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検査  1日目



「着いたーー!!!!」



校門の前で和樹が腕をあげ叫ぶ。

まわりの生徒が一斉に和樹の方向をむく

「恥ずかしいからやめてーーー。」

俺は慌てて和樹の口をふさぐ。



前を向くとそれはもう、どこの世界にこんなデカイ校舎があるのかというほどのものが建っていた。

この校舎が今、建っているのは『第九天空都市』

この空に浮いている島自体が学園都市になっている。



「事前に指定された検査室に入って下さい。」


「俺、先行ってるぜ。また後で会おうぜ。」

いや、『ぜ』つければカッコいいと思うなよ・・・

そういうと和樹は走り去ってしまった。



たしか、俺の検査室は・・・とバックから送られてきた手紙を出そうとすると、

「第四検査室だ。私と同じ・・」

「えっ!!?」

後ろを振り返ると、そこにはビスクドールが立っていた。

いや、正確にいうと人形じゃない。金髪の長い髪を持った少女だ。しかし、

「何で分かるんだ?」

カバンの中に入っている手紙を出して調べると「第四検査室」と書かれていた



「さあ、何ででしょう。」

彼女は微笑みながら去っていった

何だったんだ?まぁ、同じ場所だったしまた会えるか。

行くと思った以上に混んでいた。

検査は二日間に渡って行われる



前には機械類が並んでいた。その中でも目立ったのが人間が一人入れるくらいのガラスケース。どうやらあれで生徒の力量、ルーンの量を測るようだ。



生徒が入ると


「解析中・・・完了

 『普通型』

 『ルーン量』二千ルーン 

 『得意魔法』爆裂魔法」

というように機械音声で校舎に放送で流れる仕組みになっている。

ちなみに人間には二つの分類にわかれていて、

普通型・特殊型と呼ばれている。




普通型はルーンによって使える魔法だけを操る。

そして、特殊型はルーンによって使える魔法以外に何か別の能力を持っている者のことを指す。

それは、例えば、他人の記憶を覗いたり、操ったりということだ。

ルーンを使う魔法で再現できなくはないが、

一回使うとものすごい消費量になり常人のルーン量だと、まず気絶する。



特殊型はルーンの消費量ゼロでその魔法というよりは特殊能力を使うことが出来るのだ。ただ、発現時期は人それぞれでまず、特殊型の人間が珍しいためそれ専用のクラスがつくられる程だ。



さーて、いよいよ俺か!!

研究員に案内される。

学園戦争のため、先生と生徒が泊まる寮は分けられさらに、

今日は先生は校舎立ち入り禁止になる。

なので、計測するのは、魔法研究員と呼ばれる人たちだ。

きっと、俺は五千ルーンくらいだろうな。

特に何も才能ないし・・・



「空野翔様。では、こちらに立っていて下さい。」

言われた通りにガラスケースに入る


「解析中・・・完了

 『特殊型』

 『ルーン量』一万ルーンオーバー計測不能 

 『得意魔法』ほぼ全般平均超え」

うん?今、なんて言われた?




まわりの生徒と並びに研究員がざわつく。



「まじかっ」

「あんな、普通っぽい子が!!?」

「また、最盛期突入になるんじゃないか?」

「たしか、生徒会長もそうだったよな。」

「いや、あの人は性格、人格共に異常じゃないか。化け物だよあの人は。」

「しかも、特殊能力持ちかよ!!」

「もう、あの子の将来、権力者確定ね。」



俺が、いいっいいち万ルーンオーバー!!?

駄目だ。頭が思考に追い付いていない。 

ガラスケースから出され、

注目の的という言葉とはこういう事を言うんだろうな。周りの視線が一斉に俺に向く。

ざわざわと囁き声が・・・耳をつく。




「あのー。」 



調べた研究員に話かけると、一斉に静まり返る。



「ひっ!!なっ何でございますか?」

そんなに怖がらなくても何もしねぇよ!!

「もう一回、他の機械で測りなおしてもらえませんか?」



絶対にありえない!!

だって、いままで普通に暮らしていた一般人だぞ。故障に決まってる!!



「分かりました。すぐにご用意いたしますので、しばしお待ちを!!」



3分経過し、ガラスケースがもう一つ用意された。

さらに、3分後結果は・・・同じだった。

他の検査室からも、生徒が俺を見に来るもんで、もはや、歩くスペースすらない状態だ。

ただ、俺が出ていこうとすると、人が避け、一本の通路ができた。

もうやだ。これ、なんかの夢だろう?

寝たい。一刻もはやくこの場所から去りたいそして、目覚めたい。

涙目寸前のところで

 


「翔ーー。」

この声は!

「よかった会えた。翔、行くぞ。」

和樹だった。手を引っ張られるままに、検査室をでて、寮がある場所へと連れてかれた。

確か、俺の部屋603号室だったなぁ。

脳の冷静な部分がそんなことを考えていた。

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