りているようになっておりますので、どうぞ御安心して下さい」


そう言って頭を上げた。


「なーに、若が好きになられたようなので、買ったまでのこと」


「えっ、サジ何を言うんだ!」


キィールは、慌て言っているが、顔は赤い。


「またまた、ご冗談を、貴方様のことは分かってるつもりです」


と、ソルジャが落ち着いて言うので


「つまらないな、少しは周章てると思ったが」


ザジールは笑いながら言って


「でも、若の反応は、あながち冗談ではないのかも知れませんな」


と続けて言いながら、机にある椅子に座るように手を差し出して、椅子に近付くとサジィールは立ったまま


「私の名前は知っていると思うが、サジィールだ。

こちらがキィール様。

一応登録には、ピシン公国のサザールとラキヤ殿閣となっておる」


男は、サジィールより少し低く細身だが引き締まった身体をして、サーシャと同じ目で肌も白いが髪は赤い茶だった。

サジィールの話しを聞くと立ったまま


「分かっております。だが若様のお気持ちまでは、知りませんでした」


と話しているので、キィールは、もっと墓穴を掘るかと思って以上言えなかった。

「私どもは、貴方様達をずっと見ておりました。

色々お困りの様子と思いまして、お礼かただかやって参ったのでごさいます

お支払いされた金は、お返しいたしますが、多額の為、少しの憂慮をお願いします」


と言いながら、また深々と頭を下げた。


「嫌、返さないでいいから、我々の雇われてくれないか?

私もこんなに有名になって、どうしようかと途方に暮れてたとこでね」


続けて


「まずは座っていっこん」


とサジィールは、机に置いてあった酒をソルジャについだ。

机の上には、屋敷を出て以来、見たことのない料理や酒が沢山置いてあったのだ。

部屋も広く、寝室は隣にあるようだった。

この時期、部屋を取れるのは、登録している金持ちの人々だけで、一般の人々は、幾つかの決められた場所でテントを張っていた。


「それは、有難いお申し入れでごさいます。

早速、長老の許可を貰い、我々赤い義賊が、後身辺の世話を見させて頂きます。」


そう言うと、また深く頭を下げた。

それを見ながら、固いことはするなと笑いながら、大きな陶器の杯に酒を、溢れんばかりに注いだ。

ソルジャは、半分位一気に飲み干すと


「こう有名になりましては、お二人様だけで大金を持って要るのもおかしいと思われると思いまして、私どもが用意した商隊を本城の外に待機してあります」


サジィールが


「それはありがたい

私も今日は商隊を作る人間を用立てに行ってたとこでね。

それにしても用意が早いが…」


「実は、サーシャ様が貴方方と別れた後、相当の金銀を持っていそうなので、怪しまれないように商隊を用意するようにと言う命令を受けてまして…それが一3日前、あの様なことになって」


と話しながら、悔しそうにした。


「成る程、赤い義賊とは、義理堅いものだな。

まさか、全部横取りしようと…」


とサジィールが言ったとたん


ガシャ


と音をたてて立ち上がり


「我々は、盗賊でも泥棒でもござらぬ!


と剣を抜かんばかりに憤慨した。


「まーまー、私達は全然この土地を知らないのだから、勘弁してくれないか?

大金を持っての旅で、疑うことが当たり前になってな」


と謝った。


「いえ、こちらこそ失礼した。

見た目盗賊の我等を疑うのは当たり前。

誠にに失礼いたした」


とまた頭を深々下げるので、サジィールは酒を薦めて色々話し始めた。

ソルジャは、絵に書いた騎士のような男で、真面目そのものの感じだった。

キィールは、ザジールの言ったことで、何も言えなくなっていたが、二人は、仲良く話し出し色々な情報を教えてくれた。

サーシャは、当分は隔離されるが、心配はいらないこと。

何人かの有力者から、夕食会の誘いが来ていて、5都市国家の有力者なので、まとめて宮殿で会わなければならないこと。

デモノの部下が、色々サジィールやキィールを調べていて、宿舎から一歩でたら、常に監視されること。

その他にも色々夜通しで話すことになった。


その頃、デモノの宿舎では


「おのれーコガッパめ!

ワシに恥をかかせおって!

許せん!許せんぞ!」


怒りを抑えられずにいた。

それを聞いていた側近が


「私を殺して下さい」


と言いながらひれ伏した。


「バカ者!

そちが死んで、どうなる!」


流石に怒っていても、その辺はわきまえていて、部下には当たらなかった。


「それで、奴等は幾ら位預けておったのじゃ」


ひれ伏した側近が自分の場所に帰ると、別の側近が前に出て


「預けていた金は、500万ギル、銀が1000万ギルです」


「何っ、それほどまでとは…」


デモノは少し考え込んでいた。


(何者なのだ…盗賊どもとも面識はないようだし…本当に気まぐれか…しかしあの女を縛ったまま、たっぷり慰め物にした後、ワシ自ら拷問したものを…)


悔しくてたまらんと言った様子だった。


「デモノ様、私に良い考えが」


一番左の目付きの悪い側近が前に出た。


「何だ?

言ってみろ」


「それでは

調べました所、帰りを狙うにも、彼らの商隊は商人の姿はしてますが、100人ほどの兵士らしく、我々が襲いましても成功するとは限りません」


「何っ、それでどうするのだ!

諦めろと言いたいのか!」


ムッとした顔をして言った。


「いえ、帰りを狙われると思っているでしょうから…

なら堂々と…」


「バカな、城の中で何も出来るものか!」


立ち上がって、テーブルを両手で叩いた。


「デ、デモノ様もう少しお話しを」


側近の男は慌て言った。


「くだらぬ話しなら、許さぬぞ!」


少し落ち着いて、椅子に座った。


「言ってみよ」


「ハハッ、なら続きを」


そう言うと話し始めた。


「明日、彼等は宮殿に招かれるらしいのです」


「それがどうした」


「そこで、上手く話して、明後日から始まる武闘大会に、あの騎士を出場させるのです。

それで、出場者に殺させるのです。

大会は、命を取ると失格ですが、優勝賞金の倍位やると言えば」


と言うと、デモノはニヤリとしたが


「しかし見かけ通りに強かったら、どうする?」


すると待ってましたとばかりに


「優勝すれば、一週間後に、あのガルーダと王座を賭けて戦うのですぞ!あいつなら絶対です」


いかにも勝ち誇った様に言った。


「成る程、その手があったか。

あいつなら無敵じゃの~

ハハハッ

たっぷり賞金の代わりを用意してやろう!3倍、いや5倍出すと言って回れ!」


デモノは、うんうんと相づちを打ちながら喜んだ。


「あの騎士さえ居なければ、小僧など、ちょいと脅せば、女など簡単に手に入るの~

ハハハハハハ」


デモノは大声で言った。


「そちの名前は?

成功のあかつきには、そちに望みは思いのままだぞ!」



「ハッハツ、ユダイと申します。

身に余る光栄です」


「抜かりはないだろうの~

ワシは、宮殿には行かれないぞ

行ったら、いい物笑いになるしの~」


そう言うと、目が光った。


「ご心配なく、手は打ってございます。

しかも、5都市の王にも言っておりますので、かなりの使い手が出場するはずです」


すると別の側近が


「お前、デモノ様の指示なしに何てことを!」


すると


「そうか、早いの~

良い良い、此度は何も言うまい」


落ち着きはらって


「気に入った!」


「ハッハツ、有りがたき幸せ!」


と言ってひれ伏した。それを見ながらデモノは、満足げにゆっくりと盃を片手に一口飲んだ。

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