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55 会話と説明とスキル

どうにかまた街中を色々な視線に晒されつつ時たま怨嗟の声を聞きながらギルドホームに辿り着く。

一日振りなのに妙に安心するのは何故だろうか。

それとギルマスなのに殆ど在住してないのはなんでだろうか。

全ては先生達によって仕込まれているトラブルのせいだと思うんです。

しかも家を貰ったし更に減ると思うんですよね。

……本当にお飾りだなあ。


そして現在。

宵闇の森ギルドホームロビーに13名と言う大人数が集っている。

座っている椅子の左側にはミツさん、右側にはアリスが座り俺の膝にライアさんを乗せた状態でいるのだがどうしてこうなったのだろうか。


「なんでライアさんは俺の膝の上なのか」


その呟きに反応してくれるミツさんとアリス。


[椅子の数が足りないと言う事でしたので私から提案を]

「私も座りたかったけど身長差が少なかったら譲った」

「なるほど。よくわからん」

[貴方も鈍いですね]

「うん、鈍い」

「えー……」


なんとなくライアさんの頭を撫でてみる。

女性陣の目が柔らかくなったような気がする。

しかし不思議な手触りです。髪なんだけど何処かすべすべしている。


他の面々の座り方は向かい合わせのソファーに手前からヨミ、アリサ、カスミ、カナ、コノハナ、カナミ、新人さんが交互に座り、ライアンとガノンは奥のソファーに座っている。

皆ミツさんを見て興味津々にしているがどう話したものか。


カスミからは「また素材の量が増えてるんだけど」と聞かれ。

アリサからは「ねえ、今度は一体どんなトンでもさんなの?」と聞かれ。

カナからは「えっと……新しいメンバーの人?」と聞かれ。

コノハナからは「タテヤ殿は面白いでありますな!」と言われ。

カナミからは「女の子ばかり増えるのねえ」と意味深に言われ。

ライアンは「いやー、壮観だねえ!ガノンもそう思わないかい?」と言い。

ガノンは「改めてよくもまあここまで揃った物だね、驚いてるよ」と言われた。

新人さんからは「わー、凄い光景だね」とコメントを貰う。


うん、この人数相手に同時会話は、無理!


「この人数に上手く話せる自信が無いから基本はヨミ相手に色々話してからでも良いかな?」


そう聞いたところ特に反対意見も無かったのでちょっと気楽になる。

さて、一体何を話せば良いんだろうか?

困った時はヨミさんを頼ろう。


「ヨミ、俺は何を話せば良いんだろうか」

「色々とぶち壊しね。まあそこの侍女さんは置いといて先に紹介ね」

「頼む」

「まず新入りさんの紹介。名前はアデルリット、アクセサリー系をこれから担当してもらう事になってるわ」

「じゃあ先に挨拶からだな」


紹介された所で改めてアデルリットさんに挨拶。


「タテヤと言います。ようこそ宵闇の森へ」

「アデルリットと言います。よろしくギルドマスターさん」

「一つ聞いても良い?」

「何かな?」

「ヨミの方がギルドマスターに相応しいと思うんだ」

「看板は大事だから魔王呼びされてる君の方が良いと思うよ?」

「そっかー」

「うん、そうだよ」

「それじゃこれからよろしく」

「うん。よろしく」


それを見ていたアリサから一言。


「あんた達、どんな会話の仕方よ……」

「「さあ?」」


なんだろうね、これは。

不思議な人である。


「それで次はスキルの説明をしたい所なんだけど……」

「どうした?」

「先にそこの侍女さんの説明してもらっても良い?」

「理由は?」

「さすがに私も気になってたしね」

「ふむ。ミツさん、お願いしても良いですか?」

[わかりました。……とは言え私からも語る事は少ないですね]

「タテヤ、アンタ一体どうやって連れて来たのよ」

[彼はタテヤと言うのですか]

「あ、自己紹介するの忘れてた」

「アンタねえ……」

[では私との出会いから話しますが宜しいですか?]

