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真佐江(40)の最後の秘密~闇の力が目覚めてしまったので、こうなったらてっぺん取ってみようと思います。さあ、俺のタマをとりたいヤツからかかってこいや! 返り討ちにしてやんぜ!~  作者: イトウ モリ
2章 美緒(13)の誰にも言えない秘密~自分の中に眠る悪女の血が目覚めてしまいました。どんな手段を使ってでも推しをゲットするつもりです~
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美緒 2-7



「何を言っているのです。戦いに命を捧げる勇敢な戦士に聖女の加護を授けるのです」


(あ、それが最初に説明のあったイケメンパラダイスなアイテムね……)


 自分は傷つかずに男たちを自分の言いなりにして戦場に送り込むわけだ。なかなか非人道的な聖女様である。


「じゃあセーラ様? お言葉を返すようですけど、聖女の護りとかいうアイテム、あれって聖なる女性が使用するにしてはなかなか残酷ですよねー。あんなの使って人を言いなりにして、聖女さまの聖なるおこころは恥ずかしくないんでしょーか?

 しかもその道具に頼らないと、男の人が自分に尽くしてくれないってことですよねー?」


「言いなりにするのではありません。忠誠を誓った戦士に加護を与え、聖なる力を宿して差し上げるのです。この世界の男性にとって聖女の加護が与えられることは大変名誉なことなのです」


「ふーん、忠誠を誓わないと加護してあげないなんて、聖女って案外ケチなんですねー」


「聖女を愚弄すると許しませんわよ!」


 セーラの平手が飛んできた。

 ミーシャはその手を寸前でつかむ。


 母の閃光の張り手に比べれば、こんなお嬢様のへなちょこビンタなんて余裕でかわせる。


「えー! やだー! 聖女さんなのに暴力ですかー?

 聖女なのにー? あれー? 本性出ちゃったんだー! 品格はー? 品性はー? 人のこと偉そうに言えないんですけどー! 暴力反対~!」


「……出ていきなさい……!」


 怒りで真っ赤になったセーラが、目に涙を溜めて睨んでいた。


「あ、出てっていいんですかー? わーい! じゃあお言葉に甘えて、聖女は辞退させていただきまーす!」


 ミーシャは水を打ったような静けさの中、意気揚々と城をあとにした。

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