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第一話

数年前の夜、流花は近所に住んでいた湊お兄ちゃんとゲームして遊んでいた時の出来事だった。


「え?湊お兄ちゃん、引っ越しちゃうの?」

「うん。離れていても俺は流花ちゃんの事、忘れないからね」

「流花も湊お兄ちゃんの事を絶対に忘れないよ!」


あれから数年後。新学期が始まろうとしていた。

流花の友達の猫村あかり(ねこむら あかり)が流花の家に遊びに来ていた。


「アンタの部屋って乙女ゲームばっかりあるわね。戦い系とかないの?」

「あたしはそーゆーのは興味ないから」

「アンタの好みって幼馴染キャラでしょ?」

「えー!違うよー!あたしの好みは教師キャラだもん!」

「だから学園モノの乙女ゲームが多いわけ?」


急にインターホンが鳴り始め、流花とあかりは驚いた


「誰が来たんだろう?もしかして予約していた乙女ゲームが来たのかな?」

「少しは貯金したほうがいいわよ」

「ちょっと見て来るー!」


流花は慌てて居間に降りて来た。すると、若い青年が立っていた。


「流花?覚えてる?湊お兄ちゃんだよ!湊お兄ちゃんが帰って来たんだよ!」

「は?流花?」


流花の母親が嬉しそうに流花に教えたら若い青年は不思議そうにしていた。


「湊お兄ちゃんって確か引っ越しちゃったんだよね?」

「お前さー・・・ほんと」

「はい?」

「可愛くない女だな」

「えっ・・・」


湊お兄ちゃんがこんな事言う訳ない。そもそも初対面に対して失礼な発言だ。

流花は頭の中がパニックになった。

しかし、少し落ち着けばこれは再会。彼が運命の相手かもしれない。

流花は勝手に思ったのだ。


「湊くん!少しお茶したらどう?」

「ほかにも、近所の人に挨拶しなくちゃいけないのですみません。失礼します。」


次の日から学校だ。しばらくの間、彼の事を忘れる事に決めた。

そして次の日。神様がまた悪戯したのだ。


「神崎湊です。一年間、よろしく」


担任教師が神崎湊さんだったのだ。

時間が過ぎてあっという間に夜になった。


「流花!ただいま!」

「ちょっとお母さん聞いてよ!担任が湊さんだったんだけどっ・・・」

「その湊さんがお母さんのお隣にいるわよ!」

「はい?」

「どーも」


なぜか湊さんがお母さんと一緒にいる。なぜだ??


「流花が卒業するまで毎日、湊くんはこの家の夕飯を食べる事になったのよ!お母さんが誘ったの♪」

「なんでなの?お母さん!」

「言っとくけど俺の事は湊先生って呼んでくれる?さんは困る。」

「あら。ごめんなさい。」

「あっ。流花さんのお母さんは大丈夫ですよ。普通に湊くんって呼んでください!」

(お母さんの前では天使の顔。あたしの前では悪魔の顔だわ・・・)

と、流花は心の中でそう思った。


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