「タテヤ、良いわね?」

「おう、大丈夫だぞ」

[では私の主観からとなりますが……]


あまりに古い記憶は劣化のせいで飛び飛びになっているらしく、その事を伝えた上で俺との遭遇と戦闘の話になった。

思えば一歩間違えなくても侵入者だったからあの扱いは間違いでは無いよなあ。


ミツさんの話を聞いた所こんな流れだった。

轟音と共に上の方で何かが崩れる音に反応してスリープから覚めたは良いものの身体の待機時間が長過ぎて必要最低限の稼動も困難になっていたらしくそれの解除に時間が掛かっている内に俺とライアさんが目の前に来たらしい。俺の事は認識出来ていたらしいのだがライアさんの方は足音も何故か聞こえなかったそうで俺が頼まれたと言った時に不思議に思ったそうだ。扉の方は開けられると思っていなかったらしいのでその辺りの事は特に重要視していなかったそう。そして修理云々の辺りで俺が迂闊な事を言ったので試す事にしたらしい。戦闘中にも人形の自分を気遣う俺が珍しかったらしく何処まで耐えられるかを見極めようとしてつい力を込めた結果耐久の限界を超えた足が折れたそうな。


うん、大半俺の迂闊さが招いてますね。


何故ライアさんが今も認識出来ていないかと言うとどうも認識阻害が効いているらしい。俺と手を繋いだ場合は反応出来るのだが離すと消えるそうだ。ライアさんと手を繋いだ場合も反応できるらしい。

ライアさんは不思議です。


そして話を聞いた面々は驚愕している。

まあ、そうなるよね。


いち早く回復したヨミとその間に話す事にする。


「凄い話も聞けた所で次ね。スキルについてだけどキャラクターのステータスを開いてくれるかしら」

「おう」


メニューからキャラクターステータス画面を見る。

うむ、いつも通りのシンプルなスキル構成だ。


「次、下の所持スキルの欄から解体が書かれてる枠を押して」

「おう。……おおお!?色々出て来た!」


ずらずらずらーっと大量に並ぶ取得可能スキル欄。

鑑定、識別、錬金術、薬師、ガラス工、木工、石工、蹴り、投げ、受け、関節技、火魔法、水魔法、風魔法、土魔法、登攀、潜水、ダッシュ、耐久走、小剣、剣、両手剣、両手槍、馬上槍、棍棒、重棍、小刀、等々。

他にも固有技能の欄にはジャストガードを始めとした職業別のスキルが並んでいた。


「本当に知らなかったのね……」

「うん、正直すまんかった」

「軽く説明しておくと職業毎の固有スキルとかは獲得の消費が増えるわね」

「どう言う事だ?」

「んー、剣士職の『スラッシュ』をアンタが取ろうとしたら取得に必要なSPが2倍になるって考えてもらえれば良いと思うわ」

「ここにある固有技能不要って書かれてるのはそのままで職業が必要なのは二倍?」

「そんな所。まあ大体が職業不要で取れるから安心しなさい」

「ふむ、魔法とかもあるのか」

「ただし魔法職が使わないと7割ぐらいしか出なかったりするのよ」

「ほほー」

「まあそんな感じで職業毎に色々補正が掛かったりもあるわよ?」

「なるほど。この辺は後でのんびり考えるとするわ」

「そう言えば今幾ら余ってるの?」

「200近く。職業もまだ4なんだよなー」

「それだけあれば大量に取れるわね。何処目指すつもりよ一体」

「ネタキャラ」

「そう言えばそうだったわー……」

「スキルはこんな所か?」

「最初のはね。鍛えたら派生もするかも知れないから慎重にね」

「うーい」


そうしてスキルに関する事を教えてもらった。

やったぜ、これで修理に関するスキルを大量ゲットだ!

いやー、なんでガンガンSPが増えるか不思議だったんだよなー。

そっかー、これが理由かー。

見れば鑑定とか識別とかあるんだよなー。


道理で兎の名前とか見えないと思ったんだよなー。


……。


悲しい。

主人公が解体しか持ってなかった理由(こじつけ

判別可能になったモンスターの素材は鑑定出来る様になってると言う事で今は許して下さい。

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