01
「ん、うーん、ここはぁ?どこ?どこなの〜?」
どこか知らない場所にいることで、不安と恐怖が彼を襲う。
その後、彼は木が揺れる程の風や狼の遠吠えなどの音に
よって彼は泣きつかれ、意識を飛ばした。
夜の森、そこに一つの泣き声と嗚咽が木霊した。
木が並び立つ景色に一点空間が歪み、転移系空間魔法が作動した。
その近くに居た、泣いて居た少年すら飲み込み、そして音もなく消えた。
◇◇◇
「ふふっ掛かったわね〜あの罠に、さてあの子はどうなるのかしら?サキュバス達がいる屋敷から帰って来られた者はいない。その逆、受け入れられる者も然り。彼の人生はサキュバス達に男の生命の源である精液を搾り取られ、死ぬのが運命になったわ。」
「これは決定なの。どちらに転ぶことも出来ないのよ。それがこのゲーム、さああなたはどっちに賭けるの?彼は生きる方?それとも死ぬ方?ああ〜、ダメね私、だって私は死ぬ方にかけているんですもの。」
「そうあなたには、もともと選べる権利ないてない。圧倒的確率の低いものしかね。ウフフ。」
彼は自分に降りかかる不安などで、さらに心を閉し、今にも死にかけとなっていた。
「耐えなきゃ、ちゃんと家に帰れるように。」
その言葉を繰り返すうち、家ってどこにあるのかわからないという疑心暗鬼に落ちかけようとしたところで、扉をノックする音がした。
「お客様、失礼いたします。」
扉から入ってきたのは、
黒を基調として、赤色のラインが入ったゴスロリに黒のハイソックス、そして頭に角が生え、腰らへんには先端がハート型の尻尾が生えたサキュバスであった。
「あら、会っただけで、離れられては悲しいですわ。たとえそれが、少年であっても、ね。」
そう言ってだんだん近づいてきて、ついには壁まで追い込まれてしまった。
「捕まえましたわ。」
少年は、怯える。少年には、サキュバスではなく、少し派手な服を着て頭に角があり、腰から尻尾が生えている女の人としか認識できていなく、本能か、なんなのかは分からないが自分が抵抗しても、すぐに捕まるということがわかっていたので、後退りするしかなかったのだ。
結果、捕まってしまい、何か怖いことが起きようとしていると思い泣いてしまう。
「あらあら、もうこんなに泣いてしまって、お洋服が汚れたらどうするんですか?」
とそのサキュバスは少年を抱きしめ、頭を優しく撫でる。
その温もりを知ってか知らずか、少年はそのサキュバスに抱きつきさらに声を上げて泣きわめき、疲れたのか、サキュバスの胸元に頭を潜り込ませて寝てしまった。
「あら〜懐かれて?いえ、おっぱいで寝てしまいましたね。寝顔も可愛いですし、もう少し寝かしてあげましょうか。」
そう言い残し、ベットに入り一緒にねる。その姿はもう母と子供にしか見えなかったが、そのサキュバスこと、フィリアは内心すごい恥ずかしがっているのである。
(ああ〜、私の胸元に子供の吐息がかかってむず痒いですぅ〜。恥ずかしいよ〜でも可愛いよ〜。)
外見は寝ているように見えるが、内心は超起きているのだ。
連続投稿が難しいかもしれませんががんばります。
エッチな表現もがんばります。