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2:キャラメイク

ーキャラメイクー




私達は無事に転移を成功させて部屋に戻って来ることが出来た。

そして私がゲームの中とはいえ転移というロマン溢れる行為に感動してるとアイリス様から少しの間お茶休憩をしましょうと提案されたので私は喜んでお手伝いした。



「コハク、初めて転移してみた感想はどうでした?」


「もぐもぐ…んっ…。えっとね、まず呪文がカッコ良かった!それからホントに一瞬で移動が出来てすごい!ってなったよ!」


そうして用意された紅茶と甘ふわなお菓子を楽しみながら私はアイリス様に聞かれた事に答えた。


「そう、それは良かったです。でもその気持ちに水を差すようで悪いですが転移はいい事ばかりではありませんよ」


「そうなの?」


「えぇそうです。初めの頃は転移を利用した事件が沢山起きて大変苦労しましたから」


「んーと、相手の部屋に直接転移して泥棒とか…暗殺とか…?」


「そういった事件も確かにありました。そしてそのまま転移で逃げられて犯人は捕まらず終いな事も」


「うわぁぉ………。ねぇ、何か対策とかは無いの…?」


「もちろんすぐに各国合同で対策は取られました。王城など重要な施設がある街には転移妨害の結界が張られ街の中に転移する事はまず不可能に、それ以外の町でも転移マーカーを登録出来る場所を指定、管理するといった対策が取られました」


「おぉー!あ、でも、それだと勝手に登録しちゃう人もいるんじゃないの…?」


「その場合の対策もしっかり取ってありますから大丈夫ですよ。それでもやろうとすれば……」


「や、やろうとすれば…?」


「即座に指名手配されて真っ暗な牢獄に一直線です。もちろんコハクはそんな事しませんよね?」


「ひゃい!しません!」


その一瞬だけアイリス様の雰囲気が突然絶対零度になって、私は反射的に背筋を伸ばしてそう答えた。

それにこういうのはちゃんと言う事聞いとかないとろくな事にならないのは定番だからね!



とりあえず心の中の逆らえない人リストにアイリス様が追加された。





「ではそろそろ続きを始めましょう」


「はーい!」


「先程私達はこの〘小転移の手鏡〙と〘転移マーカー〙を使い転移を行いました」


そう言ってアイリス様が手鏡とマーカーを取り出すと1つさっきとは違う所があった。


「あ、マーカーが虹色じゃ無くなってる」


「そうですね。少なくともあと3時間程はこのマーカーを使う事は出来ません。何故か分かりますか?」


「んー、エネルギー切れ?」


「正解です。転移を行う際はこのマーカーに溜まったエネルギーを解放する事で転移を行います。そしてどれだけ近くで転移をしても最低でも3時間、その転移マーカーがエネルギーを回復している間は使用が出来なくなります。これは転移先への距離が遠ければ遠い程回復時間が伸びますから転移したら次に使えるまで1ヶ月、なんて事もよくあります」


「ふむふむ、じゃあ同じ所を登録したマーカーを2つ持ってたらどうなるの?」


「その場合は転移1回につきマーカーを1つ使うので2回転移する事が出来ますね。ただ転移マーカー自体が高価なので同じ登録のマーカーを複数集めるのは大変だと思いますがコハクは集めるつもりですか?」


