プロローグ
前作とは違うジャンルですが頑張ります。
初めての方は初めまして、知っている方はまたお会いできて嬉しいです。
さて、今回からラブコメ色が強い作品を投稿していきます。
前作は異世界のもで無双ばっかしていたので感覚がまるで違いますが、持前のヒラメキで乗り切ろうかなと思います。
見苦しいところはあるかと思いますが暖かい目で見守ってください。
アドバイス・誤字の訂正などは、感想欄又はTwitterの方でお知らせください。
Tyocobitter又は、チョコ@なろうと調べれば出てきます。
では、この中途半端なジャンルの作品をどうぞ。
推薦入試の願書提出が始まる1月。
俺宛に高校の推薦状が届いた。
「花形。花形宛に高校から推薦状が届いてるぞ。」
朝の学活でそう皆の前で言われ教室中が騒いだ。
「どこから?」
「館林高校だ。」
「断ってくれ。俺は高校に行く気なんてない。」
「おいおい、推薦状を蹴るのか?」
「そう言ってる。」
館林高校からの推薦状...さしずめアイツが手を回したんだろうがな。
推薦状てのは余程の学力または運動能力がないと貰えない。
たとえその両方があったとしても貰えるかどうか分からない代物。
俺の学力、運動能力共に悪いものでもないがそれも一般程度。
体育教師からは「お前はセンスで動いてる。」と言われたことがある。
咄嗟の行動がしやすい反面、何度も同じ動作をするのが苦痛に感じるらしい。
そんな平凡な俺に推薦状が届いたんだ。
誰がどう見てもおかしい。
「青君、推薦状受けないの?」
隣に座る女子生徒。
倉宮優奈。生まれた時からの幼馴染で15年の付き合いである。
「受けない。さっきも言ったが俺は高校に行く気なんてない。」
「でも中卒だと色々大変だよ?」
「それでも俺は学校に行きたくない。」
「去年のこと気にしてる?」
「...別に。」
優(昔からの呼び名)の言う通り多少は去年の事件を気にしてる。
だがあれは俺の中で整理がついている。
今更引きづったりしない。
「花形...ほんとに蹴るのか?」
「蹴るって言ってるだろ。敬語もまともに使えない奴に推薦状とかどう考えてもおかしいだろ。」
「自覚あるなら敬語はちゃんと使おうな。」
「本当に敬ってるなら使うさ。」
「ハハハ教師に喧嘩を売るとはいい度胸してんな。」
「それほどでも。」
「ま、なんにせよ。断るのはまだ早いだろ。一週間後また同じことを聞くから答えを用意しておけ。」
「答えは変わらないっての。」
館林高校...私立高校である。進学校という訳でもない部活でいくつもの賞を取る強豪校でもない。
良くも悪くも普通の高校。
俺が普通の生徒なら喜んでその推薦状を受けただろう。
だが事情がある。
この館林高校、母親の妹つまり叔母が理事長をしているのだ。
ついこの間正月で会った時にサラッと言っていたのを高校の名前を聞いて思い出した。
そんな見え見えの罠に入るほど俺だって馬鹿じゃない。
叔母の駒になるくらいなら中卒で辛い就職の方を選ぶ。
しかし、俺にとって悲報が届いたのは翌日になっての事だった。
また朝の学活。
「倉宮にも館林高校から推薦状が届いたぞ。良かったな。」
また教室がざわついた。
そりゃそうだ。届くはずもない人の元へ推薦状が届いたんだから。
優の元へ推薦状が届いた。
それが俺にとって悲報だった。
俺と同じ高校に行けるとなれば優は絶対、確率100%の確率で俺を高校に行かせようとするだろう。
断ればいいじゃないかって?
それが出来たら苦労はしない。
考えてもみて欲しい。
好きな芸能人でも声優でも誰でもいい。
そんな人に「一緒に高校行こ?」って言われたら断れるか考えてほしい。
それを言われた結果がこれである。
「そうか!推薦状を受けるのか。」
「.....ああ。」
「なんでそんなに不機嫌なんだよ。」
「隣の奴が機嫌いいから。」
「なんとなく察しはつくが...まあお前が受け入れて良かった。花形の学力なら館林高校は難しくないし倉宮は...ちょっと心配だが花形がなんとかしてくれるよな。」
「え、普通に嫌だけど。」
「酷!幼馴染のピンチに駆けつけないでなにがヒーローだ!」
「俺は1度たりともヒーローを名乗ったことは無いが?」
「うるさいばーか。」
コロコロとよくもまあ感情が変えられるな。
このような経緯があり俺は館林高校に通っている。
4月から2年生に上がる俺はマイルームと化した空き教室でボーッとそんなことを思い出していたのてあった。
※注意※
この作品には以下の成分が含めれています。今後増えることを承知して置いてください。
・細かく考えない大雑把な部分。
・ラブコメと言っていいかわからない登場人物達の関係。
※特に注意※
・ヒラメキ100%
・ハーレム
・誤字脱字