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真佐江(40)の最後の秘密~闇の力が目覚めてしまったので、こうなったらてっぺん取ってみようと思います。さあ、俺のタマをとりたいヤツからかかってこいや! 返り討ちにしてやんぜ!~  作者: イトウ モリ
2章 美緒(13)の誰にも言えない秘密~自分の中に眠る悪女の血が目覚めてしまいました。どんな手段を使ってでも推しをゲットするつもりです~
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美緒 2-5


 ミーシャになった美緒が目を開くと、そこは豪華なお城の中だった。

 自分以外にも女の子たちがたくさんいる。


 そんな中、玉座に座っているのは典型的な悪役令嬢顔の少女だ。


(あれ? 聖女じゃなくてやっぱり悪役令嬢コースじゃん)


 ミーシャ(=美緒)が不思議に思っていると、性格が悪くて気の強そうな悪役令嬢が口を開いた。


「私の名はセーラ。あなた達に聖女の力を与える存在。あなた達が本当に聖女の力を受け継ぐ器を持つものかどうか、試させていただくわ」


 悪役令嬢だと思ったら、まさかの聖女の親分だった。


(待ってー! この人、絶対に聖女の顔じゃないんですけどー! 配役ミスですけどー!)


 ミーシャが驚いているうちに、なかば強制的にチュートリアルが開始された。


 そこで始まったのは、どこの旧世代のお嬢様学校だよと思うような教育だった。


 ジェンダー教育に馴染みがある聖女見習いミーシャにとって、ひたすら優雅に上品に女らしさを強要するチュートリアルは苦痛だった。


 そして死ぬほどつまらなかった。


 そして失敗すると、セーラからむちゃクソ見下された。しかも見下し方が典型的な悪役令嬢だった。


(……絶対にこの女、聖女じゃない……)


 ミーシャは早々に飽きてキレた。


「もーいーでーす! やり直しま~す! 聖女コースつまんないんでリセットしまーす!」


 他の聖女候補たちも含めて、全員がミーシャに注目した。

 ミーシャはそんなことお構いなしだ。さっきの機械音声に向けて大きな声で話しかけた。


「やっぱりー、ハーレムアイテムは欲しかったけどー、いまどき聖女とかってー、もうオワコンだと思うしー。

 やっぱもっかい悪役令嬢で好き勝手に楽しくプレイするんでー、再ロードでお願いしまーす。

 AIさーん、聞こえてるー? おーい!」


【あ、あの、ミーシャさま……そういうのはですね……あのですね】


 なぜかAIが動揺した声でたしなめてくる。


 すごい。AIが困ってる。しかも困ってる演技が上手。

 すごいすごい、状況に応じてそういう演出までできるとは。


 美緒はAI進化の目の当たりにし、とても感心した。

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