夢であって欲しい①
何故か部活内で殺人事件が起きた夢を見た。
これは、まだ犯行に至っていない場面です。
今日、刑事司法政策の授業を受けていた時、異常な眠さに襲われ私は眠りの世界へそのまま連れて行かれた。
起きていたかったレポート提出の授業だった。暗い暗幕の降ろされた実習室の中で私は最後に先生の言った「恋愛トラブルでも殺人事件に発展した事例は幾ばくかある」と言うことだけであった。
私は夢を見た。たった1時間30分の授業の間に授業の内容がそのままになった夢を見た。
舞台は、私が所属している大学の吹奏楽部。何故か分からないが……。実は言うと中二病の人が多いのです。それでも恋をする人は多かった。
恋に恋をする人もいるが報われない人もいる。その1人は私である。まあ、私は観察するだけなんだけどね……。
何人か集まって話をしている。集まっているのは、パーカッションパート先輩女子・アルトサックス先輩女子・アルトサックス同回生男子・クラリネットパート後輩男子・チューバパート後輩男子であった。
話している内容は、新年会か忘年会か知らないけど4回生を省いてパーティーをする企画であった。
パーカッションパート先輩女子「定期演奏会終わったら、4回生省いてパーティーしようと思うねんけどどう思う?」
アルトサックス先輩女子「荷物とか飲み物・食べ物を誰が運搬するん?うちらの部員皆、車運転でけへんやん。」
アルトサックス同回生男子「俺ら皆飲みたいし……。車運転でけへんやん。」
パーカッションパート先輩女子「そうや!!パーカッションパート先輩男子にやらせたら良いやん。」
アルトサックス同回生男子「その手がありましたね。」
アルトサックス先輩女子「でもどうするん?」
パーカッションパート先輩女子「来ても何も飲ませずにそのまま帰ってもらうねん。」
アルトサックス先輩女子・アルトサックス同回生男子・チューバパート後輩男子・クラリネットパート後輩「……。」
パーカッションパート先輩女子「そんなんしたら私殺されるわ!」
こんな話をしているメンバーを見ている怪しい影があった。影は、一瞬ニヤリと悪い企みを含んだ表情をし、その場を去っていった。
そして、月日は流れていく。毎日、アルトサックス同回生男子・指揮者様にシバかれる私と部活内の喧騒は無かったかのように日々は流れていた。指揮者様の差し入れを入れに京都まで行ったりもしていた。合宿も何もなかったかのように終わりを迎え、定期演奏会に向けて準備を進めていった。色々な企業、提携先、母校など走りに走ったかもしれない。
そして、定期演奏会本番も何も無かったかのように終わりを迎えるのだと思っていた。
しかし、そんな事はなかった。
指揮者様「これで部長さん・パーカッションパート先輩男子も卒業か……。」
顧問「あの2人の事だから5回生フラグあり得る話だと思う。」
指揮者様「ははは……。あいつら勉強してへんのか……。」
と言いながらタバコを吸う指揮者様。赤いシャツがお気に入りのようで毎年定期演奏会で着ている。今年のコンクールでは、アロハシャツで指揮を降った指揮者様はどの楽団でも顔が通っていた。
顧問と指揮者様が普通に笑いあっているのに……。もう一方では、事件の前触れが起きていた。
楽屋でパーカッションパート先輩男子とパーカッションパート先輩女子が喧嘩になった。パーカッションパート先輩女子がパーカッションパート先輩男子の事を罵ったことが原因だった。
パーカッションパート先輩男子「俺がドMだと(怒)まあ、事実は事実やねんけどおまえには言われたくないわ!」
パーカッションパート先輩女子「うるさい!先輩のくせに後輩に負けている時点であなたは終わっているのよ!」
パーカッションパート先輩男子「何だと!」
何が原因かは分からないが本番前にこれはさすがにヤバい……。
アルトサックス同回生男子は、Ⅰ部のマーチングステージで指揮をするのでこの喧騒に動揺している。そして、異常な不機嫌さを醸しだしていた。
ホルンパート先輩男子と部長さんもⅡ部や指揮する曲があるのに……この喧騒を見て見ぬ振りをした。
結局、この騒ぎはパートリーダーさんとフルートパート高校生女子に止められた。
そして、Ⅰ部 マーチングステージが始まる。このまま無事に定期演奏会を終えられるのか?
絶対無理だ、と私は思ってしまった。
何か曲自体何か起きそうなイメージの楽曲を選んだⅠ部ステージが始まりました。
私たちは無事に定期演奏会を終えられるのであろうか!?
次回は、遂に犯人が犯行に及びます。




