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1:ゲームスタート

序盤定番の説明回でっす!

( ˙꒳˙ᐢ )ウィッ

ーゲームスタートー



学校から家に帰りバーンッ!と勢いをつけて自分の部屋の扉を開くと机の上には一抱えはありそうなダンボール箱が鎮座していた。


私は即座に持っていたカバンをベッドに放り投げビリビリッとダンボール箱のガムテープを引きちぎり封を開けると中からゴーグル型のVRデバイスが姿を現した。


「ーーーーっ!!」


それを見て声にならない喜びの声をあげ、早速初期設定をしようとした瞬間ガシッと肩を掴まれた。

背後から感じる寒気に恐る恐る振り返るとニッコリ微笑むお母さんの姿。


「まずうがい手洗い、終わったらお風呂に入ってご飯、ゲームはその後、オーケー?」


「い…イエス、マム」


お母さんには勝てなかったよ……ふっ……。



バシャバシャ、ガラガラー、ペッ


しゃわー、かぽーん


もぐもぐ、ごくん


「ごちそうさまでした!」


「歯磨き!」


「イエス、マム!」


くちゅくちゅ、ガラガラー、ぺっ


これでよし!


「ふふふ、やっとだよやっと!いざゆかんVR世界!」


なんやかんやとあれやこれやを済ませた私は早速VRデバイスを装着してベッドに寝転がりその電源を付けた。


ーsystemonlineー

ーver.をチェックしていますー

ー古いver.です、最新ver.にアップデートしてくださいー

ーアップデートしますか?ー

ーYes/Noー


「ぬあぁぁぁぁ!?馬鹿なァァァ!?」



〜少女アップデート中〜



「今度こそ!〘New World Gate〙起動!」


ーゲームデータをロードしますー

ー〘New World Gate〙をロードしましたー

ー〘New World Gate〙を起動しますー



VRデバイスに流れるシステムメッセージが視界を流れると同時に意識が深く落ちる感覚がして、次に目を覚ますと一面に広がる草原と宙に浮かぶ姿見サイズの鏡があった。


ふと、その場にしゃがんで足元の草に触ってみるとサラサラと揺れて緑の匂いがした。


「えいっ」


そのままその場で寝転がり、やってる事が漫画みたいだなぁと思いながら空を見てると1つの影が私に覆いかぶさった。


「楽しいですか?」


「うん!」


なんとなく反射的に答えるとその影はクスクスと笑って私に手を差し出した。

そのまま手を引かれ起き上がるとさっきまでは逆光で影になっていたその姿を見ることが出来た。


所謂プラチナブロンドと言われるようなゆるふわの髪が草原を走る風に遊ばれて、地面に引き摺るくらい長くて綺麗なドレスを着たお姫様。


「初めまして、私の名前はアイリス・ウェル・マギア。あなたのお名前を伺ってもよろしいですか?」


柔らかく微笑むお姫様の自己紹介と共に私の目の前に文字入力の為のパネルが現れた。


(これに入力すればいい感じかな)


パネルに指を這わせ事前に決めていた名前をササッと入力する。

お姫様がじっと見つめてくるから気恥しさで少しタイピングをミスったけどしっかり直して決定のパネルを押した。


「〘コハク〙様ですね。よいお名前と思います。では、コハク様、こちらの鏡に手を触れていただけますでしょうか?」


「こう?うわぁっ!?」


鏡には白いワンピース以外は現実とまるっきり同じ姿の凛が映った。そして言われるままに鏡に触れると鏡面に波紋が広がり指先から順に吸い込まれ鏡の中に身体が吸い込まれた。

