旅路[6]
夜になった。
せっかくだからいい店で食べようと思って予約していたのに、2人が一向に帰ってこない。
暗くなる前に帰れって行ったのに。
はぁ…迷子にでもなってんのかな。
とりあえず国域全体に魔力探知を展開。
2人の魔力を探る。
ええと、リリナはなんか行ったり来たりしてんな。
多分迷子だな。
えっと、セリーナは…
どんどん離れて行ってる?
とりあえずリリナ確保してから行ってみるか。
〜リリナ捕獲後〜
「えっへへ〜迷子になって困ってたんですよ〜見つけてくれてありがとうございます〜」
「ど、どういたしまして」
な〜にが「えっへへ〜」だこっちは予約してた店明日に延期してもらったんだぞ!!
まあとりあえず、セリーナのところいくか。
なんか間違って変な馬車にでも乗ったのかな?
俺も小さい頃は、間違ったバスに乗って変なところにいっちゃった時あったな〜
数分追いかけていると、ある場所で止まった。
そこに近づくにつれて薄暗い道に近づいていく。
あれ?これまた拉致られてる?
おいおい異世界さんよ。あんた、拉致られイベ大好きですね。
こっちはほんとに苦労するってのに
建物に近づくと、中にはあと十数人拉致られてるようだった。
数年前の失敗はしないように、ちゃんと他の動物にも気を使う。
さらに、相手も魔力探知を使ってないかどうかもしっかり確認していく。
建物に身を潜めて、会話を聞いてみる。
「とりあえず上からの命令通り17人拉致したがどうする?」
「使用用途はわからないが、とりあえずここが組織に渡す中継地点で間違いない。上層部がくるのを待とう。」
あれ?話聞く限り結構大きめの組織の感じ?
あれあれ?もしかして俺たち、だ〜いぶめんどいことに巻き込まれた?