「んー、ちなみにおいくらくらい?」


「そうですね、まず登録済みマーカーで一般の5人家族が半年は余裕を持って暮らせます。未登録のマーカーであればちょっとした軍事予算程度…でしょうか」


「諦めます!」


「賢明な判断です。ですがコハク自身が素材を集め作成するというならばお金はかかりませんよ?」


「んー、それはその時考える!」


「そうですか。では鏡と転移マーカーの話はこの辺りにして次へ進みましょうか」


「次?」


「コハク、今からあなたの身体を私達と同じ『機人』に改造します」


「えっ!?えぇぇ!?私改造されちゃうの!?」


「えぇそうです。今のコハクの身体では外に出た瞬間に死んでしまいかねませんからね。それにそろそろ……」


「ふぁ……?あ……ぇ………?」


「大丈夫です、安心してください。コハクが次に目を覚ます頃には全て終わってますから」


「……Zzz」


アイリス様の改造宣言に驚愕するも間も無く私は強い眠気に襲われーー


「おやすみなさい、コハク」






ーー気がつくと私は真っ白な空間の中にいた。




ー転移チュートリアルをクリアしましたー

ーキャラメイクを開始しますー

ーキャラクターの種族は今回あなたのチュートリアルを担当したNPCと同じになりますー

ー種族を変更したい場合は決定を押さずにログアウトをして再ログインする事で変更が可能ですー

ーまたその場合、チュートリアルを担当するNPCも変更されますー




そしてシステムメッセージが表示されて姿見の鏡とキャラメイク用の設定パネルが現れた。


お薬盛られて人体改造されると思ったらまさかのキャラメイクだった件について!


しかも種族を変えようと思ったらアイリス様以外の人になるらしい。


「っていうかそもそもアイリス様の種族って何?機人って言ってたしアンドロイドとかそんな感じなの?」


とりあえず私は設定パネルの種族欄をタッチして確認してみた。


種族『機人族』〘機皇人〙


身体のほとんどが機械で構成された種族

高い物理攻撃力・防御力を持ち自身の身体を改造する事で様々な武装を扱う事が出来る

雷属性に適正を持つが自身が機械故に雷・水属性攻撃に弱いという弱点を持つ


「ふむふむなるほど…?というか〘機皇人〙って何?あ、こっちもタッチしたら見れるかな?」



〘機皇人〙

『機人族』の中でも皇族の血を持つ機人の総称

機体の拡張性、物理防御力が『機人』『機甲人』より低く設定されている代わりに非常に高い防水性能と搭載された高性能ジェネレーターにより『エルフ』並のMPと魔法攻撃力を得ている



「これは後衛魔法型って感じなのかな?拡張性はよくわかんないし『エルフ』並のって事は元々は魔法関係ステータスが低い種族?

皇族の部分はもしかしなくてもアイリス様が原因なんだと思うけど種族変更するとアイリス様と別れなきゃダメなんだよね……?


うん、種族変更は無し!アイリス様にはお薬のお礼(意味深)もしなくちゃだし何か既にフラグが立ってるかもしれないからね!」


そうと決まれば早速キャラメイクだー!

という訳で設定パネル展開!見た目とか身体の大きさとか初期スキルとかいった項目ごとにパネルを分けてまずは見た目から!



〜少女キャラメイク中~



「むっふ〜♪なかなかよきじゃない?」


鏡の前でくるっと回って自身の姿を確認した。


身長はVRものテンプレのリアルに影響が云々があるからそのままに肌は透けるような色白美肌に変更、腕と脚には多分種族が機人族だからなのか金色のラインが走ってる。

そしてこちらも機人族特有?の歯車模様が入った瞳を深紅色にして顔はデフォルトだと西洋人形さんみたいでちょっと怖い感じだったから優しそうな感じに微調整、髪は純白のショートヘアにして、いわゆるアルビノカラーをイメージしてキャラメイクをしてみた。



「あとは初期スキルだけど何があるかな、何があるかな、テレテテンテンテレテテン」


キャラ設定のパネルをよけて初期スキルのパネルを持ってきてそこに書かれたスキルを順に見ていく。

最初に選べるスキルは5つまでだからかなり悩むけどスキル欄を見てると〖従魔術〗っいう明らかにテイマーっぽいスキルがあったから即決。

早速枠が1つ埋まった。


「前衛は基本テイムモンスターに任せるつもりだし、後は遠距離攻撃と支援魔法とかかな〜。種族的に雷属性?が得意みたいだけどあるかな?」


そう思って探してみると案外あっさりと見つかり、〖雷魔法〗〖回復魔法〗〖付与魔法〗の3つを選択した。


「あと1つかぁ、一応近接武器とか使えた方がいいよね?んー、悩む」


〖片手剣術〗〖大剣術〗〖槍術〗〖騎乗槍術〗〖棒術〗〖三節棍術〗……


「三節棍術!?…それはちょっとマニアック過ぎない?」


近接武器系と思わしきスキル達を眺め、時折混ざってるマニアックな武器スキルにツッコミを入れること30分。

コハクは5枠目のスキルを決めて決定のパネルをタッチした。



ここまで読んでいただきありがとうございました

ゥワ━ヾ【喜・∀・】ノ━ィ!!

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