それに続くようにアイリスも鏡に触れて吸い込まれると宙に浮いていた鏡は役目を終えたとばかりにその姿を消し、何も無い草原だけがそこに残された。





「え!?あれ!?今…」


一転して草原から豪華な部屋の中に景色が早変わりし、何がなにやらとポカーンと呆けていると後ろから声をかけられた。


「うふふ。ようこそ私達の世界へ、コハク様」


振り返るとお姫様がクスクスと口元に手を当てて笑っていた。


「え、今確か鏡に……」


キョロキョロと周りを見渡しても先程の鏡は消えていて首を傾げるとお姫様が口元に当てていた手を戻してスっと姿勢を正した。

それに釣られて私も気をつけの体勢をとった。


「では改めまして、私の名前はアイリス・ウェル・マギア。この国、機甲帝国の皇女をしています」


「あ、私も改めましてコハクです!まだ何もして無いけど最強系テイマーになる予定です!」


お姫様改め皇女様のスカートの裾をつまんで礼をしながら挨拶をするという小説でよく見たカーテシーの動作に内心感動しながら私も見よう見まねで礼をした。


「ふふ、それでは先程の鏡について説明いたしますね」


「皇女様よろしくお願いします!」


「皇女ではなくアイリスと呼んでくださいませんか?」


「え、いいの?じゃあアイリス様って呼びますね!」


「えぇ、私もコハクと呼びますから。さて、それでは話を戻して、まずは先程の鏡について説明しましょう」


「はーい!」


「元気いっぱいの良い返事ですね。ではまず先程の鏡ですが、簡単に言ってしまえば世界を繋ぐ門になります。日時や天気、その時の体調など、様々な要因で繋がる先が変わってしまうという特性を持ちます」


「鏡の体調?」


「鏡の、ではなく鏡を使い転移を行う者の体調です。先程の草原も同じ条件を揃えなければ再度訪れる事は叶わないでしょう」


「えー、なんだかすごくめんどくさいね、それ」


「そうですね、だから沢山の研究者達が心血を注ぎあの鏡について研究してくれました。そして生まれたのがこの〘小転移の手鏡〙と〘転移マーカー〙です」


そう言いながらアイリス様は戸棚の中から鏡面以外がガラス?で出来た透明な手鏡と虹色に輝くクリスタルを取り出して私に見せてくれた。


「わぁキレイ。これを使えば転移できるようになるの?」


「えぇそうです。試しに1度やってみましょうか」


「うん!」


「まずはこの〘転移マーカー〙を使います、しっかり見て覚えてくださいね?では、『転移マーカー起動、座標登録、〘アイリス・ウェル・マギアの私室〙を登録』。はい、これで終了です」


「えっと、結構あっさりしてるんだね?浮いてクルクルーって回ったり光ったりしたら楽しそうなのに……」


「まぁ、登録するだけですからね。次は実際に転移を体験してみましょう。1度外に出ますよ、コハク、着いてきてください」


「はーい!」



そうしてアイリス様に先導されて部屋から離れて廊下を歩く事5分くらい。


「このくらい離れれば大丈夫でしょう。ではコハク、今から〘小転移の手鏡〙を使いますから手を繋ぎましょう」


「手を繋ぐの?」


「えぇ、一緒に転移する時は相手の体に触れている方が安定しますから」


「ふむふむなるほど…!じゃあアイリス様よろしくお願いします!」


「はい、お願いされました。では一緒にいきますよ、『世界を繋ぐ手鏡よ、示す導に従いて、我が身を映せ』」


「世界を繋ぐ手鏡よ!示す導に従いて、我が身を映せ!」


アイリス様と手を繋いで、掲げられた手鏡に映る私達の姿を見ながら紡がれる呪文を復唱する。

すると私の前に


ーアイリス・ウェル・マギアが転移しようとしていますー

ー同行転移しますか?ー

ーYes/Noー

ー残り28秒ー


というシステムメッセージが表示されたから迷わずYesをタッチ。


そして私達を映してた手鏡に波紋が走ったと思った次の瞬間にはもう周りの景色は変わっていて、私達はさっきまで居たアイリス様のお部屋に転移していたのだった。



多分次回でキャラメイクします?

読んでいただきありがとうございました!

( ˙꒳˙ᐢ )ウィッ

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