表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
真佐江(40)の最後の秘密~闇の力が目覚めてしまったので、こうなったらてっぺん取ってみようと思います。さあ、俺のタマをとりたいヤツからかかってこいや! 返り討ちにしてやんぜ!~  作者: イトウ モリ
1章 真佐江(40)の誰にも言えない秘密~友達をいじめたやつをシメたら、仲間を集めてシマを荒らしに来ました。仕方がないので昔みたいに暴れます~
9/35

真佐江 1-9



 討伐隊を適当に蹴散らし終わったアッシュは、自分もボロボロだったので引き上げた。


 さすがに息が上がっている。

 天の声の警告によれば、あと何発か攻撃が当たると死ぬらしい。


 学生時代の修羅場が走馬灯のようによみがえる。


(俺が一人で相手したときの最多って何人だったっけ?)


 思い出そうとしたら、闇狩り討伐活動がバレて父親に殴られたときのことを思い出した。


 今までどんなケンカ相手からくらった拳よりも、父親から殴られたときのダメージのほうがダントツで痛かったのを覚えている。


 ちょっとしたトラウマ記憶だったので、思い出すのを中断した。


【アッシュさまが何を考えているのか……私には分かりません……】


 天の声が戸惑ったようにつぶやいた。


 そういえば天の声にも何も説明せずにつきあわせてしまっていたことを思い出し、アッシュは少し反省した。

 学生時代にも、頭より先に体が動くバカだと言われたことを思い出す。


「まあとりあえずさ。

 人間の裏切り者の正体は俺だったって分かれば、必要以上にモンスターを狩って、人間の味方アピールする必要なくなるだろ?

 モンスターたちだって、さすがにこれ以上自分たちに被害が出れば、人間たちに報復しようと思うだろうけど、俺に人間の注意を向けてしまえば、また今まで通りの生活に戻れる。

 あとはぜーんぶ俺が悪いってことにしてさ、なんか適当に話が分かるようなやつと話をつけてさ、俺を倒してもらおうと思って。ほら、ガローランドのときみたいにさ。

 そうすれば裏切り者は無事にこの世界から排除されましたとさ、めでたしめでたしってなるだろ?

 どう? 一件落着だろ?」


【なんで……。どうしてアッシュさまがそこまでするんですか……?】


 責めるような天の声の言葉に、アッシュは苦笑しながら答えた。


「よそものの分際で、余計な手を出しすぎちまったなって反省してるんだよ。

 俺がギガちゃんと仲良くすんのは俺の勝手だけど、他の人間にとってはギガちゃんはモンスターでしかねえし、ギガちゃんにとっても人間は敵でしかない。

 俺が考えなしに行動したせいでここのバランスが崩れちまったわけだから、元に戻すのも俺の役目だろ?」


 アッシュは静かに天の声の返事を待った。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